最高だった一年の最後の日に。

一年365日、歳を重ねるたびに過ぎていくスピードは速くなる。

そして今年も決してそれは例外ではなかったはずなのだが、「あっという間に」の一言で括るには、いろんなことがあり過ぎて、これまでの数年よりは、ちょっぴり長く感じたような気がする。

この一年の間に起きた出来事を全部まとめて書き記すには、2019年の残された時間があまりに短すぎるし(今、紅白で椎名林檎くらいまで来たところ)、ちょこちょこ小出しにしてきてもいるから、気になる人は振り返って読んでいただければそれで充分かと思う。

ただ、一つだけ言えることは、ここ数年、年末最後の日に浮かぶ思いを漢字一文字で表そうとすると「忍」とか「耐」とか、そんなものしか思いつかなかったのに*1、今年は逆に「翔」とか「躍」といった単語しか出てこない、ということ*2

数日前のエントリーでも呟いた通り*3、十数年以上背負ってきたいろんなしがらみから解き放たれて、「やりたかったことを本当の意味で仕事にできる」ようになったことの快感は格別なものだったし、それに経済的なリターンまで付いてくればなおさら*4。もう少しゆっくりできる時間を長くとってもよかったかな、と今となっては思うけど、贅沢は言わない。

そして、もっとありがたかったのが、これまでの様々な蓄積が(巷では良く言われる)「組織を離れた瞬間にゼロリセット」という事態には全くならなかったことで、むしろ、これまで積み重ねてきたものをベースにして、そこからいろいろなことを始められた、ということが、想像していた以上にいいスタートが切れた最大の原因だと思っている。

これは本当に、今日まで支えてくださっている様々な人たちのおかげ、としか言いようがないわけで、そんな方々の御恩にはどれだけ感謝しても感謝しきれないし、ちょっとやそっとのことでは思いを届けるには足りないような気もするのだけど、それでもここで御礼を申し上げないわけにはいかないだろう。

本当にありがとうございました。


ちなみに、「中」にいた時に「外の人」に対して感じた経験から、自分が「外の人」としてアドバイスをする上で、「中にいた時の経験」がある程度生かせるだろう、ということは想像していたし、実際それは生きているのだが、いざやってみると、「こんなところまでアドバンテージになるのか」とか、もっと下世話な話をすると「お金になるのか・・・」ということも結構あったりした*5

Red Oceanになったと言われて久しい「企業法務」の世界でも、ちょっと角度や切り口を変えるだけで切り開いて行ける領域はまだまだたくさんあるな、ということに気づけたことは凄く大きかったし、それで無事、やりくりしながら仕事を回せて行けた、ということもすごく自信になったかな、と思う。

もちろん、これまでの経験を切り売りしていけば、いつかはネタも枯渇する。

そして「自分が経験してきたことの先」は、想像で語ることしかできない以上、いつかは壁にぶつかってしまうだろう。

「それでも10年逃げきれればそれでいい」と割り切る考え方もあるのかもしれないけど、できることなら、もっと先まで、もっと上のレベルまで、という思いも当然ある中で、うまく行っているからこそ次の一手をどうするか、というのが、今年最後の数か月でいろいろと考えていたことだった*6

この先の数年、最優先でやるべきことは何か、向かうべき方向としてどうするのが正解なのか、どこにも答えは落ちていないと思うのだけど、とりあえず今は、

来年は二刀流。

で行こうかと。

ということで、この一年、自分を支えてくれた皆さまへの改めての感謝とともに、これまでになく前向きなトーンで、このブログ通算4000件目の投稿、そして2019年最後の一日の締めくくりとさせていただくことにしたい。

*1:あえてリンクは張らないが、1年前の今日なんて、本当にひどかった。

*2:まぁ、この年末最後の日に「高飛び」しちゃった人もいるので、そういう意味で「飛ぶ」という言葉を使いたくはないのだが(笑)。

*3:今年を回顧するにはまだちょっと早いけど。 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~

*4:まぁ、何というか、一般の給与所得者がいかに搾取されているか、ということを改めて感じた一年でもあった。これは前職特有の話かもしれないけど。

*5:もちろん、これは生かせるだろう、と思ったポイントへの食いつきが思いのほかよくなかったり、という経験もした。10年後くらいに再度トライしたら今度はうまく行くかな・・・と思ったり。

*6:ついでに言うと、最近はやりの「外から中に突っ込んでいく」というアプローチもクライアント企業の規模や格が一定のレベルを超えてしまうとそう簡単にはできないし、一方で「中」にいた者としては、そう簡単に外の人間を中に食い込ませるわけにはいかないよね、という事情も良く分かるだけに、余計にもどかしさを感じるところはある。

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html