トリノ五輪実況(その11)

きてますねぇ・・・。

早朝にエキシビジョンがあるのをすっかり忘れていて、
昼頃目を覚まして激しく落ち込んだ*1


それはさておき、これで五輪もほとんど終わったので、
今夜はのんびり録画したフリーの演技でも見るか・・・と思っていたのだが、
とんでもない。


アルペンの男子回転がまだ残っていた。


何せ、始まって早々に地元のロッカ選手が消える*2
さらに今大会を沸かせてきたリゲティ選手、
最後のメダルに賭けてきたミラー選手、と米国勢も次々と消えていく。


そんな中で、皆川賢太郎選手が3位、佐々木明選手も8位(暫定)。


2本目、最後まで滑り終えてこられれば、
もしかしたら・・・になるかもしれん。


ああ、100分の3秒差・・・

終わってみれば、この五輪を象徴していた結末と言えなくもないのだが・・・。


大きな期待を載せて始まったアルペン男子回転2回目。
このコースセッティングもかなり難易度が高かったらしく、
最初のスイスの選手が滑った後、
後続の選手がなかなかそのタイムを抜けない。


そんな中、湯浅直樹選手が途中バランスを崩しながらも
果敢に攻めて見事なトップタイム奪取。
コステリッツ兄に抜かれるまで後の2〜3人を交わす。


期待が高まったところで、佐々木明選手。
高速のセッティングだけに、佐々木選手にとっては、
もってこいの舞台になるはずだったのだが、
滑り出しで2つ目か3つ目の旗門で、まさかの不通過(またぎ)。


一番無念の思いに駆られているのは本人だろうが、
見ている側としても、中盤の急斜面を彼がどう滑るのか見たかっただけに
残念というほかない。


その後も失格者が出て、湯浅選手の入賞が確定。


そして、皆川賢太郎選手を迎えたのだが・・・。


テレビで見ている限り、
そんなに大きなロスをしたようには見えなかったし、
後半になっても巻き返してきていたとは思うが、
残念ながら、フィニッシュの時点で3番手。
2人を残して表彰台は絶望的な状況。


だが、テレビの前の祈りが通じたのか、
続く選手(1回目2位)が佐々木選手と同じパターンで旗門不通過。


残すはあと1人。
オーストリアライヒ選手。


実況・解説席の“熱い期待”を背負って滑り始めたライヒ選手だが、
さすが今大会既に金メダルをとっている好調さゆえ、
速い速い。
「最後の旗門までアルペンは分かりません!」
という解説の木村公宣氏の叫びも空しく、圧倒的なタイムでトップ入線。


・・・ということで、
この時点で日本勢50年ぶりのアルペンメダリスト誕生の夢は消えた*3


7位入賞の湯浅選手とあわせ、
日本勢がアルペン種目で2人入賞するなど、前代未聞の快挙。
だが、如何せん後になってみると100分の3秒差、というあたり、
今大会日本勢に立ちふさがった「あとちょっとのカベ」に
今回も泣かされた感がある*4


岡崎朋美選手の銅メダルとの差もほとんど“誤差”でしかなかったのだが、
2本滑って100分の3秒って・・・まさに塵一つの差というほかない。


まことに残念である。
テレビの前のこの無念さ、伝わるだろうか・・・。

*1:フリーの演技とかは、VTRで流れる機会も多いのだけれど、エキシビジョンは一度っきりしか見られないものなので・・・。

*2:イタリア勢は3選手が全て1本目で消えるという波乱。地元のプレッシャーはさほど厳しかったのか・・・?

*3:プレゼンターが50年前の銀メダリスト、猪谷千春IOC副会長ということで、直々にメダル贈呈ということになれば、まさしくでき過ぎたストーリーというべきだったのだが・・・。

*4:だが、数多ある今大会の「4位」の中で、これが一番惜しい4位だというのは言うまでもない。

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