政治

人口減は「悪」なのか?

ここ数年、年がら年中「少子化対策を・・・」という声が飛び交うのを聞きながらふと思うことがある。「この国の人々は、いつから人口が減ることをこんなにネガティブにとらえるようになってしまったのだろう」と。今朝の朝刊の記事も、そんな何だかなぁ、に…

何のための、誰のための政策か。

夏の参院選で盤石の地位を固めたか、と思いきや好事魔多し。ここに来て、様々な角度から現首相への批判が噴き出している。それでも政策に関して言えば、長きにわたる安倍・菅時代と比べれば遥かにマシ*1というのが自分の率直な印象だったりもするのだが、こ…

「象徴」を失ったこの国の行く末

静かな秋の平日。山手線の内側は、もっと物々しい雰囲気になっているかと思ったが、ホットスポットをちょっと外れれば、警備の人々の姿を見かけることもなく世の平和は保たれていた。メディアはもう何日も前から、「世論を二分した」と騒いではいたが、実態…

こんな時だからこそ平和の尊さをもう一度噛みしめたい。

8月のど真ん中、まだ暑さもピーク、という時期に、画面の向こうから流れてくるアナウンスに合わせて戦没者追悼の黙祷をする。これが、自分が物心ついたときから変わらない終戦記念日の光景。ただ、今年は、それが未だ続いている世界戦争の真っただ中にめぐっ…

これまでの誇りと、この先にあるもの。

折しも、地域公共交通のあり方をめぐる議論がじわじわと広がってきていたさなか、遂に”真打ち”とも言えるような、日本最大の鉄道事業者の線区別収支が公表された。数字を足し合わせれば、これらの線区の営業赤字額は、ここ数年深刻と言われ続けてきた北海道…

涙雨の後にやってくるのは変わらない日常か、それともまだ見たことのない変化、なのか。

金曜日の悲報を聞いた時に一瞬頭をよぎり、日曜日の開票速報を見ながら確信に近い感触を得ていたことが、今朝の日経紙の記事で見事なまでに裏付けられた。 「日本経済新聞社は参院選について投開票日の前日から7週前まで、自動音声による電話調査「世論観測…

投票行って外食、それがこの国の幸福。

今年の参議院選挙も終わった。ここ数か月の情勢を振り返るなら、現首相の下で安定した政権運営が続く一方で対立軸を失った野党陣営は迷走中。 欧州での戦争勃発とそれに伴う経済混乱や、未だ評価が定まらない新型コロナへの対応、といった課題はあるものの、…

命の重さを噛みしめつつ。

ついこの前まで、長きにわたりこの国を象徴する存在として君臨していた元首相が、参院選直前の遊説中、凶弾に倒れた。刻一刻と変化し、判明する状況を伝えるニュースを自分は比較的冷静に見ていた方だとは思うのだが、「せめて命だけは・・・」という微かな…

省かれたディテールにも意味はある。

何となく”平時”に戻ったムードも強かった今年のGWだったが、後半の三連休最後の日に紙面に掲載された海外発のオピニオン記事を読んで、つかの間の享楽ムードも一気に吹っ飛んでしまった。www.nikkei.comコメンテーターは米シカゴ大学教授のラグラム・ラジャ…

「政治」と「人権」をごちゃまぜにすることの怖さ。

「侵攻」の最初の報を耳にしてから既に20日近い時間が流れたが、初期の評論家たちの見立てに反し、キエフはまだロシア軍の手には落ちていない。 もちろん、東から、北から、南から・・・と、ベラルーシまで味方に付けたロシア軍の攻勢は依然として続いている…

形にならない「共感」を持て余しつつ。

理想と現実の間には、大きな溝がある。平和を希求し続けた人々の声は届かず、国際法の秩序を無視した独裁国家への憤りも、声こそ上がれど、窮地に立たされた民主主義国家への直接的な支援には一向につながらない。本当にがっかりさせられたのは、ロシア軍が…

何もできない虚しさと、少しでも痛みを分かち合えたら、と思う心。

冬季五輪の盛り上がりに合わせたかのようにヒートアップし続けていたロシアとG7諸国のせめぎ合いは、「外交努力を」と叫ぶ声もむなしく、「ウクライナ侵攻」という形で新たな戦史の幕を開けることになってしまった。いわゆる「冷戦」は、30年以上も前に終わ…

たとえ「異形」といわれても。

気が付けば始まっていた・・・という感のある2022北京冬季五輪。国際情勢が日々緊迫の一途を辿っている中での開幕、ということもあって、五輪をめぐる話題もアスリートの話題以上に政治的な話題が多い気がする。何といっても開会式の翌日に、 「北京冬季五輪…

これが本当の「幕切れ」になることを願って~東芝ガバナンス強化委員会報告書より

”劇場型”の株主総会で株主提案を退けたのもつかの間、「議決権集計問題」に端を発した疑惑の火が「圧力問題」で燃え上がり、臨時株主総会で株主提案が一部可決、さらにそれに基づく会社法316条2項の調査者報告で明らかにされた事実を契機に定時株主総会を経…

これが想定外のトリックショットにならないように。

2021年の総選挙も終わった。開票前は野党共闘が功を奏して「与野党拮抗」といった報道も流れてきたが、蓋を開けてみれば自民党が単独で絶対安定多数の議席数を確保する、という結果に。「メディアはああだこうだ言ってるけど、投票するのは優しい日本人。誕…

「経済安全保障」がバズワードになる前に。

長い長い「安倍・菅時代」が終わり、様々な動きが取りざたされた一週間だったが、組閣の過程等でもキーワードとしてチラホラ出ていたのが、 「経済安全保障」 という言葉である。これまでも、特定の政策に関して断片的に耳にする機会はあったフレーズだが、…

Please gear down!

1か月近く、メディアの格好のネタになり続けた自民党総裁選が終わり、第100代首相が間もなく誕生しようとしている。自分は、出揃った立候補者の顔ぶれを見た時に、総理の座にふさわしいのは最初から1人しかいないと思っていたし、世論がどれだけ「太郎」に熱…

何をそんなに期待しているのか。

何でこうなってるのか・・・と、先週末からずっと首を傾げっぱなしな自分がいる。東京市場の株価急騰。そろそろだろう…と思った今日も、依然として市場はヒートアップし、日経平均は瞬間的に30,000円台を超えた*1。理屈を聞けば、まぁそんなもんだろうと思う…

これが悲劇の歴史の一コマにならないことを願って。

「アフガン」といえば、真っ先にムキムキのアクション俳優を思い出してしまうのが、悲しい哉、我々の世代だ。ランボー3/怒りのアフガン 4Kレストア版 [Blu-ray]シルヴェスター・スタローンAmazon で、子供の頃のそんな記憶が薄らぎかけた新世紀の初め、「9…

試合には勝ったけど・・・。

東京五輪が終わって早一週間。メディアの方は、まだ刹那的なイベントの余韻を持て余している感じで、この一週間はある種の”回顧”的な記事も目立ったのだが、そんな中、目に留まったのが、以下の数字だった。 「野球の決勝戦はテレビ中継の平均世帯視聴率が関…

過ぎ去った五輪が教えてくれたこと

2021年8月8日、「開催するか否か」「観客を入れるか否か」、開幕する間際まで様々な喧騒の渦に巻き込まれ、始まってからもなお、多極化した世論の波にさいなまれ続けた東京五輪が閉幕の時を迎えた。今回に限った話ではないが、僅か17日(+α)の間に33競技33…

開会式は”始まり”に過ぎない。

ああだこうだ言われながら何とかここまで来た・・・ということで迎えた東京五輪2021開会式。23区内で生活していても、近隣に競技会場があるわけでもなければ、車で移動することもない。以前なら、それでも仕事の関係で好むと好まざると”ムード”に巻き込まれ…

これもいつかどこかで見た光景~”ワクチン騒動”の既視感。

まぁ、こうなる予感はあったのだけど・・・。 「新型コロナウイルスのワクチン予約を停止する動きが各地の自治体に広がっている。米ファイザー製ワクチンの供給が細り、希望量を確保できないことが判明し、不足懸念が高まった。接種計画の見直しを迫られる可…

海の向こうの”サプライズ”に思うこと。

ここに来て、これから何かとんでもないことが起きるんじゃないか、というくらい、あちこちで想像を超えた小ネタが日々生み出されている今日この頃なのだが、海の向こうからも随分派手なニュースが飛び込んできた。 「米国で企業の独占や寡占を厳しく取り締ま…

ナイーブ過ぎた迷走の末に。

前会長の辞任からほぼ1週間、様々な迷走の末、事態はようやくこれにて落ち着くことになった。 「東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は18日、女性を蔑視した発言の責任を取って会長を辞任した森喜朗氏の後任を決める理事会を東京都内で開き、五輪相を務…

遂に「キャプテン」が戻ってきた!

ここ数日、揉めに揉め倒した感がある東京五輪組織委員会会長の”失言”問題。連日繰り返される報道と外野の声を見ながら蘇ったのはかれこれもう20年も昔の記憶で、どんなに頑張って文脈を補おうとしてもフォローできないような発言を公の場でしてしまう側も側…

かの国の政変と古の記憶。

ミャンマーで国軍がクーデターを起こした、という衝撃的なニュースが飛び込んできたのは1日の朝のことだったか。今は一時的に物理的な移動への制約がかかっているとはいえ、インターネットがあるこの時代なら、世界中のどこの国の情報も欲しい時に手に入る。…

この国に本当の「格差」はあるのだろうか。

何となく決着が付いた感じの海の向こうの大統領選挙。次々と公表される次期大統領の政権中枢のメンバーの顔触れや経歴を眺めていると、同じ政治任用でも、今の大統領とは「お友達の質」が違うなぁ・・・と思っていたところで、今朝の日経紙がFINANCIAL TIMES…

走り去るバスには乗れなかったけれど。

週末に大統領が決まり、一気に日経平均が500円以上上がった東京市場から、中国、東南アジア、欧州まで、次々と上げの波が伝播していき、夜も深まり、本家・米国の週明け市場が開いたに戻ったところで、すわ30,000ドル突破か!と思わせるような過激な爆上げ・…

本当に天井がなくなるのは、それがニュースにならなくなったとき、なのかもしれない。

海の向こうでは一大騒動となった大統領選が事実上決着し、国内でも様々なスポーツイベントのクライマックスで湧いたこの週末、普段と何ら変わらずに日程をこなしていたのが我らがJRA、である。来週からは、エリザベス女王杯を皮切りに年末まで「7週連続GⅠ」…

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