転職の本音?

入手してからだいぶ時間があいたが、「Business Law Journal」の4月号を読んでみた。


労働側の弁護士から外資系法律事務所に転身し、現在では使用者側代理人として活躍されている*1、という岡田和樹弁護士(フレッシュフィールズブルックハウスデリンガー法律事務所)のインタビューには感じ入るところが多かったし、「ハイスペック法務を目指す」という特集からも、各社の教育研修の内情をうかがい知ることができ、興味深いのであるが*2、やはり一番面白かったのは、

「ベテラン法務担当者の私的転職論」

という匿名の記事か。


筆者自身、20代のラストを迎えていた頃は、某エージェントを通じて、いろいろと転職先を物色していた人間だけに、あれから数年経って、業界の内情もいろいろわかってきた今になってみると、

「私の経験上、法務を募集する会社は、その後業績が悪化することが多いので気をつけてください(笑)」

とか、

「法務が根付いているしっかりした大企業では、新卒採用者を育てるのが通常ですから、人数が不足していても、なかなか中途採用に踏み切らないですね。」

等々のフレーズの意味が、非常によく分かる(苦笑)。


4〜5年くらいキャリアを積んで、「そろそろ一人前になった」つもりで“飛び出してやろう”とか思っている若者には一読を勧めたい内容ではないかと思ったりもして(もちろん止めるような野暮な真似はしないのだけれどw)。

*1:いずれか一方の当事者側に固定されがちな労働法曹業界ではきわめてレアなケースというべきだろう。

*2:「顧問弁護士による勉強会が年間約80回ある(費用は顧問料に含まれる)」というスタッフ4名の「F社」は、顧問料を毎月一体いくら支払っているのか・・・、と、下世話な興味もそそられる。

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