またしても繰り返されるこの仕打ち。

遅れて始まったプロ野球も、なんだかんだと順調に試合を消化して、気が付けば最終盤に差し掛かっている。

セ・リーグは、開幕してからずっと独走している東京の某球団がこのまま走り切って終わりそうな気配だし、パ・リーグの方も、一瞬混戦模様になったものの、ここに来てソフトバンクが空気を読まずに連勝街道を突っ走る、ということで、一応まだCSが残っているとはいえ、お金持ち2球団の日本シリーズ対決、という構図がだんだんと見えてきたところではある。

で、そうなるとどの球団でも出てくるのが、よく知られた名前の「戦力外」報道。

特に来週にドラフト会議を控えたこの時期は、来シーズン以降のチーム編成の方向性を決める大事なタイミングだから、有望な1位指名候補選手の名前とセットで、チームを去る選手の名前も次々と出てくることになり、いろんなところでざわめきが起きる*1

・・・で、こういう時に他のどの球団よりも派手なドタバタ劇になりがちなのが、我らが「虎」だ。

長年の功労者、藤川球児投手が、シーズンの早い時期に爽やかに引退を表明した、というところまではまだよかった*2

だが、そんな”円満退社”ばかりではないのが、この関西の老舗企業なわけで、案の定というべきか、ここに来て福留孝介選手、能見篤史投手、という長らくチームの顔になってきた選手たちの「戦力外」のニュースが流れ始めている。

それも、「本人は現役続行希望」という注釈とともに・・・。

もちろん、「戦力外」と言われるのはそれなりの理由があるからで、福留選手に関していえば、何かと神がかっていた2015年~2017年くらいのシーズンをピークに、成績は下降気味。特に昨年矢野監督に変わって以降は起用法の変化にケガが重なって出場機会が減り、今シーズンは打率1割台という極度の不振にあえいでいるし、能見投手も先発陣の一角を担っていたのは3年前までのこと。ここ数年はもっぱらセットアッパーで、今年に入ってからは微妙な状況での登板も増えている。

だから、客観的に実力を評価した結果、球団として当然の判断をしたまでだ、と言われればそれまでなのかもしれないのだが・・・。

チーム生え抜きの大スターだった鳥谷敬選手を、残酷なまでに放り出した昨シーズンの記憶がまだ残っている中で、再びこういう事態になってしまうと、声援を送って来た者としてはやり切れないし、もう少しうまいやり方はないのか、と思わずにはいられない。

もし福留、能見の両選手が他球団に移って再び試合に出るようになったとしても、今シーズンの千葉ロッテでの鳥谷選手と同様に、「名」に匹敵するほどの成績を残することはおそらく難しいだろうし、そうなれば、球団の編成は間違っていなかった、ということになるのも容易に想像がつくのだが、正しい判断かどうか、ということ以前に腑落ちしないところはどうしても残ってしまうのである。

シーズンも残すところあと15試合。多くの選手たちにとってはここから先の1~2週間がチームに生き残るためのアピールになると同時に、引き際を美しく見せる方に舵を切るかどうかを決める大事な時期でもあるだけに、「戦力外」で名前が挙がってしまった選手たちに対してはせめて一矢を、そして悔いのない選択を、と今はただただ願うばかりである。

*1:特に今年はシーズンが後ろ倒しになっているために、「ストーブリーグ」が短期集中型になりそうな気配だし、シーズンの一番大詰めの時期がドラフト会議に重なる、ということもあって例年以上にざわつきは大きいのかもしれない。選手の方で覚悟を決めさえすれば、「公式戦を花道にできる」というメリットはあるのだが、ついこの前シーズンが始まったばかりで、ここまで目の前の一つ一つの試合に集中していた選手にそれを求めるのは酷だ、というのも十分理解できるところである。

*2:残念ながら、最後をリーグ優勝で飾ることは難しそうな状況になってきたが、ここに来て一軍に復帰し、最後の雄姿を披露してくれているのもありがたい限りである。

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