1月1日〜1月4日のメモ

ポカポカ陽気に何となく気が緩んでいる間に、終わってしまった感がある三が日。
今年の休みはそうでなくても短かった上に、昨年末いろいろバタバタしていたこともあってほとんど休んだ気はしないのだが、それでも新しい一年は無情にも始まってしまう。

ということで、自分の頭の中はまだまだお休みムードではあるのだが、新年からネタを溜めこむのも縁起が悪いので、この辺で今年最初のメモを。

「経営者が占う」シリーズ今年も・・・。

毎年、新年の日経新聞紙面を飾っているのが、経営者による一年の株価、為替等の予想記事なのだが、これが恐ろしいほど当たらない。

例えば、昨年の株価の予想を見ると、大方、高値が22,000円〜23,000円くらい、安値が17,000円〜19,000円くらいのレンジに収まっているのだが、実際には、高値が19,592.9円(12月)、安値が14,864.01円(6月)ということで、まぁ外れに外れている(笑)。

為替の方は、12月末時点の116円台、というレンジを予想している人はそれなりにいるからまだマシなのだが、6月末時点の102円台、という水準は当然誰も予想できていないわけで・・・。

もちろん、競馬の予想でもプロ野球の順位予想でも、メディアに出てくる予想が百発百中になることなどあるはずがないので、予想を外す分には構わないのだが、この企画が嫌らしいのは、どれだけ外しても懲りずに同じ面々が名前を連ねている、ということ。しかも前年の予想が外れたことについての弁解はなし・・・。

2016年に関しては、メディアも含めて、多くの有識者が予想できなかったBrexitショックだの、トランプフィーバーだのがあった関係で、例年以上に予想しづらい展開だったのは事実だし、あまり目立つ予想をして自社の株主に変な懸念を抱かせてはいけない、という周囲の深謀遠慮なども当然含めての「予想」なのは理解できるが、それでも、今年、株価の高値が21000〜23000円くらいのレンジで、しかも年後半にピークが来る、といったような予想が並んでいるのを見てしまうと*1、もう少し本気で当てに行ってほしいなぁ・・・と思わずにはいられない*2

給与所得者、ますますの負担増

これも、新年早々から景気の悪い話というかなんというか。

「年収1000万円超を超える給与所得者に対して、給与所得控除を縮小して所得税増税」、「年収1200万円を超える給与所得者を対象に、給与所得控除を縮小して住民税を増税」、「介護保険料の総報酬割導入」といった悲しい見出しが次々と並んでいる*3

そうでなくても、報酬比例で天引きされる金額は、一定の所得水準を超えると右肩上がりで増えていくし、自営業者とは違って「交際費」も「必要経費」も、自分の財布から出さないといけない(そして、その手の支出は地位が上がり、求められる能力が上がるほど増えていく)立場だけに、これ以上搾り取ってどうするのか・・・という感情しか湧いてこない*4

そして、国内消費を喚起しよう、と躍起になっている今の政府が、もっとも消費支出を牽引できるはずの層に税制、社会保障制度を通じて悪しきメッセージを送っている、という矛盾に、何とも言えない気持ちになるのである。

サッカー天皇杯フロンターレ、またしても無冠。

名将・風間八宏監督が率いる最後のシーズン、最後のカップ戦で初めての決勝進出を果たし、遂にこれで有終の美か!と期待させてくれた川崎フロンターレだが、またしても鹿島アントラーズの前に苦杯をなめる結果となってしまった。

石井監督が率いる今のアントラーズは、アンチの目から見ても掛け値なしに良いチームだけに、この結果自体は仕方ないと思うのだが、何で最後の最後にこうなっちゃうのか・・・という思いは残る。

勝戦でも、後半同点に追いついた時間帯は、小林選手も三好選手もキレキレで、一気呵成に押し切れるムード満点だったのに、あと一歩のところで流れを掴み切れない空しさ。

リーグ戦終了後に囁かれていたとおり、風間監督の次の職場は名古屋、ということになったようなので、そこで徹底的に勝ち切るチームが作れるようであれば、「日本代表監督」の座も近づいてくると思うのだけれど、そこはお手並み拝見、といったところだろうか。

実業団駅伝の流れがこれで変わるのか?

もう一つスポーツネタ、ということで、元旦のニューイヤー駅伝の話。

去年まで箱根のスターだった神野大地選手は今一つ見せ場を作れず、他の区間でもかつての箱根の花形選手の名前を芳しくないポジションで見かけるなど、例年同様の憂鬱感を味わいながら見ていたのだが、終わってみれば、外国人選手を起用しなかった旭化成が18年ぶりに優勝する、という快挙。

元々は、この大会の常勝チームで、18年前の優勝も、川嶋伸次選手や佐藤信之、小島兄弟といった実業団駅伝の顔となる選手たちを擁して3連覇(しかもその前は一度の2位を挟んで6連覇していた、という恐ろしい状況だった)した時だから、まさかそれ以来、こんなに長く優勝できない状況が続くとは思いもしなかったのだが、今回、ようやく復活を果たすことになった。

思えば、旭化成の名前が優勝チームの欄から消えていた時期は、他の実業団チームの外国人選手たちが猛威を奮っていた時期と重なるのだが、2009年の「ルール改正」で外国人選手を使える区間が限定されたことや、外国人選手の実力が必ずしもチームの総合力と比例しない傾向が強まってきたこと*5が、結果的に、長年外国人選手を使っていない旭化成の不利を打ち消したのだろう。

これが、“今年限り”の奇跡なのか、それとも、この流れで、あえて外国人に頼らないチーム作りを進めていく会社が増えていくことになるのかは分からないが、いずれにしてもエポックメーキングな出来事だったことは間違いない、と思うところである。

それでも、まだ見られている紅白。

出場歌手の発表の時も、曲順発表の時も、お騒がせSMAPはともかく、和田アキ子が出ない紅白なんて誰が見るんだよ、と思って、自分は完全にそっぽを向いてしまったのだが、それでも今年の紅白歌合戦の視聴率(関東)は、昨年を上回る40.2%、という数字になったそうである*6

視聴率の推移(歌手の中では、大トリの「嵐」が最高、全体では優勝決定場面、ということらしい*7)を見ると、「もしかしたら最後の最後にSMAPがサプライズで出てくるのでは?」的な願望が視聴率を押し上げたように思えなくもないのだが、いずれにしても、今年のコンテンツで「40%」という数字が出てしまう理由をどう考えればよいのか、自分にはよく分からない*8

「とりあえず大晦日にテレビを付けるなら紅白」という刷りこみに支配されている間は、永遠に昭和は終わらないぞ・・・と悪態をつきたくなるところなのだが、もしかすると、この状況は、「いい野党がいないから」という理由で支持される某政権と共通していたりもするのかもしれないな、と思い、余計に切なくなった。

*1:日本経済新聞2016年1月1日付朝刊・第30面、第31面。

*2:普通に考えれば、トランプ大統領の就任から1〜2カ月くらいの時期が山でにどでかいヤマが来て、何かと不確定要素が多い年後半には相場が崩れる、と予想するのが常識的だろう、と思うのであるが・・・。

*3:日本経済新聞2016年1月4日付朝刊・第3面。

*4:その結果、年収1000万円を少々超えたくらいでは、年収800万円台の時代と手元に残るお金がそんなに変わらないので、財布の紐は全然緩まない、ということになってしまう。自分の場合、それがそこからさらに飛び抜けるためのモチベーションになったから良かったものの、“手取り頭打ち”という現実がネガティブなモチベーションにつながるケースも時々見聞きするところではある。

*5:今年に関しては、DeNAのカロキ選手が抜群の走りを見せていたが、出だしが好調だった日清食品や、2連覇中だったトヨタの外国人選手はそこまでの力を発揮できていなかった。

*6:日本経済新聞2016年1月3日付朝刊・第34面。

*7:http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/01/04/kiji/20170104s00041000126000c.html

*8:恋ダンス」は自分も見たかったし、RADWIMPSの登場場面などは万難を排して自分も見たのは確かだが、それ以外に何かあったのか。そもそも、数少ない秀逸コンテンツのいずれもがNHKオリジナルのものではない、という点に、最近の紅白のどうしようもなさを感じるのだが・・・。

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