毎夏恒例の北海道大学サマーセミナー。今年は「著作権・不正競争・意匠・商標編」ということで、2年ぶりに現地にも足を運んだ。
新型コロナ禍はとうに明けたとはいえ、その間に定着したハイブリッド方式で講義の遠隔視聴も可能になったこともあって、教室にいた聴講者はコロナ前の6~7割くらいだっただろうか。
それでも、まだ暑さ残るこの季節に*1、あの爽やかな風を感じながら充実したカリキュラムを集中的に堪能できる、というあの贅沢な時間は何ものにも代えがたい。
参加できたのは実質後半2日間のみ、最後の土曜日以外は当地にいるにもかかわらず、合間の仕事を片付けるためにホテルの部屋から・・・というような不細工な対応を余儀なくされたのは遺憾の極みだったが、それでも自分の準備の方で手一杯だった2年前よりは、いろいろなものを吸収できる余裕はあったような気がするし、一瞬でもあの空気を吸えたことに意味がある。
これまでずっと「知識の確認の場」と位置付けてきたこのシリーズで、「確認」ではなく「初見」の話も決して少なくなかったのは、一応この分野の専門家を自称(?)するものとしては忸怩たる思いではあるし*2、次の機会までにはもう少ししっかりやらないと、という自戒を込めてこのエントリーも書いているのだけど、そんなことが言えるのも、このセミナーが一過性のイベントではなく、15年続いた伝統を持つ本邦随一の機会だからこそ。
終わった後、札駅の周りから北口、東口の先の方まで足を延ばし、ゆっくりだが着実に前進している工事と再開発の状況を眺めながら、何年か前の懇親会で叫んだ「新幹線がこの地に来るまでは!」という願いが現実に近づいていることを感じたりもしたわけだが、自分の今の願いは、そこで止まることなく、もっと先まで、この贅沢な時間が続いてほしい・・・ ただそれだけである。