深夜のビッグエンドに狂喜した瞬間〜フォルティウス五輪決定!

9月に、常勝軍団・中電を破って劇的なプレーオフ勝利*1、そして、その勢いそのままに、五輪最終予選でも、白星を積み重ね続けていた道銀フォルティウス

だが、昨日の予選リーグ最終戦・中国戦では大敗。
さらに、昼に行われた勝ち抜け決定戦でも、再び中国のサード、スキップの巧みすぎるショットに翻弄され、スコア以上の力差を見せられての完敗。

最後の1枠を争うノルウェーには、予選リーグでは完勝している・・・
とはいえ、爪を研ぎながら負ける相手を待ち構えている相手と、負けた日の午後に、再び五輪切符を巡って神経をすり減らす戦いを強いられる、というのは、やはり理不尽というほかない。

案の定、蓋を開けてみれば、どちらかと言えば“キャピキャピ感”があるノルウェーの勢いに吞まれるかのように、序盤は一進一退・・・というか、思いのほかきれいに大事なショットを決めてくるノルウェーに常に先手を取られ、後攻に回っても巻き返せない、という苦しい展開になってしまった。

しかし、五輪に向けた最後の“ヤマ場”に近づいた第8エンドで、ノルウェーがミスショット連発。
そして、日本のストーンがハウス内に大量に残ったプレッシャーのかかる場面で、No.1ストーン確保を狙ったノルウェースキップの最終投が、ハウスに届かない・・・という致命的なミスショットになった時点で、勝利の女神は一気に流れを日本に持ってくる。

小笠原選手がそのまま最終投で相手ストーンをはじき出し、一気に大量6点。

カーリングというのは、恐ろしいほどに選手のメンタルがダイレクトにスコアに反映されてしまうスポーツだから、こうなってしまうと、ここまでの(中国以外の)日本の対戦相手同様、ノルウェーは、もはや手も足も出ない。

第9エンドに入っても、ショート、スルーを連発して自滅したノルウェーに対し、日本は数少ないノルウェーのハウス内の石を淡々とはじき出すのみ。
最後も、せめて一点・・・というような、何てことなさそうなノルウェースキップのドローショットが目標ポイントを大きくオーバーし、先攻の日本にさらに1点が入って、6点のビハインドとなったノルウェーがあえなくギブアップ、その瞬間にフォルティウスの五輪代表が決定する、という、非常にめでたい結果となった。

こんな時間ではあるが、第8エンドの興奮は未だ醒めないし、とにもかくにも、フォルティウスおめでとう!と言いたくて仕方なかったので、このエントリーを上げた次第である・・・。


ちなみに、NHKが中継していた、とはいえ、BS放送だし、この試合をLIVEで見ていた日本人は、全日本フィギュアの視聴者の数十分の一にも満たないことだろう*2

でも、プレーオフの時もそうだったし、この世界最終予選でもそうだったように、今回のカーリング女子代表選手たちのメンタルとチームワークは、異常なまでに強く、立ち上がりで調子の波に乗れなくても、ここぞ、という場面では、船山、小笠原、といった五輪経験のある勇者たちが、確実な(でも難易度の高い)ショットを面白いように決めてくる(そして、そういう流れが来ると、唯一経験が浅いセカンド・小野寺選手のショットも冴えまくるようになり、一気に流れを持ってくることができる)。

年を越しても、この勢いを維持し、チームワークを乱さなければ、表彰台にも手が届くのではないか・・・そんな夢を見させてくれる存在になったと言っても過言ではないだろう。

他競技の日本人選手があまりに不甲斐なかった故に、実際の成績以上に連日連夜注目を浴びることになったのが、トリノ五輪での船山(林)、小笠原(小野寺)両選手だったが、「娘」と呼ばれなくなった代わりに、8年前以上の精神的強さと勝負所での凄味を見せている彼女たちが、本当の意味で五輪の「主役」になれる日は、もう目の前まで来ている・・・自分にはそう思えてならない。

もう一度、この国に衝撃を!
その瞬間まで、自分は、このカーリングという競技を、必死で応援してみたい、と思う。

*1:当時受けた衝撃は、http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20130917/1379722951と、この前日のエントリーでもお伝えしたところ。

*2:自分は、夜中から昼に録画した中国戦を見、さらにそのまま生中継観戦に入る・・・というカーリング三昧の一日になってしまったけど。

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