回想

決して、忘れない。

今年もまた「3・11」がやってきた。「13年」という歳月はそれなりに長く、被災後数年は分単位でしっかり記憶していた黙祷の時間さえ油断すると忘れそうになる。加えて、何年かに一度のサイクルで、熊本、そして今年の能登、と、その後も甚大な地震災害が日本…

「10年後」の景色。

今年の春からずっと楽しんできた日曜朝の至高の90分が今日、完結した。「あまちゃん」(再放送)本放送から10年。中盤に訪れる様々な急展開も、最後のオチも全部分かっている。 軽快なオープニングの音楽も15分ごとに6回繰り返されると、普通は耳障りになる…

そしてまたやって来たこの日。

あの日から、とうとう干支が一回りしてしまった。「12年」と言えば、人生の中でも一つの節目になる期間。あの頃地元の学校に通っていた子供たちは、例外なく都会へ、あるいは社会へと飛び出していく。働き盛りだった人々は「引退」の時を迎え、津波禍を生き…

「象徴」を失ったこの国の行く末

静かな秋の平日。山手線の内側は、もっと物々しい雰囲気になっているかと思ったが、ホットスポットをちょっと外れれば、警備の人々の姿を見かけることもなく世の平和は保たれていた。メディアはもう何日も前から、「世論を二分した」と騒いではいたが、実態…

「銀行振込」は絶対的な選択肢なのか?

よほどの”記事日照り”だったのか、なぜか昨日、日曜日の朝刊の1面に載ったこの記事。 「政府は給与をデジタルマネーで受け取る制度を2023年4月にも解禁する方向で最終調整する。労働者側は決済アプリの口座に直接給与が入り、日常の買い物に使える。世界に遅…

まだまだ青く。~ブログ開設から17年。その先へ。

今年も年に一度のお約束でめぐってきた「ブログ開設記念日」。早いもので2005年8月4日から、これで17年が経過した。「17」と聞くとずいぶん年数が経ったような気がするし、実際、それなりの歳月は流れている。「戦争」といえば遠い砂漠の地か、「テロとの戦…

変えるために必要なこと。

一瞬盛り上がってはや鎮火・・・の気配もあるが、今週一番ドタバタしていた話題といえば、やはり某「丼」チェーンの件だろう。こういうことが起きると、「コンプライアンス」の文脈で語ろうとする人が必ず出てくるのだが、本来、「コンプライアンス」という…

「100ドルパック」に封印された記憶

ここ最近の円安傾向はとどまるところを知らず、とうとう1ドル126円台に突入。 そしてそれが20年ぶりの出来事、と聞いて封印していた記憶がちょっとだけ蘇った。ちょうど仕事を離れて学びを謳歌していた時期。 普通に働いていたら絶対に享受できない長休み、…

重大事にされてしまった「成年年齢引き下げ」に思うこと。

4月の1日、といえば、学校関係は年度替わり、代替わりということでそれなりのイベントがあるところも多いし、会社によっては新たな決算期、ということで「気持ち新たに」ムードを押し付けられがちなタイミングでもある*1。そして、例年なら季節の風物詩的な…

再びめぐって来た、11日の金曜日。

毎年書いていることではあるけれど、月日が流れるのは残酷なまでに早い。あれから11年。3月は今も昔も特別な月で、一瞬で過ぎ去る2月のカレンダーをめくる頃から様々なことを思い出すのは毎度のことではあったのだが、特に今年は、曜日のめぐりが全く同じ、…

何もできない虚しさと、少しでも痛みを分かち合えたら、と思う心。

冬季五輪の盛り上がりに合わせたかのようにヒートアップし続けていたロシアとG7諸国のせめぎ合いは、「外交努力を」と叫ぶ声もむなしく、「ウクライナ侵攻」という形で新たな戦史の幕を開けることになってしまった。いわゆる「冷戦」は、30年以上も前に終わ…

最後の一日まで熱狂できた幸福感と胸をよぎる思い。

2022、北京五輪が終わった。今の世界地図の中では政治的にはかなり微妙な立ち位置の国、しかも世界的なオミクロン大流行中の開催、ということもあって、開会式が始まる頃になってもムード的にはあまり盛り上がっていなかったのだが、始まってみたら、日を追…

再び開かれた歴史の扉。

今回の冬のオリンピック。日本選手団にとっては決して良い流れではなかった。スピードスケートで圧倒的な期待を背に登場した高木美帆選手が最初の種目でメダルを逃す。ソチから8年間、一時は世界で圧倒的な”女王”の地位を築いていた高梨沙羅選手にも金メダル…

これはまさに時代を映す鏡。

ここ数年、CDはもちろんDVDすらほとんど手にすることはない生活を過ごしていたのだが、「昭和生まれホイホイ」みたいな告知につられて思わず予約購入してしまったCD&DVDがこちら。JR SKISKI 30th Anniversary COLLECTION スタンダードエディション(CD2枚組+D…

15年の時を超えて。

”ワンマンショー”という言葉がふさわしい、”らしさ”全開の就任会見だった。www.youtube.com最近は、いろんな会見がそのままの形でインターネットに載せられることは多いのだが、50分近くの時間、ずっと見続けていたいと思うようなスリリングな会見と問答がで…

「20年」の時の重さと軽さ。

ちょうど「9・11」から20年、ということで、あちこちで回顧する特集が組まれ、SNSなどを見ていても「あの時自分はニューヨークの○○にいた」という告白を目にすることが多い。自分は、「あの時」どころか、人生の今に至るまでニューヨークという街には一度も…

「数」が示す残酷な現状をここから超えていくために。

終わったものは一瞬にして忘却の彼方に押しやってしまうのが自分の性格。世の中には自らが合格してもなお、後進に熱いエールを送り続けている方も結構いらっしゃるようなのだが、自分の場合、まだ試験を受け続けていた頃から、論文試験が終わった次の日には…

速すぎる時の流れの中で。

ついこの前、が開会式だったはずなのに、続々と競技が進行していくパラリンピック。自分自身は特に決まった休みがある身ではないにしても、本格的な夏の始まり、連日の華やかな報道等もあって、仕事のやり取りをしていても何となく”小休止”モードだった五輪…

これが悲劇の歴史の一コマにならないことを願って。

「アフガン」といえば、真っ先にムキムキのアクション俳優を思い出してしまうのが、悲しい哉、我々の世代だ。ランボー3/怒りのアフガン 4Kレストア版 [Blu-ray]シルヴェスター・スタローンAmazon で、子供の頃のそんな記憶が薄らぎかけた新世紀の初め、「9…

無観客でいいじゃないか。オリンピックなんだから。

自分には予知能力など微塵もない。株投資20年、馬に至ってはさらに足してうん十年やってきている人間にそんなものがあれば、今頃とっくに別の世界で優雅に生きているわけで、先々の予想なんて外れる確率の方がはるかに高い。だが、そんな自分でもぴたりと的…

突然の別れも一流の証。

誰もが予想していた結末、だがそれは突然訪れた。 「プロ野球西武は7日、「平成の怪物」と呼ばれ、日米通算170勝を挙げた松坂大輔投手(40)が今季限りで現役引退すると発表した。」(日本経済新聞2021年7月7日付夕刊・第11面、強調筆者、以下同じ。) プロ2…

思えばこれは何度目の一歩目、だろうか。

そういえば、4月1日はエイプリルフール、と言われる日だった、ということに日が変わってから気付くくらい、余裕のない日常を過ごしているわけだが、そうはいっても世の中的には「新年度」。新しい人が新しい門出を迎えるタイミングでもある。古い話になるが…

「10年」という歳月の重さとまだまだ続く道のり

今年もめぐってきた「3・11」。昨今の状況を考えると、10年前の話より、1年前の「パンデミック宣言」の方を想起する人も多いのかもしれない。だが、個人的な思いで言わせてもらうなら、この1年で世の中がどれだけ変わった、といったところで、10年前、揺れを…

そして再びの春へ。

そうでなくても短い2月で、最後の2日間が休日になってしまったためか、今日は本来であれば先月のうちに終わっていたはずのサブスク系の引き落としが続々・・・という感じで、何だか変な感じだった。月締めのエントリーは一応あげてはみたものの、そういえば…

また1日、時計の針は巻き戻されていく。

またこのネタか、と思う方もいらっしゃるのだろうが、もしかしたら歴史の転換点になるかもしれないこの瞬間に、そのことを書かなくてどうする・・・と自分に言い訳している。そう、日経平均が、週明け早々の2021年2月15日、月曜日、遂に30,000円台を取り戻し…

かの国の政変と古の記憶。

ミャンマーで国軍がクーデターを起こした、という衝撃的なニュースが飛び込んできたのは1日の朝のことだったか。今は一時的に物理的な移動への制約がかかっているとはいえ、インターネットがあるこの時代なら、世界中のどこの国の情報も欲しい時に手に入る。…

本当に脅威なのは新型ウィルスよりも冬将軍、のような気がする。

ここのところ「週末はステイホーム」な状況が続いている。緊急事態宣言下の時世に配慮して、という面がないとは言わないし*1、相変わらず週末までもつれ込む仕事に追われている、というシビアな現実ゆえ、という一面もある。ただ、一番の理由は他のところに…

原点に還れぬまま行きつく先はどこなのか。

例年なら秋の風物詩、だが今年は新型コロナの影響で、”季節外れ”なこのタイミングでの発表となった。 「法務省は20日、2020年の司法試験に1450人が合格したと発表した。19年より52人少なく、政府目標の「1500人以上」を初めて下回った。同省は「裁判官や検察…

年始に目標を立てない勇気。

あまりにゴロの良い年が366日間も続いていたがゆえに、まだついつい無意識のうちに「2020」と打ちたくなってしまうのだが、カレンダーをめくると何とも、2021年が始まってしまった。で、一年の最初の日、元旦ということで、関係各所のブログを拝見しても、Fa…

過ぎ行く年に感謝の思いを込めて。

2020年、という年がまもなく終わろうとしている。世の中で起きた出来事だけ並べれば、世界では米国の政権交代を筆頭に、香港の一国二制度の(事実上の)廃止だったり、タイの王政反対デモだったり、(後忘れてたけどBrexitの離脱条件合意、も入れてよいかも…

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