そしてまた、4年に一度の祭典が始まる。

まだまだだいぶ先の話だと思っていたブラジルW杯が、いよいよ開幕しようとしている。

冬の五輪と同じで、何となく節目節目の年に巡ってくるこの大会。
日本代表が出場し始めてからの回数だけをカウントしても、自分にとってはもう5回目になる。

ニュースで話題になった「会社を辞めた」熱狂的な同世代の若者たちを羨ましく見ていたフランス大会以来、ドイツ、南アフリカ、と、海外でこの大会が行われる時は、いつも、開幕戦から決勝戦までいろんなものを全部エスケープして、現地の熱狂の中に身を投じてみたい、という衝動に駆られるのであるが、いつもなかなかそこまでの踏ん切りがつかない。

「4年後はフリーな身分になっているだろうから、確実に行けるだろう」と思っていた“2010年の期待”も、完全に裏切られる形になってしまい、逆に、年中で一番慌ただしい状況の中に追い込まれてしまっているのは、何とも寂しい限りなのだが、今回の大会は、地球の裏側で、ちょうど良い感じの「時差」の下で行われるだけに、せめてテレビの前で、一試合でも多くかじりつくことができればなぁ・・・と思っている*1


・・・で、今はまさに開幕戦のキックオフを目前に控えた時間帯、ということで、当ブログでも4年に一度のお楽しみ、グループリーグの予想をざっと書き残しておくことにしたい。

今大会は、一定の傾向が強く出る南米での開催で*2、グループ分けも比較的わかりやすいので、グループリーグ突破までのレベルであれば、予想はそんなに難しくない(はず)。

唯一分からないのが、我らがジャパンブルーの行く末、なのだが、それだけ意外性を秘めたチームだ、ということで、そこは前向きに。

グループA

◎ブラジル
クロアチア
▲メキシコ
×カメルーン

このグループで、ブラジルが真っ先に一抜けするのは、間違いないだろう。
名称スコラーリの下で入念に準備された今のブラジル代表に死角を見つけることは難しい。

少し悩ましいのが2位争いで、2年前の五輪の時の勢いそのままなら間違いなくメキシコで決まりだったのだが、予選ではかなり苦労したらしいし、むしろニコ・コバチが率いるようになったクロアチアの方が調子は上向きのような気がするので、ここは開幕戦の対戦相手同士で、1,2位、という展開にしてみた。

カメルーンは、相変わらずボーナス巡って協会と内紛を起こしているようで、いくらエトーがいても、ここ数回の例にたがわず厳しかろう、と思う。

グループB

◎チリ
○スペイン
▲オランダ
×オーストラリア

自分は、今大会最大の逆サプライズになるのは“スペインの撃沈”だと思っていて、一応2位の予想にはしているものの、下手をするとここで消える可能性もあるんじゃないか、と思っている。
何と言っても、メンバーの平均年齢が高すぎて、既に「成熟」を通り越してしまっているところに、CLではマドリッド勢が決勝まで残ってしまい、ジエゴ・コスタ選手をはじめとした期待の選手たちのコンディションにもいろいろ問題はありそう。

そうなると、地の利があるチリがさっさと抜けて、後はオランダとスペインの直接対決次第、ということになる。

オランダはオランダで、昨年の日本との試合でのDF陣のボロボロさを見てしまうと、上位まで勝ち上がるのはちょっと難しいかな、と思うところもあったのだけれど、前回大会の悔しさを晴らしたい、というモチベーションもあると思うだけに、このグループの欧州対決は、正直、目を離せない試合になりそうである。

グループC

◎コロンビア
○日本
コートジボワール
ギリシャ

ここは、我らが日本が入るグループ、ということで、当然ながら強気の予想。
コロンビアはファルカオの一人や二人いなくても何とかなるチームだし、何よりも名将ぺケルマン監督の下でという求心力も強そうなだけに、さすがにその上を予想するのは無謀だと思うが、コートジボワールギリシャとの関係では、日本が普段通りのサッカーをすれば何とかなるのではないか、と思っている。

日本にとっては、まず初戦のコートジボワール戦で、「多少失点しても良いから、取られた分は全部倍にして取り返す」というくらいの派手な打ち合いをすることができれば、今後に向けた活路を切り開くことができると思うのだけれど果たしてどうなるか。

この大会で、日本が自分たちのスタイルを貫き通してベスト8以上に進めれば、日本サッカーの歴史が変わる、と言っても過言ではないだけに、祈るような気持ちで一試合一試合を眺めることになろう。

グループD

ウルグアイ
イングランド
▲イタリア
×コスタリカ

このグループも前評判では「厳しい」とされている組み合わせで、かつここで勝ち上がったチームが日本を含むCグループのチームと決勝トーナメントで激突する、ということで気になるところなのだが、個人的には、欧州勢で生き残るなら、イタリアよりも、むしろ前評判が決して高くないイングランドの方かなぁ、と思っているので、順番については、ちょっとひねりを入れてみた。

ウルグアイは、スアレスの状態が気になるとはいえ、近年の充実ぶりからして優勝候補と言っても過言でないので、当然ここは楽々と抜けるだろう、と信じている。

グループE

◎フランス
エクアドル
ホンジュラス
△スイス

今大会のフランスは、ちょっとした「台風の目」になる予感がしていて、デシャン監督の下でモチベーションが上がった選手たちが泥臭く勝つ、というシーンも何度か見られるのではないかと思っている。リベリーの欠場は痛いのだけれど、それでかえって・・・ということもあるだけに、ここは楽しみ。

グループF

◎アルゼンチン
ボスニア・ヘルツェゴビナ
×ナイジェリア
×イラン

このグループは、メンバーから一見して序列がわかりやすいので、あえて解説するまでもなかろう。アルゼンチンは今大会に関しては、決勝まで負けてはいけないチームだと思う。

個人的にはボスニアが、天才ジェコの閃きで、今大会最大の惑星になる可能性もあるなぁ、と思っているのだか、オシムの影響を受けすぎだろうか・・・。。

グループG

ポルトガル
○ドイツ
▲米国
▲ガーナ

チームの実力の拮抗度で言えば、まさにこのグループが最も厳しいグループになっているのは間違いない。

コンスタントに結果を残し続けているとはいえ、若干伸び悩み感があるドイツ(故障者も多い)より、ポルトガルの方が、グループリーグの時点では強いのかな、と思っているので、上記のような順番にしたが、ここは、まだまだ、ちょっとした対戦の綾でガラッと様相が変わることもあるかもしれないな*3、と思うところである。

グループH

◎ベルギー
○ロシア
△韓国
×アルジェリア

ここは、ここのところ若手の活躍で躍進著しいベルギーと、国内リーグのレベルがここ数年で急激に上がっているロシアの2国を通過候補に挙げておくことにしたい。

韓国は、今回は厳しいんじゃないかな・・・と思っているところ。

*1:仕事が終わった後に、HUBに寄って1試合目をウダウダと眺め、家に帰って仮眠→出社、というパターンも今回はあるかもしれない(苦笑)。

*2:ジンクス以上に、遠いところでの開催、ということもあってか、多くの欧州で活躍している有力選手が、負傷等を理由に早々に大会参加を見合わせた。モチベーションの違いもやはり大きいとは思う。

*3:クリンスマン監督が米国代表を率いて、ドイツとどう戦うのか、といった興味もある。

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