本命なき混戦の末に。

ファン投票では堂々の1位、当日のオッズでも1番人気に押し上げられたものの、長らく輝きを失ったままのサトノダイヤモンドでは、到底G1の舞台の主役にはなれない。

それ以外の投票上位馬が軒並み出走を回避、数少ない出走馬も近走では実績を残していないサトノクラウンやキセキ、という顔ぶれだったこともあって、今年の宝塚記念はいつになく大混戦、という予想になっていた。

牝馬代表のヴィブロス*1に乗ってみようか、とか、厩舎の勢いに乗って、藤原英昭厩舎のパフォーマプロミス&ステファノスのコンビに手を出してみようか、いろいろと頭を悩ませた結果、サトノダイヤモンドの復活に微かな期待を込めつつ、決してこのレースの主流ではない目黒記念組を狙ってみる、という賭けに出たのだが・・・。

ふたを開けてみたら、ルメール騎手のマクリ気味の追い上げ空しく散ったサトノダイヤモンドを横目に、勝ったのは伏兵・ミッキーロケット。

どちらかと言えば阪神競馬場より京都競馬場(2勝を挙げている)の方がよさそうな馬だったし、同じ音無厩舎ならダンビュライトの方が・・・ということで、どちらかと言えば人気の盲点だったのだが、後から見返すと、春の天皇賞で4着に入った実績を侮るべきではなかったなぁ・・・ということになってしまう。

そして、鞍上の和田竜二騎手が、あのテイエムオペラオー以来のG1勝利となるおまけも付いた。

自分の記憶ではついこの前のこと、のあの時代からもはや17年も経ってしまっている、ということだけで考えさせられることも多かったのだけど、同期の福永騎手が念願のダービーを制し、自らの相棒だったテイエムオペラオーが逝去した年に、こうやって歴史の扉を再びこじ開けたのだから、大したものだと思う。

なお、2着に香港馬のワーザーが入り、3着には前走とうってかわって”控えた”目黒記念2着馬・ノーブルマーズが入ったことで、馬券としては大荒れの展開だったのだけど、特にノーブルマーズの最後の直線でのしぶとさは、他のレースでも十分戦えるレベルのように見受けられただけに、後で振り返ったら「あの時、何であんなに配当が付いたんだろう・・・?」と言われるような出世を遂げることを願うのみである。

*1:今年もドバイで2着、という良績を残しているだけに・・・。

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