サラリーマンの世界では良くある話だが、それにしても・・・と思う。
「日本サッカー協会の犬飼基昭会長は10日、日本協会のJリーグ将来構想委員会がリーグを秋に開幕して翌春に閉幕する「秋春シーズン制」に移行しないと結論づけたことについて、「議論は不十分」として別の組織を新たにつくり、検討し直す考えを示した。」(日本経済新聞2009年3月11日付朝刊・第33面)
「秋春シーズン制」の是非については賛否両論あるところなので、ここではあえて言及しないにしても*1、鬼武Jリーグチェアマン以下然るべきメンバーで構成された委員会の意見を、出された翌日にいともあっさりスルーして、新たな検討を始める、というサッカー協会会長の豪胆さには、驚き、呆れるばかりである。
まぁ、法改正の審議会なんかでも意図した結論が出るまで何年も諮問し続けられているような案件がないわけではないので、Jリーグないし犬飼会長固有の問題、として片付けるのはちょっと行きすぎだとは思うのだけれど、それでも、これが、業界そのものの民主化度を疑わせてしまうようなエピソードであることは間違いない。
全体的な人気の伸び悩みに加えて、今般の景気悪化がもたらした「スポンサー離れ」等々、totoを除くと景気の良い話題をあまり聞かないこの業界ではあるが、梯子を外された形のチェアマンと犬飼会長の間の不協和音が聞こえてくるようなことになれば、なおさら厳しくなってくるわけで、老婆心ながら、今回の一件があまり尾を引かないように・・・と願うのみである。