毎年恒例のランキング発表、のはずが・・・

日経新聞が毎年年末に公表している「企業法務・弁護士アンケート」の結果が今年も、12月19日の朝刊に掲載されている。


だが、例年なら特集扱いで丸々1面使うネタのはずなのに、どこかおかしい。


掲載されている記事は、企業面(12面)の一角のちょっとした囲み記事だけ。


そして、最後まで読むと、

「企業法務弁護士ランキングの詳細を「日経ヴェリタスマーケットonline」(略)に」

というアナウンスが・・・。


ここまで露骨に誘導されると、やっぱり引いてしまう。


筆者の場合、別にこの程度の記事を読むために、online誌の会員登録をしようとは思わないし、そこまでする義理もないのだが、「今年こそランキングの上位を!」と密かに狙っていた弁護士及びその関係者*1にとっては、何とも気の毒な話だなぁ、と同情を禁じ得ない。


なお、一応本紙面に載っている「2009年に活躍した企業法務の弁護士ランキング」は、以下のようになっている。

1.葉玉匡美  TMI総合 37票(昨年1位)
2.中村直人  中村・角田・松本 27票(昨年6位)  
3.小舘浩樹  アンダーソン・毛利・友常 23票(昨年2位)
4.久保利英明 日比谷パーク 20票(昨年10位)
5.国広正氏  国広総合 16票
6.松井秀樹  森・濱田松本 14票
6.小沢絵里子 森・濱田松本 14票
8.太田洋   西村あさひ 13票
8.郷原信郎  郷原総合 13票
10.鳥飼重和  鳥飼総合 12票

「135社、184弁護士、31労働組合」から回答を得た、と言う割には、12票でベスト10ランクイン(?)という不思議な結果になっているこのランキング。


掲載され始めた頃はある意味画期的のように思えたこの企画だが、大した情報も与えられないまま、毎年のように同じようなアンケートに答えさせられることに辟易している法務担当者も最近では多いと聞く。


構想段階の法案の是非を問う、という、真面目な担当者であればかなり答えにくかったであろう本筋のアンケートともども、そろそろ抜本的に見直した方が良いのではなかろうか。


老婆心ながら。

*1:そんな人は皆無に等しいだろうけど。

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