相次ぐ好決算の裏の株価急落と人生訓のようなもの。

年明けに23,000円台の壁を易々と突破し、その勢いで先月の終わりごろには一時24,000円台まで乗せた日経平均株価
目下連日報じられている四半期決算の様子を見ても、今の日本が空前の好景気のさなかにある、ということが良く分かる。

にもかかわらず、米国株安のあおりを受けて、今日の日経平均は592円の下げ。

下がった、といっても、昨年末は「超高値」と思われていたラインに戻っただけだし、今の経済状況を考慮すると、数日たてばすぐに反動上昇するのは目に見えているから*1、ここで慌てて「利益確定売り」だとか、「損切り*2だとかに走るのは明らかに損なのだけど*3、いったんチャートが下がり始めると、平常心を保つのが難しい、という心理は良く分かるし、そういう人たちのおかげで、冷静に「動かざること・・・」を貫く者が得をするわけだから、世の中というのは良くできたものだと思う。

株式投資に限らず、政治でも会社のガバナンスでも、“集団心理”に押し流されて、通常時なら絶対やらないような不合理な行動に走り、様々な傷口を広げてしまう、というのは良くある話。だからこそ、投資でも競馬でも、勝っても負けても自分以外の人間には大して累が及ばない手段で、日頃から勘と“強靭な心”を養うのが良いのではないかな、と個人的には思っている次第。

特に、「法務」という仕事は、扱う中身にも、その時々の判断にも、“バクチ”的な要素が詰まっているので*4、なおさら、なのである。

*1:株式投資において大事なのは、目先のトレンドにつられることなく、財務諸表の数値やその他の営業指標から「企業価値」を読み解き、あるべき株価より高いか安いか、で売り・買いを判断することにある。そして、今の企業業績を見る限り、しばらくの間、株価が上がることはあっても下がることは決してない、といいうる状況なのは間違いない。

*2:今年に入ってから買った方の中には、いても不思議ではない。

*3:「専門家」の中には「損切り」を進めてくる人も多いのだが、それは彼ら自身が下がったところを見計らって銘柄を安く仕入れたいがためのステマのようなものだから、決して信じてはいけないと思う。懐に多少の余裕がある限り、下落局面においては、「売るな。ひたすら買え」が正解である。その格言が外れるのは、本当に社会が壊れる時だけ・・・だと思っている。

*4:そんなこともあって、法律・法務系雑誌に関わる方々に対しては、数年前から「ギャンブルのすすめ」という特集記事を組むようアピールしているのだが、残念ながら未だに実現はしていない。

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