並びの順は去年と同じでも。

華やかな東京開催が終わり、一転して冬を感じる中山最終開催に転じた12月だが、今年はいつもならここで冬将軍とともに登場する阪神競馬場が、今年は改装のため小休止。その代わりに京都競馬場がそのまま年末まで突っ走る、という変則開催となっている。

そして、変則開催といえば、ここ数年、「都合の良い時に使われる」役回りを演じることが多かった中京競馬場が、この冬はようやく定位置の”裏開催”に戻って本格稼働しているのだが、そんな中、開催中唯一「メインイベント会場」となるチャンピオンズカップが今年もやってきた*1

前年は既にGⅠタイトルを持っていた2冠目・レモンポップに、紐で連れてきた人気薄2頭(12番人気・ウィルソンテソーロ、9番人気・ドゥラエレーデ)が絡んで馬連約30000円、3連複47万円弱、という大荒れのレースだったのだが、今年もその3頭は揃って参戦。

さらに3歳戦線を賑わせたサンライズジパングや、前走重賞勝ちのハギノアレグリア、さらに韓国帰りのクラウンプライド、芝・ダート二刀流のガイアフォース等も絡んで、いつもながら賑やかな舞台となった。

当然ながらレモンポップは国内では依然として完全連対の盤石ぶり。そして、前年はまだ地方ローカル交流戦のタイトルしか持っていなかったウィルソンテソーロも、今年はJBCクラシックチャンピオンとしての参戦だったから、この2頭が主役になるのは容易に予想できるところで、そこに先に名を挙げたような猛者たちがどう絡むか、というのがレースのポイントとなるはずだった。

ゲートを出ても、果敢に先頭に立って逃げるレモンポップと、中盤から後方でじっくり機をうかがうウィルソンテソーロの静かなにらみ合いが続き、最後の直線で粘りこみを図るレモンポップに、ウィルソンテソーロが急追して襲い掛かったところが、まさに最大のハイライトとなった。

結果的にハナの差でレモンポップがこのレース連覇を飾り、めでたしめでたし、となったはずだったのだが・・・。

*1:前振りが長すぎて恐縮である・・・。

続きを読む

2024年11月のまとめ

本当はもっと書きたいことがあった11月だった。

兵庫の知事選などは滅多にないようなエンタテインメントだったし、知財系の新着裁判例を追いかけるだけでも、それなりに楽しんでいただけるエントリーは書けたはずだ。

なのに、そこで新しいエントリーを立てる方にエネルギーが向けられないのは、いつもに増して凶悪さを増す年末進行のせい、なのかもしれない。

ページビュー5,000強、セッション4,000弱、ユニークユーザー2,300程度。当然ながら大きく落ち込んだ数字を前に、特にコメントすることもないのだけれど、「いつか思う存分書きたい」という思いが、日々のミッションと対峙する自分の動力源になっているのだとすれば、まだまだこのブログも捨てたものではないと思う。

それでは今月のランキング。

<ユーザー別市区町村(24年11月)>
1.→ 大阪市 153
2.↑ 新宿区 138
3.→ 千代田区 100
4.↓ 港区 81
5.→ 中央区 78
6.↑ 横浜市 60
7.↓ 渋谷区 59
8.→ 札幌市 45
9.圏外名古屋市 43
10.↓ 福岡市 31

全体的に下落トレンドの中でも浮上する不思議の町、名古屋である。

続いて検索ワード。

<検索アナリティクス(24年11月分) 合計クリック数 1,136回>
1.→ 企業法務戦士 56
2.→ とき325号 奇跡 15
3.圏外法務 ブログ 11
4.↑ 学研のおばちゃん 現在 10
5.→ 大欅の向こう側 パンサラッサ 10
6.↓ 学研のおばちゃん 9
7.↑ 一定の理解 9
8.圏外取扱説明書 著作権 9
9.↓ 矢井田瞳 椎名林檎 9
10.圏外企業法務 ブログ 8

こちらも特に意外感なし、か。

気づけば今年も残り1か月。悔いを残すな・・・といっても毎年土台無理な話ではあるので、とにかくできることを精一杯、怒涛の日々の中でこなしていこう・・・そう思っている。

またしても主役になれなかった「4歳馬」

今年は春からずっとこの話題を引っ張ってきているのだが、古馬芝GⅠ、東京開催のトリを飾るジャパンカップでも、様相が変わることはなかった。

天皇賞・秋での苦い敗戦*1から1か月。

今回も主役は5歳馬・ドウデュースなれど、3歳になってから一度も「連勝」がない”ムラ馬”との評価もある馬だけに、前走より人気を集めてもオッズは未だ2倍台。

これに対し、4歳勢は、前走のリベンジを期すソールオリエンスに、”ダメ4歳”のレッテルを返上したい前年の菊花賞馬・ドゥレッツアが揃って参戦し、加えてオーギュストロダン、ゴリアット、ファンタスティック、という外国勢3頭(いずれも4歳)も、ここ最近では珍しいくらいの気合いを込めてこの大舞台に臨んできた。

だから、もう何度目か分からない「今度こその正直」がここで見れるかも・・・という期待は存在したのだが・・・。

*1:以下のエントリー参照。k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

続きを読む

制度がたどりついた場所で、波乱なき2年目。

もはや遠い日の花火・・・という感じのニュースではあるのだが、それでも定点観測エントリー、ということで、今年もこの話題を挙げておくことにする。

法務省は6日、2024年司法試験に1592人が合格したと発表した。23年試験から受験が認められた法科大学院在学中の合格者は680人と4割超を占めた。最年少は現行制度で最も若い17歳、最年長は70歳。全体では23年から189人減ったが、政府が掲げる1500人の合格目標を2年連続で上回った。」(日本経済新聞2024年11月7日付朝刊・第42面)

去年は、この制度変更とそれに伴うスケジュール変更が結構なインパクトで、これが最良の形なのかどうかはともかく、いよいよ「到達点」までたどり着いたのだなぁ・・・という感を強くしたものだった。

k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

2回目の今年も、

受験者数 3,928人→3,779人 
合格者数 1,781人→1,592人

ということで、全体的に少しスケールダウンしたものの、合格率は依然として「42.1%」というハイアベレージ。

さらに、昨年、「在学中受験資格」による合格者が637人にも上ったことで、今年は法科大学院課程修了者」の合格者数が、817人から471人へと急減。逆に「在学中受験資格合格者」は「680人」に増加し、ますます中心的地位を占めようとしている。

今年に関して言えば、「予備試験合格者」組も327人→441人と大幅に増加しているから、当局の思惑通り「法科大学院回帰」が進んだ、と言えるのかどうかはまだ何とも言えないところはありそうだが、最近また増加傾向にあった予備試験受験者が今年は13,372人→12,569人、と減少に転じたことからすると、少なくとも法科大学院在学中の予備試験受験者はかなり減ったのではないか、と推察できるところでもあり、おそらくこの傾向がしばらくは定着することになるのだろう。

個人的には、法科大学院ルートでも予備試験ルートでも、もう少し合格者の社会人経験者比率が高くなってほしい、というのはずっと言い続けていることもあるし、状況が必ずしもそういう方向には向かっていない、ということはいささか残念なことでもあるのだが、「合格率40%強」の水準がこのまま定着するようなら、リスクを取りに行く社会人組も再び増えてくるんじゃないかな・・・ということにちょっとだけ期待して、もう少しこの試験の行く末を見守っていければ、と思っているところである。

番狂わせは忘れた頃にやってくる。

世の中が「世紀の下剋上」に沸き立っている時に変にこねた解説をするのも興ざめだろう、ということで、この日のエントリーでは、

2024年の日本シリーズで、リーグではほぼ優勝争いに絡めず、CS始まった時点でこの舞台に立てるともほとんどの人が思っていなかった、ベイスターズが優勝してしまった。

という事実だけを書き残しておくのがよさそうだ。

個人的には、ペナントレースからCSまでずっと頼りにしていたDAZN様が、この6連戦だけは全く役に立たなかった、ということに少なからず不満はあるし*1、お世辞にも”采配に長けた”とは言い難い監督同士の対戦となってしまった*2ために、昨年までと比べるといささか大味な展開となってしまったことも否めない。

ただ、ベイスターズが前回日本シリーズに出場した(そして負けた)のを見ていろいろ書いたことが、7年の歳月を越えてようやく少し現実のものになったのかもな、と思うと、まぁいろいろと感慨深いところもあるわけで、1998年の出来事も含めて忘れかけていた記憶を喚起させてくれた、という点で、この横浜の球団にはちょっとだけ感謝をしているところである。
k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

*1:これはDAZNに対してではなく、肝心なところでは昔ながらの地上波メディアに放映を委ねてしまう関係者に向けられた不満である。

*2:三浦監督の短期決戦での采配にはかねてから疑問の声も強かった(特に退任が決まった矢野監督に花を持たせてしまった22年のCSの最初のシリーズなどはブーイングされるほかない感じだった)し、小久保監督も代表チームを率いていた際の「実績」から短期決戦での監督としての能力には若干?マークがつく存在だった。

2024年10月のまとめ

締めのエントリーを月末に書けなくなって久しい。

秋になればもう少し落ち着くだろう・・・という微かな希望もむなしく、一山超えたらまた新しい依頼が舞い込み、その中には一定数以上の書き物もある。もう既に今年も残り2カ月を切るタイミングだから、しばらくすれば、毎度の年末進行モードに入ってしまうことも、おそらく避けられそうにない。

ということで、なかなか気軽にブログ更新、というわけにもいかないのだが、それでも10月は国民審査関係のエントリーを立てたこともあって、ページビューは6,300弱、セッション5,000弱、ユニークユーザーも3,100弱、と多少戻ったのは僅かながらでも救いにはなる。

年間ベースでページビューが昨年を下回るのは確実な状況だし、そもそも数字自体ほとんど気にしてはいないのだが、一応、これが一つの自分が生きている証明、でもあるから、緩やかながらでもちょっとずつ積み上げていけるとよいなぁ・・・と。

<ユーザー別市区町村(24年10月)>
1.→ 大阪市 203
2.↑ 港区 154
3.↓ 千代田区 149
4.↓ 新宿区 135
5.↓ 中央区 119
6.↑ 渋谷区 96
7.↓ 横浜市 83
8.圏外福岡市 49
8.→ 札幌市 49
10.→ 神戸市 46

全体のトレンドに合わせて、どのエリアもユーザー数を増やす中で、大阪だけが激減、というのはなんだか不思議。

<検索アナリティクス(24年10月分) 合計クリック数 1,472回>
1.→ 企業法務戦士 35
2.圏外とき325号 奇跡 23
3.↑ 学研のおばちゃん 22
4.↑ 矢井田瞳 椎名林檎 15
5.圏外大欅の向こう側 パンサラッサ 14
6.↓ 学研のおばちゃん 現在 13
7.↓ 大欅の向こう側 12
8.↓ 一定の理解 11
9.圏外学研のおばさん 10
10.圏外企業法務 戦士 10

とき325号」に季節を感じるが、振り返ればもう20年・・・。

歩いてきた道のりを振り返る暇はないが、いつか振り返った時に恥じない歩みを、とは常に思っていることでもある。

まずはあと2カ月・・・全力で。

異変。

連立与党の自民・公明両党が15年ぶりに過半数を割り込む結果となった2024年衆議院総選挙。

一夜明けた今日、メディアは結構な大騒ぎになっていたが、個人的にはそんなに違和感はない。

だって自民党は、今までが勝ち過ぎていただけだから。

特に前回の衆院選は、行き過ぎた野党「共闘」を嫌悪する空気が「自民党絶対安定多数」という想定外の結果を招く、という野党側のオウンゴールのような結果だったから、そこからの巻き返しは当然想定されたところだし、それに輪をかけた政治資金問題の逆風下でこれまでのように勝てるほど選挙は甘くない。

いつもなら、小選挙区で負けても”ゾンビ”議員を大量に生み出せたセーフティネット比例代表制度も、激しい逆風下、かつ、大手から新興まで野党がこぞって票の掘り起こしに走った今回は十分に機能せず、むしろ小選挙区落選議員たちのコンマ1%をめぐる阿鼻叫喚の絵図を生み出すことになってしまった*1

意外だった点があるとすれば、乱立した総裁選候補者の中では一番まともな選択肢に見えた石破氏が総理になったにもかかわらずこの結果、という点だろうが、逆に言えば石破首相の下での選挙だったからこそこのレベルの負けで済んだのであって、他の候補者が看板になり旧安倍派議員をそのまま公認して選挙に打って出ていたら、それこそ小選挙区であと10~20議席落としていても不思議ではなかっただろう。

この結果を受けて、次に来るのが「政権交代」なのか、それともこれをバネとした再びの「絶対多数」なのか、現時点で予測するのはなかなか難しいが、しばらく続くハング・パーラメント状態が、これまで毎年のように行われてきたかまびすしい「法律またいじってみた」の動きをちょっとでも止められるのであれば、企業法務の世界に生きる者としてこんなに嬉しいことはない、ということは言っておきたい。

最高裁判所裁判官国民審査」に起きた異変

さて、前振りはこれくらいにして、今回も「最高裁判所裁判官国民審査」の結果を載せておくが、自分が衝撃を受けたのは、ここ数年は見ることがなかった「罷免率」の高さ、である。

尾島 明 (裁判官出身)5,980,011票(11.00%)
宮川美津子(弁護士出身)5,717,735票(10.52%)
今崎 幸彦 (裁判官出身)6,229,691票(11.46%)
平木 正洋 (裁判官出身)5,419,857票(9.97%)
石兼 公博 (行政官出身)5,439,056票(10.01%)
中村 慎  (裁判官出身)5,335,897票(9.82%)

今崎長官を筆頭に今回対象となった6名中4名が、実に罷免率10%超・・・。

一票の格差」訴訟での消極的姿勢を理由に、一種の”罷免運動”が激しく展開されていた頃ですら超えることのなかった「10%」の壁が、今回あっさりと超えられてしまった、というこの事実が何を意味するのか、現時点で論評するのは難しいが、自分はこの現象こそが、今回の選挙で起きた最大の「異変」ではないかと思っている。

「国民審査」という司法との「接点」に能動的に関心を持つ有権者が増えた、ということならそれ自体は決して悪いことではないし、今回の結果だけをもって、”民意”の司法制度への過度の介入、などと言うつもりも毛頭ないのだけれど、安易に「罷免票」を投じるムードがあるのだとしたら、それはそれで好ましいことではない、ということは3年前にもコメントしたとおり*2なので、ここから先、この関心が健全な方向に向かってくれることを今は願うばかりである。

*1:それでも比例重複を禁止された議員が一定数いたおかげで命拾いした議員は少なからずいる。

*2:以下のエントリー参照。k-houmu-sensi2005.hatenablog.com

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html