今年もまた同じように年を越す。

今年も気が付けばあっという間、の一年で、去年の暮れと同じような感覚に陥っている。

正直言うと、一年前に「原点回帰」を誓ったとき、来年の今頃はもう少しシンプルな形で年末を迎えられると思っていたし、いろんなものに一区切りを付ける段取りも整えていたはず、だった。

結果的にドラスティックな変化に至らなかったのは、自分を取り巻く環境が想像していたより少し大きめに動いたことと、そういう時にはどうしてもハレーションが小さくなる方の道を選んでしまう自分の日和見主義ゆえ、なのだが、当然ながら矛盾はますます深まった一年になってしまった。

徹底して専門分野の知見や技巧を極めるような余裕は持てず、一方で、何かを大きく動かすような決定的な仕事ができたわけでもない。
そんな中途半端な状態をすっきりと脱出して、気持ちよく年末を迎えるにはしがらみが多すぎた。


そして、このブログの迷走っぷりも、そんな迷いの象徴になってしまったような気がする。

情報を仕入れても生み出しても、アウトプットに回す時間がない。
そもそも、インプットに使う時間すらない。
それはそれで一つの現実ではあるのだけれど、そもそも自分がどんな立場で何を語るのか、それすら定まっていないから筆が余計に鈍る。

無理に割りきって何かを表現しようとすればするほど、伝えたいものから遠のく。
そんな繰返し。


節目の歳を過ぎて、何かに焦る、という気持ちを感じることは少なくなった。
ただ、今年は、人生の長さは有限で、しかも決してこの先長いとは限らない、という当たり前のことに気付かされた1年でもあった。

それだけに、自分の目と足で真実に近づき、自分の言葉で新しいものを生み出せるうちに、やれることはやっておきたい、という思いも今は強いのだが・・・。


結局、自分の道を作れるのは自分だけだし、自分が歩いたところに道ができるのだから、それ以上のことを考える必要などない。そんな境地に完全に達することができた時、おそらく新しい展開が生まれるのだろうけど、残念ながらそこまで行かなかったゆえの年の暮れ、なのである。

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