元々、オンとオフのメリハリをきっちり付ける方ではないのだが、特に今年に入ってから「平日」に捌けなかったあれこれが週末に流れ込み、でも、そいつらがハードワークの谷間の倦怠感まで一緒に連れてきて、ダラダラと効率悪く仕事しながら再び次の週へ・・・というパターンになってしまうことが多い。
この週末も例外なくそんな憂き目にあい、そうでなくてもどんより・・・という感じだったことに加えて、ぬか喜びに終わった「川淵会長」の”後任”は未だ決まらず*1、土曜の夜には10年前の記憶を呼び起こすような恐怖の横揺れを味合わされ、気を取り直しての日曜日には、そうでなくても周回遅れになっている新型コロナワクチンの一番手がよりによってファイザー製となることが確定、というシュールなニュースまで流れてきて、ますますげんなりさせられることになってしまった。
特に、深夜に起きた、東北を震源地とするマグニチュード7.1の地震は、幸い直接の被害こそそこまで大きなものにはならなかったものの、あの気持ち悪い長時間の横揺れは、多くの首都圏エリア在住者にとって、2011年4月の「余震」以来の出来事だったはずで、そういえばあの年も2月に何度か逆断層型の地震が福島県沖で起きてたんだよな・・・とか考えだしてしまうと、平常心を保つのはなかなか難しくなる。
少なくとも10年前、あれほどの試練を与えられた地に再び甚大な悲劇をもたらすほど神様が意地悪だとは思わないし、(次元が全く異なる話とはいえ)1年近く新型ウイルス相手に忍従を強いられている首都圏民についてもまた同じだろう、と思っているから、もうここは準備できるだけのことはして、後は運を天に任せるしかないかな、というところなのだが、何とも言えないデジャブだった。
で、そのつながりで言えば、この週末は、他にもいろいろと既視感を抱く出来事が多かったような気がする。
例えば、
というニュース。
4年前(対中部電力)とは相手が違うとはいえ、予選ラウンドから絶好調で勝ち上がったロコ・ソラーレが予選、トーナメントと連勝してきた相手に最後の最後でコロッと負ける
、それもスキップの不安定なショットで・・・というのは、まさにかつて見た光景。しかも、これで五輪代表決定戦が再度組まれる、という展開もまた同じ。
今回は相手が逆襲に燃えるフォルティウスだけにこの先の展開は読めないのだけど、ラストショットの後の藤澤五月選手の”やっちまった”感あふれるコールと何とも言えない表情、ここまでは全く同じだなぁ・・・と思わずにはいられなかった。
そして、ターフに目を移せば、
「ステイフーリッシュ、重賞で善戦するがまた勝利に届かず」
という鉄板ネタも・・・。
正直、勝つまでは無理かな・・・という感じだったここ数戦*2に比べると、今日の京都記念は最後の直線ギリギリまで手に汗を握るような展開ではあったのだが、それでも最後は勝ち馬(ラヴズオンリーユー)の切れ味の前に1馬身以上離されているから、”あと一歩”とか”惜しい”という形容詞よりは、”安定の「善戦」”という、昔多くのファンがナイスネイチャに送っていたような言葉がちょうどしっくりくるわけだが、2歳時のホープフルS、馬名で勝った複勝がヒットしてからはや3年超。
レース中は器用に立ち回るし、スタミナもある。社台ファーム生まれで血統は悪くないし、これまで大きなコンディション不良もなくコンスタントにレースに出続けている。
それでもタイトルは未だに京都新聞杯1つだけで気付けばはや6歳、というこの馬がきっかけを掴むチャンスがあるとしたら、春先の海外遠征くらいだろうか。
そういえば、同じ矢作厩舎で、海外遠征を挟んで見違えるように飛躍を遂げた馬もいた。既に1年以上成長軌道が遅れているような気がするステイフーリッシュを彼女と比べるのは酷かもしれないが、それでも愚直に走り続けた結果、遅咲きの血が花開く。そんな奇跡を信じてみたい思いはある。
まぁ、いずれにしても、どうせ同じ感覚を味わうなら、皆が幸福感に浸れるような感覚を味わえるにこしたことはないわけで、嫌な予感が当たらないまま、「予感」するのも憚られるような出来すぎた幸運なストーリーだけがリバイバルされることを信じて、また新しい週の一歩を踏み出すことにしたい。