2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年12月&通年のまとめ

例年同様、日と月と年が一度に切り替わったのを見届けた上で、全部まとめておくことにする。 12月の月間ページビューは42,000件強、ユニークユーザーは30,500人超。選挙前日ギリギリくらいでアップした最高裁裁判官国民審査に関するエントリーを多くの方にご…

50%の可能性を残して年を越す。

今年は土日から大晦日に突入する、というカレンダーの曜日配列のせいもあって、どうも「年末」感が希薄なまま、ここまで来てしまった。世間では、休み前後に有給休暇を入れて長期連休に持ち込む、という方も多いようだが、自分の場合はカレンダー通りなので…

エコノミストに選ばれたNo.1書籍。

年末、ということで、日経紙の日曜版に「エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10」という記事が掲載されていたのだが、そのトップに輝いていたのが、法と経済で読みとく雇用の世界 -- 働くことの不安と楽しみ作者: 大内 伸哉,川口 大司出版社/メーカー: 有斐閣…

新しい権利制限規定は著作権法の未来を変えるのか?

今年は、書こうと思って温めているうちに、旬を逃して腐りかけているネタが例年に増して多いのだが、間もなく施行される平成24年度著作権法改正のネタもその一つ*1。もっとも、さすがにこれだけの改正を放っておくわけにもいかない、ということで、ちょうど…

美しい引き際。

今年の仕事も(正規の出勤は)ラスト、という日の朝に、テレビを付けた瞬間飛び込んできた衝撃的なニュース。 「松井秀喜選手 現役引退」 結局、記者会見まで見てしまい、どんよりした気分で今年最後の出勤・・・ということになってしまった。確かに、今年の…

今年の一冊を選ぶなら?

数日前の日付のエントリーでは、下請法の特集をご紹介するだけで終わってしまったBLJ2013年2月号だが*1、それだけでは勿体ないので、メイン特集(第1特集)である、「法務のためのブックガイド2013」にも一応触れておきたい。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネス…

2012年の裁判例アーカイブ(暫定版)

例年、一年間セコセコと書いたエントリーをまとめて、「今年も一年良く頑張ったなぁ」と一人で悦に入っていたこの企画だが、今年は、正面から取り上げた裁判例があまりに少なすぎて、とてもではないが、「これで全部です」と言えるような状況ではないので、…

これぞ最高のエール〜NBL992号・北島敬之氏のメッセージより。

既に、様々なところで紹介されていて、少々機を逸した感もあるのだが、NBL992号(2013年1月1日号)に掲載されている北島敬之氏(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社代表取締役ジェネラルカウンセル)の「“企業法務を考える”」という論稿*1につ…

これぞ珠玉の特集〜BLJ2013年2月号より。

今年最後の発刊となった「Business Law Journal」の2013年2月号。 メインの特集は、毎年恒例となった「法務のためのブックガイド」2013年版で、表紙の洒落たデザインと合わせて「定番」ならでは良さも随所に見られる企画なのだが、今回はそれ以上に、第2特集…

鞍上の執念が打ち破った有馬記念のジンクス

新怪物オルフェーヴル、年度代表馬最有力のジェンティルドンナ、といった人気投票上位馬が軒並み出走を辞退し、何となく“二番手”メンバーが固まってしまった感がある今年の有馬記念。とはいえ、今年最後の大一番、となれば、どうしてもヒートアップするのが…

漂う「下剋上」の予感。

ここ数年、男子でいえば高橋大輔、小塚崇彦、織田信成、女子でいえば、浅田真央、鈴木明子、といった国際経験豊富な選手たちが安定した成績を残してきた全日本フィギュア。毎年、ジュニア世代から光を放つ選手が出てきてはいるが、ショートが良くてもフリー…

「企業内弁護士増加」を語る上で必要な視点

日経紙がここに来て連日、法曹関係ネタを紙面に掲載している。 昨日の「調査」に対しては、シュールな感想しか出てこなかったのだが、20日付朝刊の紙面に掲載されている「法務人材 企業が拡充」という見出しの囲み記事の方は、それなりに評価してもよいので…

これは何のための調査なのか?

日経紙に、「弁護士ランキング」を含む「2012年企業法務・弁護士調査」の結果が掲載されている*1。既に、歳末の恒例となった感のあるこの調査。これだけケチョンケチョンに言われ続けている企画も珍しい、と思えるくらい毎年、法務業界の関係者から批判を浴…

戦いが去って残されたもの。

メインの総選挙の方は、自民党の予想を超えた圧勝(というより政権与党の惨敗)、という形で幕を閉じた12・16のバトルだが、一部の人々にとっては、これも一つの戦い、だったであろう、最高裁裁判官国民審査の結果が発表された。「戦い」といっても、いざ投…

これが「三度目の正直」になることを心から願って・・・。

週末を半分以上費やしてアップした15日付けのエントリーを、多くの方にご覧いただけたのは素直に嬉しかったのだが、全て終わった後に訪れた20時以降の“祭り”にはげんなり・・・というのが、この週末の感想である。結局、事前の想定通り、というかそれ以上に…

最高裁判所裁判官・国民審査対象各裁判官の個別意見について

いよいよ明日は、衆議院総選挙。 そして、同時に行われるのが、最高裁判所裁判官の国民審査である。ここ何回かの国民審査に合わせてキャンペーンを行っている某団体が存在することもあって、国民審査の認知度は以前に比べれば格段に高まっているように思われ…

被害者側の方々を追い詰めないために必要なこと。

2008年の舞鶴市の高1女子殺害事件で、大阪高裁が一審判決(無期懲役)を覆し、被告人に無罪を言い渡す、という極めてインパクトの強いニュースが報じられた。この事件は、犯人性立証に資するような物的証拠が乏しく、遺体発見から被疑者逮捕、起訴に至るまで…

ニッチな攻防の末の妥協?〜企業結合審査をめぐる公取委のセンス

地デジバブルが去り、メーカーともども、日々崖っぷちに近づいている感がある家電量販業界。ヤマダ電機が、約半年前にベスト電器との「資本・業務提携」を発表した時も、当事者の大本営発表で描かれているような“前向きな提携”をイメージできた人は稀で、多…

快挙の裏に迫る不安の影。

グランプリシリーズのファイナルで、史上初の男女アベック優勝*1という快挙を成し遂げた日本勢。女子は、浅田真央選手が、シーズン序盤から、五輪以降の2シーズンの苦悩を振り切るような好成績を挙げ続けているし、鈴木明子選手は引き続き独特の世界観を醸し…

最先端の「個人情報&プライバシー」問題を知るために不可欠な一冊

「個人情報の流通」とか、「ビッグデータを活用して何とかかんとか」といった話は、昨今巷にあふれているが、そういった話を法的観点から突き詰めて考えるとどうなるか、という点について、本気で調べようと思うと意外に有益な文献は少ない・・・という実態…

「即席麺」特許は柳の下のドジョウになるか?

今年、知財業界で大きな話題となったのが「切り餅」メーカー同士の特許をめぐるバトルだったが*1、年の瀬も迫りつつあるこの時期になって、また一つ、食品業界で特許バトルが勃発した。 「日清食品ホールディングスは3日、即席麺の特許を侵害したとして、サ…

解消された“悪い後味”

表紙の装いも新たに、一足早く2013年モードに入ったBusiness Law Journal。BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2013年 01月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 2012/11/21メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件)…

追徴課税の衝撃。

「国際レース」の看板を掲げながら、外国馬が1頭も走らなかった今週のジャパンカップダート*1。昔懐かし“ニホンピロ”の冠を付けた馬が堂々の勝利を飾り*2、鞍上に苦労人・酒井学騎手、とくれば、本命馬&一流ジョッキーの時とはまた異なる趣きがあるもので、…

あまりにシュール過ぎる「J2陥落」劇。

毎年恒例のこととはいえ、いつもになくインパクトの大きい“降格劇”が展開されたJ1最終節。首位・広島と最終節で対決せざるを得なかった不幸なヴィッセル神戸はともかく*1、大方の人が、「最後は地力の差で何とかなるだろう」と思っていたガンバ大阪までもが…

2012年11月のまとめ

まだ一応「秋」なのに真冬並みの寒波。 そのくせ、夏のスコールを思い起こさせるような激しい雨が降ってきたり・・・と荒れ模様だった空と同じくらい、仕事の方も荒れ荒れで、もはや定期的な更新は無理、と半ばあきらめたまま過ぎていった11月。おかげで、毎…

毒か薬か?〜「間接侵害」規定をめぐる法制問題小委の混迷

文化審議会著作権分科会の法制問題小委員会で今年度の「目玉」の一つとなるはずだった、「間接侵害」規定の導入をめぐる議論が、どうも迷走しているようだ。Twitterで評価が高かった「CNET Japan」のまとめ記事(http://japan.cnet.com/news/business/350249…

古き良き時代の終わり。

外資系企業、と言えば、何かとドライな印象が強いが、日本に長い間根付いている企業の場合、雇用環境も含めて意外にウェットな一面を持っていたりする。日本IBM、という会社もかつてはそうだった。元々お世辞にも“社員に優しい”会社とは言えなかったとは聞く…

“国際ハーモ”の落とし穴。

このブログでも時々動きを紹介していた「新しい商標」だが、とうとう“導入間近”というところまで来たようで、とうとう、気を見るに敏な日経紙の月曜法務面にまで登場するに至った。 「特許庁は企業の商品やサービスを顧客に印象づける商標に、音や色、動きな…

疑惑の直線

凱旋門賞から帰ってきたオルフェーヴルの凱旋レース、ということで注目が集まった今年のジャパンC。オルフェの欧州での活躍ぶりが鮮烈だったうえに、迎え撃つ国内組も、絶好調の3歳勢(フェノーメノ、ジェンティルドンナ)から、天皇賞から直行した調子の良…

“これがサッカーだ”というには残酷すぎる結末。

雨の中、サッカーの試合を見たことは、何度もあったし、国立競技場の屋根のないエリアで、雨に濡れながら試合を見たことも一度や二度ではない。でも、試合が終わった後、体も心もこんなに冷え切るような経験をしたことはなかった。“これがサッカー”としたり…

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html