さて、W杯開幕を目前に控えて、
お約束の完全予想である。
自分の場合、この手の予想がすんなり当たった試しはないし、
むしろ予想が裏切られるのを楽しんでいたりするので、
ガチンコのトトカルチョ(もちろん違法)で勝負を賭けようと
思っている方は、参考にしないほうが身のためだと思うが(笑)。
ちなみに、今大会を予想する上で最も重視したのは、
“欧州での開催であること”、これに尽きる。
4年前に比べると、ビッグクラブ所属選手たちの過密日程も
若干は緩和されているし、
東洋の嫌らしい気候風土や、“政治力”に悩まされることもない。
ゆえに、前回のような波乱は起きにくいのではないか、
ということが推察されるように思う。
以下、グループリーグごとの予想*1。
グループA
何だかんだ言ってもここはドイツだろう。
開催国、といってもすんなり勝てるほどのチーム力を
欠くようにも見受けられる今回のドイツだが、
如何せん、初戦コスタリカ、2戦目が手の内知れたポーランド。
この時点で、グループリーグ突破は決まったも同然である。
GK・レーマンやMF・バラックといったあたりに
注目が集まるだろうが、
個人的にはベテランのシュナイダーあたりが筆者の好み。
2番手はポーランドではなくてエクアドル。
移民も多いし、歴史的にも複雑な事情を抱える中欧勢は、
ホーム同然の歓声を受けて気合十分で戦えるのは確かだが、
歴史を背負いすぎると却って結果が出なかったりするもので、
むしろ今大会は気楽にできる立場のエクアドルの方が有利ではないか、
と勝手に推測。
コスタリカは、残念ながら相手が悪すぎる。
グループB
◎スウェーデン
○イングランド
×パラグアイ
×トリニダード・トバゴ
このグループ、最終戦がイングランド対スウェーデンなわけで、
このメンバーで、“引き分けてください”
と言わんばかりの作為的な組み分けになるあたり、
いかにも“ヨーロッパの大会”なわけであるが、
ただ見ている側としては、
決勝リーグが面白くなるからそれでも良い。
サッカーやってる時のベッカムは好きだし*2、
両チームが無難に突破してくれることを願いたい。
ちなみに、イングランドの方が前評判は高いようだが、
エリクソン監督がルーニーを無理やり使おうとすると、
それが波乱要素になるおそれは大で*3、
伝統の手堅いDFに、
ノってるラーション、イブラヒモビッチを擁する
スウェーデンの方が一位突破は近いように思う。
パラグアイは、好きな国なのだが、
今大会はお休みで良いだろう。サンタクルスも復帰したばかりだし。
次の大会に、監督・チラベルトで戻ってきてくれることの方を
今から期待したい。
トリニダード・トバゴは、
イングランドのブックメーカーが
“2001倍”を付けて話題になっていたが、
ほとんどの選手がイングランドのリーグに所属しているだけに、
複雑だろうなぁ、と思う。
まあ予想自体は順当だと思うが、わが日本代表とやれば、
いい勝負になるような気もするから*4、
やはり組み分けに恵まれなかった、と言うほかない。
グループC
◎オランダ
▲アルゼンチン
▲セルビア・モンテネグロ
△コートジボワール
アルゼンチンは、
つくづくFIFAサッカーの神様に嫌われている(笑)。
もう、こうなったら突破は天運に任せて、
グループリーグで楽しいサッカーを見せてもらうほかないだろう。
オランダを上位に押すのは、
昔っから好きなのと、
ライカールトがCL制覇と来れば次はファンバステン、
という安直な連想の産物。
でも、子供の頃憧れだった“ウイング”というポジションを
復活させてくれたロッベンだとか、
ファンニステルローイの弾丸シュートだとか、
ベテランのファンデルサール、コクーといった選手だとか、
決勝まで見たい選手をたくさん抱えているのは
間違いないのであって、
“死のグループ”といえど、
ここはあっさり突破して欲しいと思うのである。
2位以下は、もはや予測不能。
リケルメ中心に世界が廻るのをじっくり見てみたい気もするし、
メッシがマラドーナの伝説を超える瞬間の
目撃者になりたい気もするが、
セルビア・モンテネグロにも消えてほしくはないわけで*5、
かといって、
今大会アフリカ最強チームを軽んじるわけにもいかず、
つくづく、勿体ないお化けが出そうなグループである・・・*6。
ちなみに、このグループ、
最終戦までもつれるのは確実なのだが、
最終戦に限って、地上波放映予定がないのはどうしたことか。
二元中継でやってくれ・・・見たいぞ(涙)。
グループD
大胆な予想ではあるが、
イランは相当かき回すと見た。
何せ、中欧勢以上にホームタウン化しているドイツが舞台だし、
中途半端に背負う歴史がない、というのも良い。
どういうコンディションで臨んでくるかにもよるが、
マハダビキア、ハシェミアン、カリミあたりが本領発揮すれば、
初戦メキシコ戦でドロー、2戦目ポルトガル戦で大金星、
といった展開も非現実的な予想とはいえないだろう。
一方、評価が高い側の国の中では、メキシコが有利、かと。
何より、同じグループの欧州勢が、
高さやパワーではなくテクニックで勝負してくるポルトガル、
ってところに組み合わせの運の良さを感じる。
前回大会では、かなりプッシュしていたポルトガル、
フェリペ・スコラリ監督の手腕も相当評価されてはいるが、
ホントに今さらフィーゴを出していいのか・・・?
上位シード欧州勢の中で唯一の穴になってしまいそうな
不安は拭えない。
グループE
ガーナとの初戦の結果次第だが、
イタリアは“グループリーグは”
何とか無難に突破できるのではないか、と思う。
自軍ゴール前をきちっと締めて、
交代出場のインザーギやデルピエロが
ワンチャンスで点とって決める、
このパターンがあれば安泰。
ただ、この国の国内リーグが
危機的状況に陥っているのは周知の事実、
ゆえに、徐々にたまるストレスの中、
最終戦のチェコとの試合でヒートアップした選手たちが
無駄なイエロー、レッドもらって、
決勝リーグ初戦で消える可能性は大*8。
チェコはロシツキーをじっくりと見てみたいのだが、
果たして大舞台でネドベドとうまくかみ合うのか、
ユーロの時とは少し事情が異なるのではないかと思う。
最強の2トップといえども、
ボールがスムーズに出てこなければ機能しない。
それより、USAが怖い。
完全アウェー状態で審判のジャッジに
泣かされることもあるかもしれないが、
そういう逆境の方がこの国は力を発揮できるような気もするし。
最終戦でチェコとイタリアが削りあっている間に、
ガーナ相手に大量点で逆転進出、というシナリオが目に浮かぶのだ。
ガーナはこれまた良く分からないので評価下げ。
自分の予想しなかったところで波乱が起こるとすれば、
確実にそれはアフリカ勢の仕業だ(笑)。
(以下、翌日のエントリーに続く。)
*1:◎突破確実、○突破有力、▲逆転可能性あり、△厳しい、×絶望的
*2:華のあるFKやゴールシーンより、献身的なディフェンスにいつも心打たれるのである。
*3:フランス大会のベッカムの二の舞になる可能性はあるし、オーウェンとの連繋は悪いと聞くし、下手に回復が早まらない方がいいんじゃないか、と思ったりもしているのだが・・・。
*4:伝統的に日本代表は中米勢に弱い・・・。
*5:モンテネグロの独立が決まった今、正統派旧ユーゴ代表として出場できるのも、最後になるかもしれないし。
*6:セルビア・モンテネグロ対コートジボワールの最終戦で爆発的な点取り合戦が見られるんじゃないか、と期待しているのだが・・・。
*7:アンゴラに限らず、今大会のアフリカ勢はどこもよく分からない・・・(苦笑)。毎回どこかしらはブレイクするのだが、それが次大会に繋がっていかないアフリカ勢。一時のような勢いも曲がり角に来ているのではないかと思う。