これが「三度目の正直」になることを心から願って・・・。

週末を半分以上費やしてアップした15日付けのエントリーを、多くの方にご覧いただけたのは素直に嬉しかったのだが、全て終わった後に訪れた20時以降の“祭り”にはげんなり・・・というのが、この週末の感想である。

結局、事前の想定通り、というかそれ以上にバイアスのかかった結果。
開票速報が始まるや否や、テレビ画面に現れた「赤い棒」*1のあまりの突出ぶりに、(何となく察しは付いていたものの)自分の中に生まれたのは「またか・・・」という思い。

勝った政党の議席数こそ、過去2回の総選挙と比べて大差ないものの*2、肝心の「野党第一党」が、100議席を大きく割り込む惨敗では、対抗勢力になりえないわけで、しかも、躍進した「日本維新の会」には、石原・平沼系のカラーが強い当選者が多いから、「民主党と足して100議席」という計算にもなりにくい。

なので、この先、バランスを失した政権運営にならなければいいなぁ・・・というのが、最初に議席の数字を見たときの率直な感想だった。


もちろん、この3年3ヶ月(特に野田総理に変わるまでの約2年の間)の民主党政権の運営の稚拙さや、ガバナンスのおかしさには致命的なものがあったから、前回の自民党同様、“数に溺れるとこうなる”ということを知らしめる意味では、それなりに意義のある結果、というべきなのかもしれない*3

また、「維新」の方はともかく、自民党の方は、前回の惨敗後、各選挙区の支部長をかなり入れ替え、世襲候補だけではなく、公募で登用した若い人材を、都市部中心にかなり多く投入していたわけで、そういった周到な準備を、他のどの政党よりも先駆けて行った結果が今回の“大復活”につながった、と考えれば、「即席で集めた“チルドレン”を風に乗って大量当選させてしまった」郵政選挙や、「バラマキ公約型の古臭い選挙手法で巻き起こした“風”だけで、自分の選挙にしか関心がない志の低い議員を大量当選させてしまった」前回の選挙よりも、今回の方が、まだ救いがあるようにも思う。

選挙ごとに振れ幅が大きくなっていくこの国の“民意”の軽さは気になるし、特に、事前報道で「自公優勢」と報じられていたにもかかわらず(本来であれば、バランス感覚が働いて多少の揺り戻しが出ても不思議ではない状況だったにもかかわらず)、選挙当日までの間に、その勢いがさらに加速してしまった、というところも気になるところなのは間違いない*4

ただ、こと前面に出された政策面*5に関して言えば、自民党民主党、第三極(のうち最も有力だった維新)の間で大きな対立軸が形成できないまま突入してしまったのが、今回の選挙戦だったような気がするわけで、

「民主+民主だった人々を選ぶか、それともそれ以外か」

というムードの中で、多くの有権者が後者を選んだことを、“安易”という一言で否定することはできないのも確かだろう*6


今まさにこの結果をポジティブに捉えている有権者が、数年後に“三度目の後悔”をすることになるのか、それとも、三度目にしてようやく“選択して良かった”と安堵する結果になるのかは分からないけれど、後者になってくれるのであれば、それにこしたことはない。

そして、政策の優先順位をきっちり付けて、新首相やその取り巻きの方々が「やりたいこと」からではなく、「必ずしもやりたいことではないが、やらなければならない」緊急性の高いところから、手を付けていってもらえるのであれば、今抱いている懸念は解消されるはず・・・。

結果が出た以上は、そう信じるしかないと思っている。

*1:あくまでNHKの開票速報基準(笑)。ノイズばかりがうるさい他の民放各局の速報番組は一切見ていない。

*2:開票速報では、自民と公明をミックスしてビジュアル化しているので、非常に伸びているように見えるが、自民党単独なら300議席に届かないレベルだから、過去2回(05年・自民296議席、09年・民主308議席)に比べるとそんなに多い、というわけではない。

*3:選挙前に、内部に巣食っていた膿を切り離し、かつてあの党がもっとも野心的で魅力的だった頃の“原点”に返って戦った選挙で、逆風にさらされながらもなお、小選挙区(あるいは比例復活)で勝ち残った有力候補者が思いのほか多くいたことは、明日への微かな希望の光となることだろう。

*4:これが、“勝ち馬に乗る”的な心理によるものなのか、それとも奇妙な日本人的同調圧力によるものなのかは分からないが、これは前回の選挙あたりから特に顕著になっている流れだけに、いろいろと分析が必要なところではないかと思う。

*5:深く読んでいくと、背景思想の部分も含めて、細かい点の違いはあるのだが、全ての有権者にそこまでしっかり読め、というのは、ちょっと酷な気がする。政権公約に書いてあったから、といって、多くの人が注目していなかったような中身を反対意見を無視して実行しようとすればどうなるか、ということは、これまでの2度の政権党が身をもって証明してくれている。

*6:自分は、前回の総選挙と同様に、「大敗しそうな方に一票」を投じたが、前回とは異なり、小選挙区民主党の候補者の名前を書くことはさすがにできなかった(その候補者が閣僚経験者だっただけに、なおさら書けなかった・・・)。