ことの顛末。

いわゆる一つの日本的幕引きである。

「慶応大は3日、植村栄治教授の退職願を受理した。法科大学院の教授会は、懲戒処分(解職)が相当とする上申書を提出したが、大学側は「本人は非常に反省しており、これまで職務に精励してきた点は評価できる面もある」として依願退職の形を取った。植村教授は6月に考査委員を解任され、慶応大に7月末、退職願を提出していた」(日本経済新聞2007年8月4日付朝刊・第38面)

「これまで職務に精励してきた」人でも、ちょっとした不祥事で会社人生を棒に振ってしまう(しかもその後の再就職さえ不可能になる)ことは多々あるのであって、その気になれば文筆だけでも食っていけそうな大学教授に対する処分にしては“甘い”という声もあるのかもしれないが、あくまで「漏洩」ではなく「類題指南」に過ぎないとされた本件でそこまでやるのは忍びない、とした大学側の対応も十分に理解できる。


退職した教授にしてみれば、自分自身の行為が非難されたこと以上に、

「問題となった租税に関する短答式の設問では、他大受験生の平均正答率(20%台)を約5ポイントしか上回らず、大学別でも上から13番目で「情報提供が有利な結果をもたらしたとはいえない」

と指摘された方がショックだったかもしれないが・・・。

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