そしてまた、完膚なきまでに示された世代格差。

2018年に入って以降、明け4歳世代に押しまくられて存在感を失いつつあった「5歳」世代。

マカヒキが9ヵ月ぶり出走の札幌記念で2着に食い込んだり、京都大賞典サトノダイヤモンドが復活優勝を遂げた*1ことで、秋になってようやく見せ場を作れるか、と思えたのも一瞬のことに過ぎなかった。

春のG1を制したスワーヴリチャード、前哨戦を気持ちよく勝ったレイデオロに人気を譲ったものの、かつてダービーを制した世代の代表馬・マカヒキが3番人気に支持されたのを筆頭に、宝塚記念馬・ミッキーロケット、秋華賞&ドバイのタイトルを持つヴィブロス、と選りすぐりの5歳馬たちが秋の天皇賞に出走し、華麗なる逆襲を遂げるはずだったのだが・・・。

終わってみれば、勝ったのは先行差しの横綱相撲、1分56秒台の好タイムで快勝した4歳馬・レイデオロ
そして、2着にも上がり33秒4の脚が炸裂した同じ4歳馬のサングレーザーが入り、3着に残ったのも現4歳、菊花賞のタイトルを持つキセキ。

4着にもアルアイン、と去年の牡馬三冠が実績どおりに上位に食い込む中、5歳馬はミッキーロケットが5着に食い込むのが精いっぱい。

マカヒキは、上がり3ハロンのタイムこそそこそこ良かったものの道中の位置取りが悪すぎて7着が精いっぱい。
見せ場はスタート直後に、スワーヴリチャード(4歳)というこのレースでの世代間競争最大のライバルを潰したことくらいしかなかった。

過去の上位入着馬の一覧を見ても、本来はこのレースで最も強いのは「5歳馬」だったことが分かるし、それゆえに今の5歳陣にも、ここで一矢報いて競争を盛り上げてほしい、という思いがあったのだが、結果はあまりに残酷。

おそらく、今、史上最強と言われている現3歳世代が合流して来た時点で、逆襲の可能性はより低くなると思われ、個人的には、古馬のクラシックディスタンスのG1に関しては、今回が5歳馬勝利のラストチャンスだと思っていただけに、何とも残念な気持ちである。

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