昼間、神宮球場で、東大が5年ぶりに慶應大学を破るという奇跡が起きた。
いくら弱いといっても同じ学生同士。一年のうち1勝くらいはしても不思議ではないのだが、何せ今季の東大野球部は、去年までの投の二枚看板(重信・楠井)が卒業、打撃陣も散々な出来で、春先は接戦になる気配すら見せていなかった(10試合の総失点は104点・・・)惨状だっただけに、良くまぁ半年でここまで、とちょっと感動すらする。
もちろん勝因は、進境著しい左腕・鈴木優一投手の好投(散発4安打、1失点)に尽きるのだが、目下3割を打っている岩崎選手(1年生!)を筆頭に打撃陣も春に比べればしぶとくなったようで。
鈴木投手以外に実戦に堪えうるピッチャーがいない、という難題はあるが、これで次節の立教戦(笑)が楽しみになったのは間違いない。
・・・で、終わって間もなく始まったプロの試合の方はどうだ。
中盤まであと一歩のチャンスを作りながらことごとく凡退。
巨人がこけたせいで0.5差を付けたとはいえ、決して盤石とはいえないヤクルトの投手陣の前にあの貧打ぶりでは、先が思い遣られる。
六大学野球と兼用のこの時期に、神宮で優勝のかかった試合・・・ということになると、どうしても92年の激闘を思い出してしまうのだが*1、あの時もとにかく打てなかった記憶だけが残る。
優勝争いと長らく縁のなかった92年とは違って、もう今世紀に入って2度もリーグ制覇している“常勝軍団”になっているのだから、プレッシャーに負ける必要はないと思うんだが、このあたりが“伝統”なのだろうか。
負けるのが伝統なのは、東大野球部だけでいい。
ここまで来たら頂上を目指してほしい・・・というのが“プチ・オールドファン”のささやかな願いなのであるが・・・。
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*1:あの時はヤクルト自身もV争いの当事者だった。