企業法務

「金魚電話ボックス」大阪高裁判決での大逆転劇が示した「表現」の意味。

「他人の事件は忘れた頃に判決が出る」というのはよく言ったものだと思うが、一昨年の夏、大きな話題となり、このブログでも取り上げていた「金魚電話ボックス」事件の控訴審判決が大阪高裁から出された。結論は、見事なまでの大逆転、である。 「金魚が電話…

思えば遠くに来たものだ・・・。

昨年から何かと話題になることが多い携帯電話業界から、激烈な競争を象徴するかのようなニュースが、年明け早々から飛び出してきた。「営業秘密領得容疑」による社員逮捕、というセンセーショナルな見出しとともに・・・。最初に記事になったのは12日の夕刊…

「10年」の歳月が生み出した珠玉の座談会。

本来であれば昨年のうちに読んでおくべきだったのだが、年末年始は手を付けられず、ここに来てようやく開くことができた毎年恒例の一冊。年報知的財産法2020-2021発売日: 2020/12/25メディア: 単行本今年の巻頭論稿は、設楽隆一・元知財高裁所長が、損害賠償…

宣言が出て一夜明け・・・。

約9か月ぶり、2度目の緊急事態宣言が首都圏に発出され、一夜明けた朝。急に何かが変わるなんてことは全く期待していなかったのだが、それにしても・・・というくらい街中の光景はそれまでと同じように見えた。自分の場合、ここしばらく「通勤ラッシュ」なん…

ここからが最後の決戦。

昨年の終わり頃からじわじわと広がってきていた新型コロナの波。11月の半ば頃には、既にこれまでで一番の感染判明者数がカウントされていたような状況だったから、12月に入った時点で「そろそろモード切り替えないとまずいんじゃないの?」と思ったのは自分…

「ジョブ型」は魔法の杖ではない、ということを改めて。

ここに来てまさかの「緊急事態宣言再び」のような状況になっていて、年も変わり、せっかく、さぁ新しい気持ちで仕切り直してこれから!と思っていた方々の中には、げんなりしている方も多いのではなかろうか。だから言わんこっちゃない・・・などとまでいう…

年始に目標を立てない勇気。

あまりにゴロの良い年が366日間も続いていたがゆえに、まだついつい無意識のうちに「2020」と打ちたくなってしまうのだが、カレンダーをめくると何とも、2021年が始まってしまった。で、一年の最初の日、元旦ということで、関係各所のブログを拝見しても、Fa…

これは東証からの「クリスマスプレゼント」なのか?~理想と現実の間を彷徨う「市場区分見直し」

多くの会社では年末休みに入ったと思われる29日、今年の荒れた相場を象徴するように、日経平均は700円を超える上げを見せ、遂に27,000円の壁を超え、30年4カ月ぶり、という歴史の扉を開いた。先月末の勢い*1を考えると時間の問題だったとはいえ、年内は「防…

「正義」の所在~2つのガイドラインに関するちょっとした感想。

企業法務の分野で2020年という年を振り返った時に、もっともインパクトの強かったテーマを上げるとしたら、やはり競争政策に関する話題、ということになるだろう。国外では米国・欧州で、競争当局とGAFAとの戦いが本格的に幕を開けたともいうべき一年となっ…

Never Say Good-Bye.

フライング気味に表に出て、それから一週間経つか経たないかのうちに公式に発表された「Business Law Journal(ビジネスロージャーナル)休刊」の報*1。ブログにもSNSにも、既に多くの方が惜別の言葉を寄せられていて*2、かなり出遅れた感はあるのだが、金曜…

不思議な見出し。

「仕事納め」という迫りくるタイムラインを見据えながら、朝から晩まで超特急で突っ走る。それでこそ師走。そして、今週に入ってからどっぷりとそんな空気に迫っている。幸か不幸か、今年は「実質的には25日で終わりです・・・」という会社が結構多くて、ボ…

これは朗報、なのだろうか?

さすが年の瀬、という感じで、やりたいことに割ける時間がじわじわと削られ、何事も消化不良になりがちな今日この頃。世の中的には「週末」でも、ほぼ平常稼働でげんなりしていた時に目に飛び込んできたのがこのニュースだった。 「政府はフリーランスとして…

止めるのが、遅すぎる。

日に日に増えていく感染判明者数、さらには重症者数、死者数のデータを眺めつつ、もはやあきらめムードになっていた週明け、ようやく吉報は届いた。 「Go To トラベル 全国で一時停止」 もっとも、その記事に接した時、自分は目を疑った。 「政府は14日の新…

法務にできることは何なのか?を考えさせられる報告書。

数年前、五反田の土地を舞台にした、いわゆる「地面師」による大掛かりな詐欺事件が報じられたのはまだ記憶に新しいところである。一昔前、まだバブルの余波が残っていた時代(自分がまさに駆け出しだった頃)は、この手の話を耳にすることはそれなりにあっ…

「社外圧」をかければかけるほど・・・の皮肉。

実行開始の日が着々と迫り、ソワソワする人も増えてきたかな・・・という感じになってきた「東証市場再編」。そして、そこで生死を分ける重要な基準になるかもしれない「新・コーポレートガバナンス・コード」もベールを脱ぎつつある。8日の有識者会合で何ら…

誰も賛成しない罰則規定の不可思議。

慌ただしさにかまけていろんなことが後手後手になっているのだが、これだけは、ということでようやく目を通せたのが先月発売のジュリストである。ジュリスト 2020年 12 月号 [雑誌]発売日: 2020/11/25メディア: 雑誌特集は、「公益通報者保護法改正」という…

ここで大切なのは「臨機」。

これまで東京都内の数字だけが目立っていた「感染判明者数」の数字で、他の道府県も負けないくらいの大台に乗せるようになり、これまで何となく一息付けた日曜日、月曜日になっても、依然としてこれまで見たことのなかったような数字で高止まりしている、と…

「NDAを一つにする」よりも、もっと大事ではないかと思うこと。

今年の夏、法務界隈で大きな話題となった「One NDA」。このブログでも期待を込めつつ取り上げていたところだったのだが、その後、多少は気にしつつも、慌ただしさにかまけてほとんどフォローできていない状況だった。k-houmu-sensi2005.hatenablog.comそれが…

「会議体への幻想」を乗り越えない限り、バーチャル総会は決して定着しない。

様々なところで「デジタル化」の動きを加速させようとしている現政権だが、遂に「株主総会」に関しても一歩進んだ領域に踏み込もうとしているようである。 「政府は企業の株主総会について完全なオンラインでの開催を認める検討に入った。物理的な会場を設定…

民法は変わっても変わらぬものがここにあり・・・。

自分ではそこそこの頻度で書き散らかしておきながら、慌ただしさにかまけて他の方が書かれたものはほとんど読まない、というのが自分の長年の習わしだったりするのだけど、最近見つけて思わず目を止めたのが法務系ブログがこちら(↓)である。legalxdesign.h…

どこまでも続いていきそうなカオスの一歩先にあるもの。

今、様々なものがピークに達しつつある。恐れていた「波」は、秋が始まった頃に想像していたのと比べると遥かにゆっくりしたペースではあったが、「Go To」の活況と歩調を合わせるようにじわじわと広がってきた。k-houmu-sensi2005.hatenablog.com先週くらい…

「図書館資料と著作権」をめぐる大きな動きを眺めつつ思うこと。

去年までと比べると比較的静かに進んでいる今年の著作権法改正論議。だが、世の中に与える影響は決して小さくない権利制限規定の見直しが、今、急スピードで進んでいる。今朝の日経朝刊に掲載された記事はこちら。 「文化審議会の作業部会は11日までに、図書…

走り去るバスには乗れなかったけれど。

週末に大統領が決まり、一気に日経平均が500円以上上がった東京市場から、中国、東南アジア、欧州まで、次々と上げの波が伝播していき、夜も深まり、本家・米国の週明け市場が開いたに戻ったところで、すわ30,000ドル突破か!と思わせるような過激な爆上げ・…

顕在化した「二極化」と、この先に起きるかもしれないこと。

長らく「コロナ不況」一辺倒だった日経紙のトーンもようやく変わり始めた気がする。今朝の朝刊、第2面に掲げられた見出し。 「コロナ下高値、進む二極化 環境適応力で差」 (2020年11月7日付朝刊・第2面) 記事の中身に目を通せば、どちらかといえばまだ「株…

「無駄」の本丸にメスは入るのか?

海の向こうほどではないが、局地的な「改革」路線が様々なハレーションを引き起こしているのが今の我が国の状況というべきか。しばらく続いている「ハンコ撲滅」キャンペーンに対しては、ここに来て事業者団体の巻き返しの動きなども報じられているが*1、個…

青と赤の気まぐれSWING。

大勢が決着したらエントリーを上げようと昨日から待ち構えていたのだが、結局日本時間で2日目の夜に突入しても、残された5州の青と赤は膠着状態が続く。そう、言うまでもなく米国大統領選2020の話。選挙戦が終盤に差し掛かった時期になって、嘘か真か、現職…

「希望」の灯を消さないように。

「文化の日」くらいは文化的なことをしたい、と、珍しくAmazon Primeで映画を2本、さらにいろいろ節目のJBC2020の中継を見つつ、久しぶりの祝日を穏やかに過ごしていたのだが、その流れで、今日のエントリーではしばらく書けていなかったある本の読後所感も…

”Go To "の大罪。

7月から始まっていた「Go To トラベル」に続き、ここに来て話題になる機会が増えている「Go To Eat」、さらに「商店街」やら「イベント」やら、何でも「Go To…」付けて盛り上げろ、というのが現在のお上の方針になっているようである。だが、このキャンペー…

人生の中で「挑む」ということ。

日本経済新聞の朝刊に、自分が生まれる前からずっと掲載され続けている定番コラム、「私の履歴書」。月替わりで繰り広げられる連載の中でも、いわゆる「企業人」の方が主役になっている時は、書かれていることだけではなく、「書かれていないこと」の裏読み…

今必要なのは冷静な議論~ジュリスト・個人情報保護法改正特集より

ここのところ法改正特集が続くジュリストだが、今月発売号は「2020年個人情報保護法改正」の特集だった。ジュリスト 2020年 11 月号 [雑誌]発売日: 2020/10/24メディア: 雑誌2015年改正で一息ついたと思ったのもつかの間、海の向こうでGDPRやらCCPAやらその…

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