ここ数年、季節の風物詩のように繰り返し報じられる「法科大学院募集停止」のニュース。
今度は、大阪学院大学である。
「大阪学院大(大阪府吹田市)は、法科大学院の2014年度以降の入学者を募集しないことを決めた。3日午後、記者会見して発表する。文部科学省によると、届け出を経て正式に決定すれば、法科大学院の募集停止では全国で7例目となる。同大学の法科大学院は今春、定員に占める入学者の割合(充足率)が、全国で最も低い7%となるなど低迷していた。」(日本経済新聞2013年6月3日付け夕刊・第12面)
元々、学部にさしたる知名度がない大学が、背伸びして法科大学院を作れば、こういう結末になることは目に見えているわけで、いかに学生が多い大阪を拠点にしている、とはいえ、遅かれ早かれ・・・というところではあったのだろう、と思う。
ただ、法学部があることすら知られていなかったようなローにまで受験生が殺到し、入試が相当の高倍率となった結果、有名大学の学生や一流企業の社会人受験生が軒並み涙を飲んだ、という、いわゆる“Gショック”*1現象は、司法試験バブル真っ盛りの時代の病理的事象として、未だ記憶に新しいところ・・・でもある。
時は流れ、かつて衝撃を与えた「G」も衰退の一途。
まだ10年も経たないうちに、神戸、東北と来て、今回遂に大阪でも姿を消そうとしている、というこの状況を何と評すべきなのか、自分にも言葉は見つからない。
「それが時代だ」と言ってしまえば、それまでなのかもしれないけれど・・・。諸行無常。