麻生幹事長が就任早々「舌禍」、なんておどろおどろしい見出しがネット上で躍っているものだから、一体何をしでかしたのか、とワクワクしながら覗いてみたら、あまりのくだらなさに脱帽敬礼したくなる・・・(苦笑)。
翌日(5日付)の日経の記事が比較的丁寧なので、ここで引用しておくと、
「自民党の麻生太郎幹事長は、4日、国会内で江田五月参院議長と会い、就任の挨拶をした。同席者によると、江田氏が「自民党から民心が離れている」と指摘したのに対し、麻生氏は「歴史を見れば政権与党から民心が離れた結果、ナチスのような政党が政権を取った例もある」と強調した。」(日本経済新聞2008年8月5日付朝刊・第2面)
ということだそうで、麻生氏の真意が、
「感情的反発だけで政権選択をすると、とんでもない結果を招くことにもなりかねない」
というごくごくまっとうな歴史的教訓にあったことは明らかであるように思われる*1
だが・・・・
「民主党は同党をナチスに例えたと受け取ることができるとして反発。鳩山由紀夫幹事長は同日、都内で記者団に「許し難い発言だ。撤回を求める」と厳しく批判した。」
と、呆れるような反応を示した政党がこの国には存在するようだ。
結果的には悪名だけを残すことになってしまったが、ナチスという政党が長い世界の歴史の中で、一つの時代を築き上げた存在であることは、紛れもない事実である。
そんな政党と並べて語るには数百年早い、というのが、今の民主党の実情といえるだけに、麻生氏が記者団に対して、
と真意を説明したのも、当然のことだといえるだろう。
「パフォーマンスで他党の幹事長の発言の揚げ足とりにうつつを抜かしているような低次元の政党」と一緒にされたのでは、ナチスの亡霊も浮かばれまい。
まぁ、このまま民主党が政権を取るようなことになれば、旧来の利益誘導政治家たちが復権し、それに労組までが加担して、バラマキで国家財源を食い荒らす→国を破滅に導く、なんてことにもなりかねないから、その意味では、歴史の中の政党と共通点があるのかもしれないけれど・・・。