オリンピックの後には必ず開かれるイベントなのに、いつ始まって、いつ終わったのか、すら忘れがちな「パラリンピック」。
日本時間22日に閉会したバンクーバー冬季パラリンピックでは、日本勢が大健闘を見せ、特に、アイススレッジホッケーで地元カナダを破って決勝進出、史上初の銀メダル、という快挙を成し遂げたし、距離で新田選手が2個の金メダルを獲得した。
5大会連続出場の大日方選手*1がチェアスキーで2個のメダルをとり通算獲得メダル数が10個に達した、という素晴らしいニュースもある。
だが、自分は、どの瞬間も、地上波テレビの生中継を通じて目撃することはできなかった*2。
アイススレッジホッケーなんて、純粋に“見る”競技としても十分魅力的なコンテンツで*3、健常者の五輪競技に決して劣らないと思うのだが、オリンピックの時にあれだけ騒ぎまくっていた各局は、どういうわけか、パラリンピックが始まると何もなかったかのように沈黙してしまう。
もちろん、オリンピック以上に、競技ごとの“商業的成功の可能性”の落差が大きいのは確かだろうし、通常のスポーツ中継(特に民放の)と同じような伝え方をすることで、予想しえないような影響が出てしまう可能性も否定できないのだが、選手たちを取り巻く環境が決して芳しいとはいえない時代なのだから、こういう時こそ、メディアでしっかりとサポートすることは考えられないのかなぁ、と思う。
大阪でやった世界陸上のように、注目度の高い健常者の競技会のプログラムに障害者競技を盛り込む、というのも一つの手ではあるのだけれど、せっかくオリジナルの大会を開いているんだから、それはそれで、もっと日を当てる方法があるのではないだろうか*4。