個人情報無断リスト化問題

日本航空インターナショナルの客室乗務員ら194人と労働組合日本航空キャビンクルーユニオン」が「JAL労組」と会社に対し、プライバシー侵害で計4800万円の賠償を求める訴えを提起した事件。


このブログでは、以前から「個人情報」を過度に保護しようとする風潮に疑問を投げかけていたのだが、本件で問題になっているのは、「家族関係や離婚歴、思想・信条」といったものが含まれるようであり、その意味では単なる氏名・住所等とは異なり、保護の必要性は高いように思う。


何よりも、本件では、会社と御用組合が裏で手を握って他組合員工作のために情報を融通しあう、という、労使関係の諸問題の中でも最もおぞましい行為が行われている可能性があるのであって、いかに「個人情報」問題に懐疑的な筆者といえど、この提訴を非難する気にはなれないのである。


もっとも、本来は純然たる労働事件として争うべきであって*1、“個人”を巻き込むのは少々筋悪ではないか、という批判も出てくるところではあるが・・・。


闇は深い。

*1:日経新聞の記事によると、ユニオンが団結権侵害で別訴を既に提起しているということであるが。

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