先日、本ブログで筆者が苦言を呈した*1こととは何ら因果関係はないのだろうが、日経本紙に「2009年活躍した弁護士ランキング」が掲載された(2009年12月24日付朝刊・第11面)*2。
企業法務部門のランク内弁護士の得票数の少なさの謎は未だに解けていないのだが*3、気にしても仕方ないのでそれは放置。
ここでは、今回のランキングで面白かったものとして、「労務部門」の弁護士ランキングをご紹介しておくことにしたい。
ランキング自体は、
1 安西愈(安西)42票
2 高井伸夫(高井伸夫)38票
3 木下潮音(第一芙蓉)30票
4 高谷知佐子(森・濱田松本)28票
5 角山一俊(アンダーソン・毛利・友常)25票
6 石崎信憲(石崎信憲)20票
7 中野麻美(なかのまみ)16票
8 川人博(川人)14票
9 棗一郎(旬報)11票
10 宮里邦雄(東京共同)10票
となっている。
で、このランキングが面白いのは、他のランキングにあるような、「弁護士(同業者)」の票と「企業」票に合わせて、「労組」の票が得票数に反映されているところ。
それゆえ、上記のとおり、安西、高井といった経営法曹系の先生方だけではなく、中野麻美弁護士や棗一郎弁護士、そして、宮里邦雄弁護士といったレイバー側の先生方のお名前も登場する結果となっている。
高井伸夫弁護士に「労組」票が1票入っていることや、上記レイバー側の3弁護士に「企業」票が入っていることなど、いろいろと興味を駆り立てられることはあるのだが、一番のサプライズは、あの川人博弁護士の票の内訳が、
「弁護士」票11票、「企業」票3票。
となっていること*4。
川人弁護士の著作や活動に密かに感銘を受けた企業法務担当者が増えているのか、それとも川人ゼミ出身者が企業法務の世界で存在感を発揮するようになっているのか、真相は定かではないが、とにもかくにも興味深い話である。
*1:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20091219/1261322834
*2:本紙に載せるなら、前振りの記事でそう予告しておいてくれればよいのに、何とも人の悪いこと・・・。
*3:「同一事務所からの得票のみの弁護士はランキングから割愛した」とあるので、その辺の影響が出ているのかもしれないが。
*4:しかも、なぜか労組からの票は「0」票である。最初は見間違いかと思った・・・。