2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

知識と経験の差

民事訴訟法の教科書を開くと、 訴訟手続の説明として、訴状提出→口頭弁論→証拠調べ→結審→判決、 という記述が必ず出てくる。 だが、自分のこれまでの経験の中で、 裁判の「期日」といえば、ほとんどが「弁論準備手続」の期日を指していた。 口頭弁論は最初と…

資格試験の弊害

自分が今担当している知財法の分野、 特に特許法の分野では、毎年のように法改正が行われている。 法律の条文がどう変わったかということは、 六法を見れば良いし、特許庁のウェブサイトにも解説は載っている。 だが、法改正に伴い実務上の運用がどのように…

愛煙家たちよ! 反撃せよ!!

日経の朝刊に、特定の分野の専門ではない方が、 思い切った提言をしている「領空侵犯」というコラムがある。 今週は、医療経済学者の千葉大・広井良典教授のコメント(5面)。 病気というのは、ストレスや働き方、生活など無数ともいえる要因が複雑に関係し…

パブリシティ権概説〔第2版〕

先日のエントリーで、内藤篤弁護士の著作を読んで目からウロコ、 という話をしたが(http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20050818/1124379287)、 ついでに良い勉強だと思って、「パブリシティ権概説〔第2版〕」を買ってきた。パブリシティ権概説作者: 内藤篤,…

法学教室9月号(第300号記念号)

週末を利用して、溜まる前に読んでみる。 以下印象に残った記事。 特集「21世紀の法律学」 東大の大渕教授と、片山弁護士、名大の上田教授(医学系)の鼎談の中で、 工学部出身の片山弁護士が、 理系のバックグラウンドがなくても知財弁護士ができるか、とい…

最近のCDシングルって・・・

金曜、帰りがけにヤイコのCDとハチクロのDVDを買いに行って、 ついでに閉店間際まで試聴しているうちに、 思わず衝動で買ってしまったのが、 福山雅治の「東京」と、ミスチルの「四次元」*1。 楽曲がいいのは前から分かっていたのだが、 昔のマキシシングル…

駒大苫小牧の「幸運」

ここ数日メディアを賑わせていた駒苫野球部長暴力事件だが、 高野連の処分が決まったようで、 とりあえず優勝旗を返還するという話はなくなったようだ。 心情的にはホッとしているのだが、 甲子園開幕前の明徳義塾の件との公平性を考えるとすっきりしない。 …

容疑者・室井慎次

池袋にレイトショーで見に行こうと思ったら、 1時間前で既に指定席がソールドアウトだった。 みんな、考えてることは同じですな。 自分も、テレビ版の「踊る〜」は、 青島刑事の暑苦しさに耐えながら、室井管理官*1見たさに、 毎週見ていた。 あの衣装で始球…

国Ⅰ面接方法見直し?

日経の夕刊に、 来年からⅠ種公務員試験の面接を「コンピテンシー面接」に変更する、 という記事が載っていた。 面接方法の手の内を明かすなんて、 人事院も随分気前の良いことをするものだと思うが(笑)、 当社を含め、民間企業の採用面接では今やほとんど…

相変わらず・・・

帰りがけに本屋で立ち読みした週刊誌は、 選挙報道一色になっていた。 どんな人間にも探せばいくらでも粗は出てくるもので、 そういうネタをたくさんかき集めれば、 とんでもない極悪人イメージを作り上げることができる。 そして、その結果、ホリエモンはも…

産学連携の裏に

今日の日経の夕刊に、大学と企業の「包括連携」が増加している、 という記事が載っていた。 昨年の独法化以来、国立大学であっても容赦ない競争の波に飲み込まれて*1、 スポンサーとしての企業をあの手この手で引き込もうと必死である。 自分の会社などは、…

法学教室9月号

300号記念号。 まだ読みかけなので、中身については今日はコメントしないが、 我らが道垣内弘人先生の今回の一言。 最近、若くないと感じる。アンガールズのどこがおもしろいのかが、今一歩わからない*1。 大いに共感(笑)。 *1:道垣内弘人「民法☆かゆいと…

三菱樹脂事件の元原告死去

大学に入って最初に受けた法律科目の一つが憲法だったのだが、判例百選を読んでも、どうしてもいくつかの判決に納得できなくて、やがて、それを所与のものとして受け入れている(ように見えた)教授の講義がつまらなく思えるようになり、間もなく法律科目の…

ブラック法務担当者列伝〜その1〜

夕刊に載っていたのは、アルプス電機元役員の詐欺被疑事件。 調べによると、岡村容疑者は同社顧問弁護士への報酬名目で現金をだまし取ることを計画。2003年1月から6月の間、虚偽の契約書を会社側に提出し、弁護士名義の架空の銀行口座に振り込ませた4800万円…

タリーズ20億円

今朝の新聞に、タリーズコーヒージャパンが、 米タリーズから「タリーズコーヒー」商標を約20億円で取得する、 という記事が載っていた。 現在払っている年間のロイヤリティーが3〜4億円というから、 結構安い買い物なのかもしれない。 「知的財産権」という…

混迷総選挙

昨日の夜のニュースを見てひっくり返った、 「新党日本」結成のニュース。 何年か前、田中康夫知事が誕生する瞬間を、 まさにその場所で見届けたこともあって、 個人的には今でも好感を抱いている人物なので、 なんでまたこんなところに顔を出してきたのか、…

「転落弁護士」

今日本屋で立ち読みしたのが、元弁護士の内山哲夫氏が書かれた標題の手記。 タイトルのとおり、若手のやり手弁護士から、黒い勢力に囲まれていき、 やがて塀の中に転落していく、という経過が本人の手で描かれている。 これからより多くの法曹が社会に送り出…

百花繚乱

選挙ネタ続きで恐縮だが、 岐阜1区の刺客が、ボストン証券の佐藤ゆかり氏に決まった。 他に岡山3区にも女性候補を立ててくるなど、 まさに百花繚乱、華やかなりし状況である。 今の時代に「女性枠」なんて作るのは、 時代錯誤な感がしないでもないが、 古い…

ドサクサに紛れて・・・

今話題の小林興起先生のビラに、 石原慎太郎都知事が友情出演(?)しているのだが、 そこで書かれているコメント。 「今の憲法に歴史的な正当性はあると思うか、ないと思うか。それについてあなたの意見を聞かせてください」と投票をしてみたらいい。棄権す…

王者の風格

夏の高校野球決勝。 去年もそうだったが、最後の決勝だけは休みの日にあたるので、 最初から最後まで見ることができる。 試合が二転三転、派手な一発も飛び出した去年の決勝戦に比べると、 今年は、スコアこそ競っていたものの、 得点の多くは失策や内野安打…

甲子園準決勝

会社にいたので全く見られなかったが、 2試合とも白熱した試合だったようだ。 第一試合、シーソーゲームの末の宇部商・好永投手のまさかの悪送球での決着。 第二試合、大阪桐蔭の怒涛の追い上げと前年度覇者の粘り、 そして延長10回表裏の攻防。 おそらく見…

堀江社長は新しい風を巻き起こすのか?

どうせネタ記事だろうと思っていた堀江社長(ホリエモン)出馬のニュースが、 何とまあ現実のものになってしまった。 この際、選挙区がどこか、とか、自民党公認か無所属か、 ということは大した問題ではなかろう。 IT企業経営者として時代の寵児となった…

キャラクタービジネス最前線

キャラクタービジネスを行う上で、 一番大事なのは、キャラクターのブランドイメージをいかに保ち続けるか、 ということだと言われている。 一過性の売り逃げ的な戦略をとるならともかく、 長期的に長持ちするキャラクターを育てるには、 適度に大衆的な露出…

「談合」は悪か?(補足)

昨日のテーマと関連して、 今朝の朝刊に、神戸大の根岸教授の興味深いコメントがあったので、 載せておくことにする。 根岸教授は、わが国で一般競争入札が普及しない理由として、 「品質確保」と「入札コスト節約」というものが挙げられていることを 指摘し…

「談合」は悪か?

ここのところ話題になっている道路公団をめぐる談合事件は、 ついに道路公団の内田副総裁の起訴にまで至った。 独禁法違反幇助ではなく、「正犯」としての起訴なのは極めて異例。 発注者側が主導的に受注調整をやっていたことの責任を それだけ重く見ている…

終戦記念日に思うこと

前の職場に、 毎年年末になるとどこからか「皇室カレンダー」を持ってきて、 大事そうに飾っている方がいた(笑)。 その職場の恒例行事は、新年の靖国詣(爆)*1。 先の大戦で尊い命を落とした人々の国を想う気持ちの強さを 否定する気は毛頭ない。 彼らの…

Number634号「特集〜猛虎の魂。」

先日も書いたとおり、 こういう特集には目がない自分である*1。 ちょうど10年ほど前、同じNumberで、 すでに「史上最弱」との呼び声があがっていたタイガースの特集が 組まれていたのをふと思い出した*2。 あの頃学生だった自分は、 負けても負けても、日々…

著作権ビジネス最前線

前から読みたかった内藤弁護士の本を読んだ。 「エンタテイメント契約法」*1という、 いわゆるエンタテイメント業界の契約慣行について書かれた本である。エンタテインメント契約法作者: 内藤篤出版社/メーカー: 商事法務発売日: 2004/07メディア: 単行本こ…

ジュリスト8/1・8/15合併号

法律雑誌をいくつか自腹で年間講読している*1。 今号は「新会社法」特集で、会社法全条文が付録で付いている美味しい号である。 ただ、個人的には、この分野、必要に迫られて目を通してはいるものの、 実務的にも学問的にも魅力を感じない。 特に、毎年続い…

ひよ子 vs 二鶴堂

テレビで一週間のニュースを見ていたら、 「ひよ子」の立体商標をめぐる特許庁の審決が話題になっていた。 福岡市の老舗製菓会社「ひよ子」が販売するひよこ形の菓子「ひよ子」に立体商標登録を認めたのは不当として、同じ福岡市の製菓会社「二鶴堂」が特許…

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