企業法務

日本人ノーベル賞受賞の報を聞くたびに思うこと。

ここ数年、毎年のように理系分野では受賞者が出ているノーベル賞。そして、今回は、自分が科学への好奇心をもって生きていた時代の新技術、しかも企業に長く在籍していた開発者の受賞、ということもあって、自分のような門外漢にとってもインパクトの大きい…

勇気を出して、小銭を捨てよう!

消費税率引き上げからはや1週間。世の中で暴動が起きているわけでもないし、自分自身、そんなに高い買い物をしたわけでもないし、ということで、引き続きほとんど実感なく過ごしている状況ではあるのだが*1、そんな中、さすが日経、という感じの記事が出た。…

”タブー”を乗り越えて。

前日のエントリー*1に対するあれこれのリアクションを拝見していると、「総務系」の仕事の闇の深さは日本中至るところで共通する話なのだな、と改めて実感する。そして、「総会屋対策」にしても「談合」にしても、それまで常識のように行われていたことに対…

その”辛抱”は誰の、何のためだったのか・・・?

ここ数日、ホットに盛り上がってしまっている関西電力役員らの金品受領問題。今朝の朝刊では、 「関西電力の役員ら20人が福井県高浜町の元助役から金品を受領した問題で、関電は2日、社内調査報告書を公表した。受領の総額は3億1845万円相当で、豊松秀己元副…

「2%」のアヤ

経済評論家から市民運動家まで、SNS上の匿名の声から街角のインタビューに答える人たちの声まで、いろんな方面からの恨みつらみが飛び交う中、淡々と、だが本来の予定(平成29年4月1日)を考えれば「ようやく」というタイミングで消費税10%引き上げが実…

野中郁次郎先生の至言。

今月の日経新聞の「私の履歴書」を一橋大学の野中郁次郎名誉教授が書かれているのだが、御年84歳、”Knowledge management”の理論で一時代を築かれた経営学の大家、しかも企業の現場を知り、そこからの米国留学で道を切り開いてこられた方、ということもあっ…

時代の流れとともに失われるものの寂しさと、未来への希望と。

○○エフェクト、って言葉が最初に囁きだされたのはいつ頃のことだっただろうか。確かにCDショップの衰退に始まり、Amazonの脅威の下で消えていく書店、小売店、といった類の話が米国発で世界中に広まってきていて、最近ではフォーエバー21、お前もか!という…

注目されるべきは「性別」などではなく・・・

知る人ぞ知る、だった元法務省人権擁護局長、前消費者庁長官が遂に・・・と思ったら、何か感慨深かった。 「政府は20日の閣議で、山本庸幸最高裁判事が9月25日で定年退官するのに伴い、後任に前消費者庁長官の岡村和美氏を任命することを決めた。」(日本経…

「個人」の刑事責任を追及することの難しさと虚しさ、そして模索すべき第三の道。

検察審査会ルートで強制起訴され、東京地裁で審理されていた東京電力福島第一原発事故に関する業務上過失致死傷被告事件の判決が出た。2015年7月の起訴議決に始まり、在宅起訴を経て、行われた公判は、2017年6月の第1回公判を皮切りに実に37回*1。事故からは…

上り坂?下り坂?あるいはまさか・・・?

日本が3連休に浸っている間に、サウジアラビアの油田がドローン攻撃を受け、産油量の日量半分が出荷不能になった、ということで原油価格は急上昇。 先週まで根拠なき9連騰に沸き立っていた東証日経平均も早々に下げに転じる・・・はずが、昨日もわずかながら…

「混同を生じさせる行為」をめぐる逆転判決

不正競争防止法2条1項1号該当性をめぐって争われた事件の知財高裁判決。ちょっと前に見つけたものではあるのだが、不競法絡みの事件としてはこれまでにあまりないジャンルの商品で、しかも原審(東京地裁)の判断が完全にひっくり返っている、という点でなか…

最高裁が示した「模範解答」

「諫早湾土地改良事業(土地干拓事業)」というフレーズは、自分が高校生の頃に「意識の高い級友が議論してたな」ということを「ムツゴロウ」の愛嬌ある映像と一緒に思い出すくらい古い記憶の中に刻まれている。その後、水門が閉じられ、「農業者対漁業者」…

「法務組織」から逆襲の狼煙が上がるとき。

ここ1,2年、「法務」の意義・役割・機能等々についてあれこれ話題になる機会が増えてきたこともあって、このブログでも、特に今年の春以降は、企業法務の在り方に関する機能論、組織論に言及するエントリーを上げる機会がそれなりにあったのだが、自分自身…

狂騒の末の「行政指導」は、この先何をもたらすのか?

先月来、随所に話題を振り撒き続け、既に個人情報保護委員会の勧告・指導も出されていた「リクナビDMPフォロー」問題に関し*1、今度は件の会社のコア事業を所管する厚生労働省(東京労働局)から、痛烈な行政指導が出た。 「就職情報サイト「リクナビ」を運…

「人の名」をブランドにすることの難しさ。

真夏に出た知財高裁の商標関係の審決取消訴訟の判決が最近アップされたようなのだが、ちょっと引っかかったので取り上げてみる。争点になっているのは、商標法4条1項8号(以下)該当性、ずばり、「人の名じゃダメなのか?」という問題。 第四条 次に掲げる商…

民事裁判「審理迅速化」の落とし穴

昨年くらいから、「裁判のIT化」という話が(議論だけは)結構急ピッチで進んできていて、法曹界もかなりザワザワしてきた印象を受けるのだが、そんな中、さらに大きな波を立てるような記事が日経紙の朝刊に載った。 「最高裁や法務省が参加する研究会が、民…

立ち返るべき原点が見えなくなってしまう前に -プラットフォーマーと個人情報を提供する消費者との取引における公取委ガイドライン(案)に関するメモ-

今年に入ってからずっとメディアを賑わせ続けている「巨大IT企業に対する独禁法規制」の話が、先週、いよいよ具体的なガイドライン(案)の形で世に出てくることになった。 「公正取引委員会は29日、プラットフォーマーと呼ばれるIT(情報技術)企業を独占禁…

勝てなくても走り続けられる幸福を噛みしめよう。

月が切り替わったこの週末は、競馬の世界でも大きな「切り替わり」の節目だった。北海道(函館、札幌)では6月15日から、本州でも6月29日から(東は福島、新潟、西は中京、小倉)続いていた、いわゆる「夏のローカル開催」の終焉。 そして、それは、今年から…

最近の法律雑誌より~Business Law Journal2019年10月号

このシリーズの最後を飾る(?)のは、今月は買ったぞ、というBLJ。Business Law Journal 2019年 10 月号 [雑誌]出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン発売日: 2019/08/21メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る既に意匠法改正に関する小特集をご…

最近の法律雑誌より~ジュリスト2019年9月号

早いものでもう月末。いろいろ慌ただしくなっている今日この頃、一部の記事に関しては斜め読みしかできていないところもあるのだが、それでも、手元にある雑誌類は、どれも一エントリーを立ててご紹介する価値のあるものばかりなので、今月もそれぞれでご紹…

「リクナビDMPフォロー」問題への御沙汰に思うこと。

株式会社リクルートキャリアが提供する「リクナビDMPフォロー」サービスが、個人情報保護法との関係で長らく話題になっていたが、ようやくオフィシャルな”沙汰”が出た。 「就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京・千代田)が就活生…

できっこないをやらなくちゃ。

世の中を見回すと、日本とか韓国みたいな極東の国々の話はどうでもいいよ、と言わんばかりに、世界1位の国と2位の国が、ガチンコで取っ組み合いの喧嘩をおっ始めている。その前にあるのは、これまで長い間、皆が世界の秩序を支えていると思っていた「G7」だ…

2019年意匠法改正をポジティブに受け止めてみる。

先週に続けて、今週も、「意匠法改正」についていろいろと考える機会をいただいた。自分は、たとえオープンな場であっても、セミナーや研究会等で誰かが「口頭で」発表した内容は、極力ストレートな形ではブログには載せない*1、という主義なので、誰がどん…

「無期転換認定第1号」事案から考えさせられること。

長らく「2018年問題」として業界の一部では話題になっていた話ではあったのだが、まさかこんな時期に、こんな形で「認定第1号」事案が世に公表されるとは・・・。 「契約社員だった客室乗務員(CA)の女性3人が、労働契約法上の「無期転換ルール」に基づき、…

「立候補ファイル」を美しく作り過ぎたツケ。

政治家でも、採用面接を受けに来る学生でも何でも、誰かに「選んで」もらおうとするときには、「自分をいかに美しく見せるか」ということに心を砕くのは当たり前、と言えば当たり前なのだが、 「選ばれる前に”誇張”して書いた(言った)ことのツケは、選ばれ…

勝手に連動企画?(その4)

この企画もとうとう最終日。刺激的な時間があっという間に過ぎていってしまう、というのは世の常ではあるのだけれど、終わりに近づくにつれ一分一秒が惜しいなぁ、と思える機会はそうないもので、何年かぶりにそんなデジャヴを味わって、ちょっとした虚脱感…

勝手に連動企画?(その3)

今日は「意匠法デー」だった。 この話も遡ること7年くらい前から、散々火花が散った末に、実務を知悉するほとんどの企業実務者が歓迎しない方向に押し切られた、という印象が強いテーマではあるのだけれど、心ある有識者の先生方が残してくれた「歯止め」が…

勝手に連動企画?(その1)

諸般の事情で出先でPCが使えない、という事態に陥ってしまったこともあり、昨晩からあまり長い文章が打てなくなっているのだが、これを奇貨として、といって良いのかどうか、今夏のセミナーで講義していただいているテーマに関して、自分今まで何を書いてた…

香港の「自由」を守るために必要なもの。

以前、このブログでも取り上げた香港の抗議活動。 継続的な活動の結果、発端となった「逃亡犯条例改正案」の審査が「無期限延期」となり、これでヤマを越えたかと思いきや、翌日に「200万人集会」。k-houmu-sensi2005.hatenablog.comそして、さらに2か月近く…

「馬好き」は法務を救う?~『広告法律相談125問』より

連休だからと言って、連日競馬ネタは勘弁してくれ・・・という読者の方もいらっしゃるかもしれないが、今日は真面目な法律書の話。プライバシー/名誉棄損/個人情報管理、といった分野で既に多くの著作を世に出されている、桃尾・松尾・難波法律事務所の松…

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