一転、南米へ

数日前に取り上げたばかりの、「日本代表南米選手権参加問題」だが*1小倉純二会長が日本に帰国して以降状況は一転、Jリーグが条件付きながら代表選手の参加を承認するに至った。

「サッカーJリーグは12日、J1実行委員会を開き、7月にアルゼンチンで開催される南米選手権に日本代表が条件付きで参加することを認めた。前日までに日本サッカー協会(JFA)が決めた提案を受け入れた。」(日本経済新聞2011年4月13日朝刊・第33面)

条件というのは、国内リーグに与える影響を最小限にとどめるため、

「欧州のクラブに所属する選手で一定数を満たしてチームを編成する」

というもの。

記事の中では、我が国が南米選手権に「招待参加」扱いとなることから、JFAが「外国クラブに対し拘束を解かせる権利を持たない」という事実も指摘しているのだが、南米連盟の方でもある程度バックアップはしてくれるようだし、7月という時期は、欧州でも“オフ・シーズン”になっているだけに、よほど交渉で下手を打たなければ、「誰も出られない」という事態には至らないのではないかと思う。

前回の記事の時から、Jクラブサイドの視点で南米選手権参加に懐疑的な論調の記事を書かれていた日経紙の吉田誠一記者は、“フットボールの熱源“というコラムの中で、今回の経緯をかなり厳しく批判されているが(そして、それもある種まっとうな見方だと思うが)、

「代表の試合を見て熱くなって、そのまま近くのスタジアムに足を運ぶ」

というサポーターがまだまだ少なくない我が国の場合、代表が積極的に大会に参加することが、リーグにとってのカンフル剤にもなりうる、ということも考慮要素の一つに加えておくべきではないか、と自分は思っている。

間もなく再開されるJリーグがどれだけの盛り上がりを見せるか、によっても、南米への派遣への抵抗感は異なってくるだろうけど、今は無事、アルゼンチンのピッチ上で、復興のシンボルとして「ジャパン・ブルー」のユニフォームをまとった選手たちが躍動する姿を見られることを、心より願うのみである。

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