もし雨が降っていたら、その半馬身差は逆転できたのだろうか?

土曜日は激しい雨の中で、続く日曜日は雨こそ上がったものの、出だしは各場ともに重い馬場で始まった今週末の中央競馬

元々、桜花賞トライアルをはじめとする牝馬のレースが多い時期ではあるのだが、今年はそれに加えてちょうどホワイトデー、ということもあって、信じた相手にどこまで貢げるかが試される(?)2日間でもあった。

まぁ、自分の場合、大体こういう時はダメで、土曜日の中山牝馬Sでは、どれだけぶちのめされても・・・という感じで応援し続けているシーズンズギフトが、またしてもチグハグ、後方で見せ場なく13着、と大敗を喫したし、日曜日のアネモネSでも、同じシルクでも勝ったのはリオンディーズ産駒のアナザーリリックの方で、エピファネイア産駒だから当然悪い馬場も得意だろう、ということで指名したベッラノーヴァは直線で伸びずに9着。

挙句の果てには、金鯱賞で断然主役を張るはずだったデアリングタクトまで最低人気・ギベオンの一世一代の逃げにクビ差及ばない、というまさかの展開となってしまうなど、まぁ散々だった。

で、牝馬が絡む2日間の東西メインレースの中で唯一惜しかったのが、フィリーズレビュー

人気になったのはヴィクトワールピサ産駒のオパールムーンだったのだが、朝の時点でまだ乾いていなかった馬場の状態も見据え、最近の追い込み一辺倒の脚質を嫌ってスルー。

九州産馬のヨカヨカにも多少は惹かれたものの、自分が指名したのは

アンブレラデート

新馬戦を勝ったのち1勝格を2戦して2着1回。戦績だけ見ると決して華やかではないのだが、この馬に関しては、母・ダイワスカーレット、ということだけで十分だろう。

これまで自分も追いかけてきた先行して粘れる脚質、エイシンフラッシュ産駒なので馬場が悪くても(悪い方が)走るだろう、という見込みもあった。

クラシックシーズン序盤で軌道に乗れず、クラシックとは距離のある3歳を過ごすことも多かったダイワスカーレットの他の子供たちとは異なり、この馬はデビュー勝ち。

前走の平場の1勝クラスのレースで勝ちきれず、賞金を加算できなかったのは痛かったのだが、それでも叩いて絞れた今年2戦目、母の血が目覚めてクラシック街道に乗ることができるかどうかの正念場だけに、どうしても推さざるをえなかった。

その結果、肝心のレースといえば・・・。


ハイペースで先頭を引っ張っていた馬がズルズル後退する中、最内を進んできたアンブレラデートが直線で一歩前に出たように見えた時は、よっしゃ!!とぬか喜びしかかった。

5番人気とはいえ単勝は10倍を超えており、血統の割には評価が低すぎないか?と思っていたところもあっただけに、そのまま粘り込めば、痛快な「血のドラマ」の完成にも一歩近づくはずだった。

それが、ゴールまであと少し、という直線でタイミングでシゲルピンクルビーとヨカヨカが突っ込み、さらにその後ろからミニーアイルが豪快に差しに来て、結果、2分の1馬身差の4着に。

自分がこの馬を追い続けている理由の中には、「傘をさして・・・」という語源の馬名のお洒落さもあって、だからこそ前日の激しい「雨」からの連想で、この馬が勝つことを信じて疑っていなかったのだが、今日の阪神は、気が付けば晴天の下、馬場も急回復。

多少は湿りも残っていた可能性はあると思うが、それでも発表は良馬場。それゆえにミニーアイルの脚も最後の最後ではまったのだとしたら・・・

もう少し長く、雨が降り続いていてくれても良かったのかな、と思わずにはいられなかった。


なお、最近の傾向を考えると、まだ新馬戦で1勝しか挙げていないアンブレラデートが”本番”第1戦に出走するのは、残念ながらかなり難しい気がする。

ただ、ここで陣営がまだオークスへの夢を諦めなければ、この後の忘れな草賞なり、オークストライアルなりで、巻き返す可能性は十分にあるはず。
そして、かつてナナヨーウイングが歩んだような”裏から表へ”という道を辿った時、最後に雨の府中で「母の血」が目覚めるのではなかろうか・・・。

そんな妄想と、馬名が奏でる槇原敬之的世界観に浸りつつ、改めてこの馬を忘れずに追い続けたいと思っている。

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html