復活の時は近い。

かつて、日の丸が世界を凌駕していたノルディック複合


五輪での二大会連続の団体金メダルは今でも強く記憶に残っているし*1、今や参議院議員となってしまった双子の兄は、1990年代前半の日本人の誇りだった。


距離重視の流れの中、かれこれもう10年以上は、五輪でのメダルに縁がなくなっていたのだが、昨年の世界選手権で久々の団体金メダルを奪い返し、その勢いそのままに今回の五輪でも、冬の時代を乗り越えた選手たちの活躍が期待されるところ。


そして、複合では最初の種目だった今日のノーマルヒル(個人)から、いきなり小林範仁選手がやってくれた。


残り1周まで先頭集団にぴったり付けて、最終周の残り2キロを切った下り坂で意表を突くスパート。


最後は息切れして7着まで後退したものの、一時はメダル確定か?と思うくらい、鮮やかに後続との差を開いて、日本勢ここにあり、を存分にアピールした姿は実に清々しかった。


時差の関係で休日以外にライブで競技を見るのは厳しい今回の五輪において、朝出勤前に見られる数少ない種目の一つだっただけに、生で見逃したのはちょっと残念だが、夜のニュースで流れているダイジェストでも、お腹一杯になるくらい繰り返し流れていたスパートのシーン。


最近の男子マラソン陣にでも見せてやってほしい、というのは冗談としても、この先の種目に弾みをつけ、ライバルにプレッシャーをかける意味では、非常に効果的で印象に残る一戦だったのではなかろうか。


夏の大会のようにメダル量産、とはいかない*2。だからこそ、一つひとつのメダルと、そこに至るまでのプロセスに、よりいっそうの価値があると思うのだ。


それゆえになおさら・・・。

*1:何しろ、物心が付いてから始めてみた冬季五輪の日本の金メダルが、アルベールビル五輪の団体金メダルだったのだから(確か札幌五輪以来、という話だったと思う)。

*2:最近では怪しくなってきているが、それでも夏の五輪には柔道のように今でも複数のメダルを計算できる種目がある。

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