勝利を信じて疑わなかったオークスで、痛恨の敗戦を喫して以来、3ヶ月ぶりのレースとなったハープスター@札幌記念。
前走があまりに勿体ない負け方だったために*1、鞍上が一新されても不思議ではなかったのだが、無事、川田騎手がデビュー戦以来のコンビを継続、そして、4コーナー手前のまくりから反応良く抜け出して、G15勝のゴールドシップを相手に、堂々の完勝を飾った。
相手が古馬のエースとはいえ、距離的にもコース的にも決して向いているとは思えない舞台だったこと*2、さらにハープスターの斤量が、古馬牡馬よりも5キロも優遇された52キロ、という恵量だったことなど、冷静に考えれば一人舞台となっても不思議ではない環境は整っていたのだが、皐月賞馬ロゴタイプや、洋芝巧者のトウケイヘイロー、ラブイズプーシェといった曲者たちも出走している中での快勝劇だけに、
「やっぱり本物だった。」
という評価をしても、差し支えはないだろうと思う。
そして、陣営がこの後狙うのは、当然、夢のロンシャン、凱旋門賞。
いかに古馬牡馬より5キロ軽い最も有利な斤量で出走できると言っても、まだまだ不安材料の方が遥かに多いわけで、特に、多くの識者が指摘するように、「基本的に後方待機」という脚質で、スローペース必至の欧州のレースを勝てるのか、といえば、今は“疑問”しか出てこない*3。
それならいっそのこと、おとなしく秋の天皇賞にでも狙いを定めた方が、「歴史」を創れるんじゃないか、という声もあるのだろうけど・・・。
自分はそれでも、ハープスターに日本競馬界の悲願を託す意味はある、と思っている。
そして、彼女が、常識外れの豪快末脚を炸裂させたとき、名実ともに歴史が動く、と信じてやまない。