一転してメダルラッシュ。

政治的な話題も満載の中で華々しく開幕したものの、女子モーグルは連続入賞記録が途切れ、ジャンプノーマルヒルはエース・小林潤志郎選手が風に泣き、フィギュアスケート団体は(宇野昌磨選手以外は)上位陣との差を痛感させられる結果となり、アイスホッケー女子は未だに勝ち星が手に入らない・・・、と、今日の夕方くらいまではほとんど良いところがなかった平昌五輪。

4年に一度の大舞台は、実績のない選手がノリと勢いだけでいきなりメダル争いに絡めるほど楽なところではないし、実績がある選手でも運が悪ければ一瞬でトンでしまうシビアな場所。

隣の国、東アジアでの開催とはいえ、夏の五輪に比べれば決して競技環境に恵まれているとはいえない冬季五輪の選手団にとって追い風になりそうな材料はなく、今大会は厳しいかな、と思った矢先に一気にメダルラッシュが押し寄せた・・・。

ほぼ同世代の選手がとった同じブロンズのメダルでも、W杯ですら表彰台に立ったことのなかった原大智選手(男子モーグル)のそれと、4年の雌伏の時を超えた高梨沙羅選手のそれ、とでは意味合いが大きく異なる。

また、4年前の悔しさからの挽回、という点では、銀メダルをとった高木美帆選手(女子スピードスケート1500m)と高梨選手との間には共通するところもあるが、ソチ五輪では代表にすら入れなかった高木選手の悔しさと、優勝候補とされながら銅メダルすら取れなかった、という高梨選手の悔しさとでは、また大きな違いがあるはずだ。

どちらか一方だけが凄い、とか、どちらか一方だけに価値があってもう一方の価値は大したことはない、なんてことを言いたいわけではなく、各選手それぞれが様々なストーリーを背負って五輪に挑んできている中で、似たような色のメダルを取っているからと言って、全部ひとまとめにしてしまうのは失礼だよね、ということを言いたかったわけだが*1、ここはまた日を改めて思うところを書き残せると良いな、と思っている*2

*1:特に冬の五輪アスリートの場合、競技を始めてから“一流”の域に達するまでの「典型的なコース」があるわけではないので、なおさらである。

*2:そして、できることなら、メダルに届いた選手だけでなく、届かなかった選手の一世一代を記憶に残す作業もできると良いな、と。

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