いつまでも発揮されない学習効果。

月が替わっても慌ただしさは変わらず、なかなか思うようにエントリーが書けないまま迎えたいつもの週末。

「いつもの」といっても、あちらの世界では先週ダービーが終わり、今週からはメイクデビューで次々と初陣を飾る2歳馬たちに主役が移る。

そして、3歳馬に目を移せば、1勝クラス以上の馬たちが古馬の中に放り込まれて真価を試される一方、未勝利馬たちは運命の分かれ道に向けたカウントダウンの始まり、壮絶なサバイバルレースに突入していく・・・。

そんな大きな季節の変わり目となったのが今週末だったのだが、自分はこのタイミングがどうも苦手だ。

ここ数年、週末の趣味は、「遊び要素の強い投資」と割り切っているから、毎週比較的堅めの筋で攻めて、回収率80~120%の枠内で収まるのが予定調和なのだが、毎年、この週末に限っていえば、圧倒的に負けている。

馬たちが走っている競馬場は前週までと変わらない。だが、前記のようなクラス替えによって「いつものメンバー」の中に混じった「新世代」の力量を図りかねることで迷いが生じる。大概人気になりやすいのは、3歳限定戦で安定した戦績を残していた3歳馬なのだが、それが人気通りに快勝することもあれば、「世代の壁」に阻まれて大敗することもある。

加えて、この時期に降りやすい雨の影響とか、競馬場は同じでも内枠が開放され、それまで差し・追い込みが決まりやすくなっていた東京コースでさえガラッと行った行ったになりやすい、さらにそれに乗じてガラリと脚質を変えてくる馬がいる・・・等々、とにかく様々な変数が多すぎるから、徹底したデータ分析をベースに勝負している者にとっては、かなり厳しい状況になる。

その結果が、各場24レース終わった時点での散々たる回収率・・・。

「毎年のことなんだから、いい加減学習しろよ」とか、「そもそも傾向掴めるまで控えめにしとけよ」等々の批判は甘んじて受けるしかないが、

「過去に経験したことのあるトラップにハマって読みを外したことに気付き、それを取り返そうと焦ってさらにダメージを増幅させる」

という経験を、誰にも迷惑をかけず、懐もそこまでは傷めずにできる場、というのも、他にはなかなかないわけで、

「人間の弱さを知り、それと向き合う」

貴重な機会として、たぶんここからしばらくは続く*1忍耐の週末を過ごすことにしたい。

ちなみに「学習効果が発揮されていない」といえば、今週のGⅠ・安田記念などもその最たるもの。

さすがに過去2年、「期待以上」あるいはその逆のパターンで牝馬に泣かされていたから(以下参照)、今年は、

「グランアレグリアを頭にしない」

という鉄則だけはしっかり守り、そして実際、結果もその通り(グランアレグリアはアタマ差の2着)だった*2

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

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ただ、勝ったのは、サリオスでもインディチャンプでもなければ、ケイデンスコールでもなく、「ダノン」。

それも復活を期した「プレミアム」の方ではなく、1800~2000mくらいが守備範囲だと思っていたダノンキングリーが勝者になった、というのは実に大きな誤算だった。

さらに言えば、先に挙げた自分が本命と目した馬たちは、3着以内に食い込むことすらままならず、「馬券圏内」に飛び込んできたのは古馬陣との力量差を図りかねたシュネルマイスター、とくれば、話は今日の最初のところに戻ってしまう・・・。


ということで、人としての弱さをさらけ出したこの週末。

それでも、この経験が人生のこれからの勝負の場面で生きるのであれば今日の負けなど安い授業料・・・そう言い聞かせて爽やかに新しい週の始まりを迎えられれば、と思っている。

*1:世代間の力量差とか、2歳馬のそのシーズンの種牡馬ごとの産駒の傾向を掴めるようになるまでには2~3週は必要だな、と思っていて、しかも来週からは季節外れの札幌での1開催が入る、というのが、余計前途を不安にさせる・・・。

*2:何といっても、昨年同じローテーションでアーモンドアイが負けた、という記憶は鮮烈で、マイルの猛者たちを相手に牝馬が勝ちきるにはヴィクトリアマイルからの中2週のローテはきつすぎるのだろう、と自分は思っている。近年は、3歳世代から距離の使い分けもはっきりとするようになってきているのだから、そろそろNHKマイルカップヴィクトリアマイルの順番を入れ替えても良いのではないかな、というのが、一ファンとしての希望だったりもする。

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