この悔しさをバネに羽ばたけ・・・。

ミャンマーで行われていたサッカー男子のU-19アジア選手権
先日のアジア大会でU-21代表が韓国に屈し、大会連覇を逃した直後だっただけに、その宿敵をグループリーグ最終戦で沈めた若き日本代表に賭ける期待は大きかった*1

しかし、決勝トーナメント初戦の準々決勝、堅守速攻の北朝鮮に先制を許し、同点に追いついたものの、PK戦で散る・・・というまさかの敗戦。

自らが国際大会での経験値を積む機会を逃すだけでなく、日本U-19代表としても、4大会連続でワールドユース(U-20W杯)の舞台に辿り着けない、という悲しい記録を上塗りすることになってしまった。

「プロ」として高いレベルで活躍できる環境があるかどうか、ということが如実にチームの総合力に反映するA代表とは異なり、20歳以下の育成年代では、まだまだ傑出した個人の力や、各大会にどれだけ力を入れてきたか、ということが勝敗を左右するところが大きいだけに、今回の結果がそのままA代表の未来図につながってしまう、ということになるとは思わない。

また、韓国だけでなく、A代表の世界ではこれまでアジア代表枠争いの常連になっていた、オーストラリアやイラン、イラクといったチームも軒並みグループリーグで敗退している*2ことに比べれば、グループリーグ初戦(中国戦)で痛恨の黒星を喫しつつも、その後立て直してベスト8に残った日本代表の勝負根性の方がまだ未来につながる、という前向きな考え方もありうるだろう。

ただ、ちょっとした試合展開の綾で、勝敗が逆転してしまう、という育成年代のチーム同士の力関係を見ていると、アジアの盟主として君臨できたこれまでの20年と同じように、この先20年も、日本代表が「アジアの盟主」として君臨できる、と思えるほど楽観的な気分にもなれない。

「横パスや後ろへのパスをたくさんつないでもゴールは遠いし、相手を楽にするだけ。お行儀のいいサッカーが、堅守速攻という伝統の形を愚直に貫くサッカーに屈した。」(日本経済新聞2014年10月18日付朝刊・第41面)

と評されてしまった今回のU-19代表が、いかにも“日本らしい”殻を破って飛びたてるか、というところに、未来を占うカギがあるように思えるだけに、今大会の話題を独占した感のある南野拓実選手をはじめとした若き選手*3たちには、Jクラブでのレギュラー奪取、あるいは大学での爆発的な活躍、というプロセスを経て、もう一段のブレイクスルーを強く期待したいと思うのである。

まずは2年後のリオの舞台に、U-21世代を飛び越えて食い込むところから・・・。

*1:韓国は日本戦に敗れたことで、決勝トーナメント進出すら逃す大失態。いずれA代表でアジアの盟主をかけて争うライバルたちの国際経験値を抑える、という意味でも大きい勝利だった。

*2:その代わりに開催国のミャンマーがタイに3-0で圧勝するなどしてグループリーグを突破し、準々決勝でUAEも下してベスト4に進出する、というサプライズもあった。

*3:あと、やっぱり自分としてはオナイウ選手を推したい。

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