ベスト4出揃う。

何日か前の予想は忘れていただきたいところであるが(苦笑)*1
欧州の欧州による欧州のためのワールドカップになっていることだけは
間違いない。
以下、準々決勝を簡単に振り返ってみる。


ドイツ対アルゼンチン

ある意味予想通りの結末。
ただもう少し点の取り合いになって、
アルゼンチンの見せ場が出てくるかと思ったが・・・。


リケルメを下げたペケルマン采配は、
当分の間叩かれ続けるのだろうが、
開催国相手に1点先制した、という事実と、
消耗激しい暑さの中での戦い、という現実を考えると、
個人的にはリケルメを下げて守備モードに入る、
というのはそんなおかしな作戦ではなかったと思っている。


むしろ、問題があるとすれば、
その後のクレスポを下げた交代の方。
10分以上残っていて、
その後どういう展開になるか分からなかったのだから、
最後のカードはもう少し慎重に切っても良かったような気がする*2


結局、サビオラアイマールもメッシも使えずに敗退したのは、
あまりにもったいなかった・・・。


PK戦は、レーマン対第2GKだから、
やる前から結果は見えていた。
ただ、ベテランのアジャラカンビアッソが外した裏で、
クルスとマキシ・ロッドはきっちり決めていた。
4年後は、もっと強くなる*3
そんな予感のするチーム。

イタリア対ウクライナ

実はこの試合だけダイジェストでしか見ていない。
おそらくスコアほどの力差は感じられない展開だったのだろうけど、
それでも勝ってしまうのがイタリア、といったところか。


元々この国のサッカーは好きではないのだが・・・。

ポルトガルイングランド

前日のエントリーで書いたとおり、
ルーニー退場後のイングランドは凄まじかった。
技術的にどうこう、戦術的にどうこう、というのではなく、
テレビに映る選手たちの鬼気迫る形相に惚れた・・・*4


そんな中、ランパードだけは、
中田浩二が乗り移ったかのような*5淡白ぶりを発揮。


母国に帰って“股間踏みつけ男”とともに、
激しいバッシングを受けることになるのは確実な状況で、
全国民喜び勇んでスペインに送り出してくれるのではないだろうか・・・*6


ポルトガルは2004年欧州選手権の準優勝チーム*7
フェリペ・スコラリ監督の手腕と合わせて、
もう少し高い評価にしておいても良かったのかもしれない*8


ただ、現実的な選択の帰結とはいえ、
ヴィットール・バイアも*9ルイ・コスタも、
フェルナンド・コウトもいないポルトガルが、
果たしてポルトガルなのか・・・という思いはどうしてもあって、
今大会は応援しきれずにいる。


クリスティアーノ・ロナウドはだいぶ好きになったけど*10
フィーゴは相変わらず、ずる賢さだけが目立つ選手だし*11
デコはいかにも地味だし・・・。


リアリズムとロマンは一致しない、というのは
どんな世界にもある定めというべきなのかもしれない。

フランス対ブラジル

ブラジルが負けたことに意外性はない。
ダイジェストなどでは、“後半猛攻を仕掛けたブラジル”と
紹介されていたが、
ロナウドのシュートは全部エリアの外からだし、
相手DFを崩すような展開はないし、
実際にはかなり遅い時間帯まで
リベリーのカウンターに手を焼かされていたりして、
とてもじゃないが、同点、逆転の気配は感じられなかった。
点数以上の完敗だった、という評価が正しい。


グループリーグ(日本戦含む)あたりまでは、
休み休みやっていただけなのかと思っていたが、
結局トップギアに入らないまま終わったあたり、
コンディション調整に相当苦しんでいたのかもしれない。


フランスはどの試合でもリベリーが利いていて、
アンリ以上にこの大会での貢献度は大きい。


一方、ジダンヴィエイラは、
歳をとったように見せかけつつ、
実は、中に8年前の彼ら自身が入っているんじゃなかろうか、
と、言いたくなるくらい動きは良い。
そのうちカラータイマーが点滅するような気もするが・・・。


以上、ざっと感想を書いて、
いよいよ次の予想・・・といきたいところだが、
これで外したら格好悪いだけなんで、もうやめとく。


ただ、テレビを見ていると、
皆、イタリアとフランスを買いかぶりすぎてるんじゃないか、
と思わざるを得なかったりもするのであるか・・・。

*1:当たってるのドイツだけですから・・・。

*2:後半早々のGK負傷交代で1枚使えなくなってしまったのが、後々まで響いた感じ。

*3:グループリーグ敗退のビエルサですら残留したのだから、ペケルマン監督には続投してほしいところなのだが・・・。

*4:テリー、ジェラード、クラウチハーグリーブス・・・。

*5:顔似てますよね?

*6:大会前にそんな話をもらしたことを、本人もたぶん後悔してるに違いない。

*7:もっとも優勝チームが優勝チームだけに、やや忘却気味だったのも事実・・・。

*8:事実、イギリスのブックメーカーはかなり上位のオッズをつけていたようだし。

*9:PK戦を見るまでもなく、リカルドは良いGKなのは間違いないが・・・。

*10:やっぱりあのドリブルは只者ではないし、PKで見せるハートの強さも魅力的。これで21歳なのだから恐れ入る。

*11:オランダの選手を退場に追い込んだ“演技”などは紛れもなくオスカー級である。

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