企業法務

「アルゴリズム」東京地裁判決は令和2年3月報告書をも越えたのか?

6月16日の夕方に飛び込んできた一報は、様々なところへと波紋を広げている。 「グルメサイト「食べログ」で評価点が不当に下がり、売り上げが減少したとして、飲食チェーン店がサイト運営のカカクコムに約6億4000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が16日…

あと一歩まで追い詰めた、その先に。

気が付けばもう記事を見てから1週間・・・という古新聞ネタになってしまうのだが、幸か不幸か今日は新聞休刊日、法務面もお休み、ということで、それでは・・・とばかりに先週のネタを取り上げてみることにしたい。日経紙の法務面を飾っていたのは、以下のよ…

「回答」の読み方

今週の半ばくらいから、突如として盛り上がりを見せた「AI契約審査サービスは違法」騒動。いわゆる「グレーゾーン解消制度」での法務省の回答(https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/press/22060…

紺屋の袴は何色だ?

今年も多くの会社で年に一度の大イベント、「株主総会2022」の季節が佳境に差し掛かろうとしている。かくいう自分は、といえば、今、様々なルートで送られてくる総会招集通知の山に埋もれてあたふた・・・というところ。 仕事の関係で送っていただいたものも…

これぞ信念。

今月、日経紙で「私の履歴書」を書かれていたのは、マンガ家の里中満智子氏だった。自分にとって、これまでは、里中氏の書かれた漫画それ自体の印象よりも、「里中氏がマンガ家を代表して文化審議会著作権分科会の委員として活躍されていた」ということの印…

民事訴訟法改正のささやかな余波。

「民事裁判手続IT化」を旗印に進められてきた民事訴訟法の改正が、国会での改正法の可決成立により一つの節目を迎えた。 「民事裁判をデジタル化する改正民事訴訟法が18日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。訴状の提出から口頭弁論、裁判記…

「対前年比」の罠。

緊急事態宣言も、まん延防止もなかった今年のゴールデンウィークは、久々にどこに行っても結構な人出だった。個人的なことを言えば、コロナ前なら、GWで長めに休みを取れる時はさっさと国外に逃亡していたし、そうでなければ、あえてどこに行くにも高くつく…

省かれたディテールにも意味はある。

何となく”平時”に戻ったムードも強かった今年のGWだったが、後半の三連休最後の日に紙面に掲載された海外発のオピニオン記事を読んで、つかの間の享楽ムードも一気に吹っ飛んでしまった。www.nikkei.comコメンテーターは米シカゴ大学教授のラグラム・ラジャ…

試される知財部。

昨年のコーポレートガバナンス・コード改訂と、それを受けた極めて”局地的な”盛り上がりに対しては、当時このブログにも記したとおり、自分は一貫して懐疑的な目を向け続けている。k-houmu-sensi2005.hatenablog.comそんな中、皆忘れかけた頃に燃料を投下し…

決して忘れてはならないこと。

この国を襲った新型コロナ禍は昨年、一昨年と、式のリアル開催をストップさせただけでなく、本来伝えられるべき追憶の記事のスペースすら奪っていた。 だから、関係者ならずとも”風化”を懸念せざるを得ない状況だったりもしたのだが、ようやく、である。www.…

変えるために必要なこと。

一瞬盛り上がってはや鎮火・・・の気配もあるが、今週一番ドタバタしていた話題といえば、やはり某「丼」チェーンの件だろう。こういうことが起きると、「コンプライアンス」の文脈で語ろうとする人が必ず出てくるのだが、本来、「コンプライアンス」という…

「四半期報告書」廃止の意味。

世の中は丼屋の話で盛り上がり過ぎているようで、すっかり埋もれてしまった感もあるが、長年の懸案だった”多重開示”問題が改善に向けてようやく動き始めた。 「金融庁は18日、金融審議会の作業部会を開き、上場企業が開示する2種類の決算書類を一本化するこ…

実務サイドからさらに斬り込んだ「放映権」へのアプローチ~ジュリスト2022年4月号より

時代は変わった。プロ野球中継(もっぱらパ・リーグのみ)は、テレビではなく「Yahoo!プレミアム」で見るようになって久しい。サッカーといえば今やDAZNの独壇場で、加入していなければW杯予選すら見られない時代になってしまったし、逆にこれまでライブの映…

プライムでも、プライムじゃなくっても。

かれこれ3年近く、様々な関係者をザワザワさせてきた東証の新市場区分への移行が、本日、2022年4月4日、慎ましやかに行われた。日経紙は朝刊でこそ1面トップ記事で取り上げたものの、世の中の視線はキエフの惨状に向けられ、せっかくのセレモニーも夕刊では1…

結局は「やったもの勝ち」だったのか?

日経紙に長年連載されている『私の履歴書』。どんな分野でも功成り名を遂げた方の半生記が面白くないはずがないのだが、今月はジャストシステム創業者の浮川和宣氏の回、ということで、「一太郎」の栄枯盛衰を目の当たりにしてきた世代としては、なおのこと…

”梯子外し”もここまで来ると・・・

自分はファッションに疎い。だから、”ファッション・ロー”などと銘打った話ができる実務家や学者の先生方に対しては、ただただ畏敬の念しかない*1。だが、そんな自分も「ルブタン」のヒールの靴底が赤いことは知っている。別に国内外のドラマで主人公が履い…

「過ちては改むるに憚ること勿れ」とは言うが・・・。

昨年秋、政権が変わって以降、政府筋が大胆な政策変更をするケースを見かけることが多くなったな、という印象がある。良く言えば「柔軟」ということになるのだが、一方で、政策に背骨がない、”大きな声”に振り回されているだけ、という見方も当然出てきても…

三度目の奇跡と、完全なる神話の終焉。

もう散々メディアに報じられている話ではあるが・・・。今回の宮城・福島地震での「やまびこ223号」の脱線事故は、自分にとっても二重の衝撃だった。一つは、事故が起きたのが、「3・11」以前から、阪神・淡路大震災、中越地震を契機に耐震補強を進め、2011…

「政治」と「人権」をごちゃまぜにすることの怖さ。

「侵攻」の最初の報を耳にしてから既に20日近い時間が流れたが、初期の評論家たちの見立てに反し、キエフはまだロシア軍の手には落ちていない。 もちろん、東から、北から、南から・・・と、ベラルーシまで味方に付けたロシア軍の攻勢は依然として続いている…

”お墨付き”の背景にあるもの。

所管官庁が消費者庁に変わって以降、事業者側には制度面でも運用面でも決して評判の良い法律ではなくなっているのが景表法(不当景品類及び不当表示防止法)である。特に、不実証広告規制に関しては、課徴金制度が導入された2014年改正(2016年4月施行)に際…

「コンプライアンス」の混迷を超えて。

先月発売のジュリストの特集は、珍しく(?)「コンプライアンス」を骨太に正面から取り上げようとする試みだった。ジュリスト 2022年 03 月号 [雑誌]有斐閣Amazon特に約30ページにわたり、企業におけるコンプライアンスの取り組みのあるべき姿について組織…

形にならない「共感」を持て余しつつ。

理想と現実の間には、大きな溝がある。平和を希求し続けた人々の声は届かず、国際法の秩序を無視した独裁国家への憤りも、声こそ上がれど、窮地に立たされた民主主義国家への直接的な支援には一向につながらない。本当にがっかりさせられたのは、ロシア軍が…

朝、届いたメールを見て思ったこと。

今朝、仕事を始めるその前に、と一瞬目をやったタブレットの画面に表示された1通のメールがあった。 「2022年4月6日よりEEA圏およびイギリスからYahoo! JAPANはご利用いただけなくなります」 というインパクトのある標題に思わず釘付け。続く本文には、標題…

何がその会社の運命を狂わせたのか。

1月27日、四半期報告書の提出を断念して上場廃止、という衝撃的なニュースとともに公表されたグレイステクノロジー(株)の特別調査委員会による「調査報告書」。www.nikkei.comTwitterでも少し呟いたが、本文だけでも120ページ近くあるこの調査報告書には、「…

いつまでこの数を数えるのだろうか?

2週間前の予感*1に違わず、瞬く間に広がっていった「オミクロン株」。ここ1年くらいの動きと同様に、これで仕事が止まることはないし、自分自身の生活サイクルもほぼ変わらないままここまで来てはいるのだが、メールやWeb会議の相手が「実は私・・・」という…

「フェアな競争」の落とし穴

自分も年末に結果だけ見て引っかかった大型洋上風力発電プロジェクトの事業者選定について、日経紙が2週にわたって記事を書いている。www.nikkei.comwww.nikkei.com特にサプライズだっだのは、最も規模が大きかった秋田県由利本荘市沖の選定結果で、記事が示…

自由と正義・特集「変わる土地所有法制」より

「『自由と正義』なんて最後の方の数ページしか読まない!」という方は今でも多いのかもしれないが、自分は毎月これが届くのを結構楽しみにしていて、最初のコラム*1から特集記事まで、元々関心のあるテーマかどうかにかかわらず、最低限一通りは目を通すよ…

気になるのはオミクロンの次、に来るもの。

そういえば、COVID-19の話題単独での長いエントリーはしばらく立てていなかった*1。一番近い日付のものは、たぶん↓だったりするから、かれこれ3カ月以上も前のことになる。k-houmu-sensi2005.hatenablog.com多少の揺り戻しはあれど、世の中の空気はいつのま…

長い騒動の末の答え合わせ。

遡れば3年前の年末に金融審議会市場ワーキング・グループ市場構造専門グループの報告書案が出てから、そして直近では昨夏の「一次判定」通知から、ずっとコーポレート界隈の人々をザワザワさせてきた「東証市場区分見直し」に公式の答えが出た。 「東京証券…

続いていく「年報」と今年も期待を裏切らなかった「特集」。

知財業界一年の総決算、ということで毎年楽しみにしている「年報知的財産法」。今年は例年より発売のタイミングが少し遅かったようで、早々に予約していたにもかかわらず、手元に届いたのは今年に入ってから、ということになったが、そんなことはどうでもよ…

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