いよいよあと十数分で、日本代表のベスト8を賭けた戦いが始まる。
8年前は、2回目の出場で初の一次リーグ突破=開催国の名に恥じない結果を残せるかどうか、というのが最大の関心事だったから、チュニジア戦が終わった後は、何となく“宴のあと”的な雰囲気が漂っていた*1。
そして、あの屈辱のトルコ戦の先発メンバー*2を見る限り、そう思っていたのは応援する我々だけではなかったのだろう*3。
翻って今大会。
大会前に多くの人々が抱いていた“あきらめムード”をあざ笑うかのように、試合ごとに成長を遂げている日本代表。
既に「ベスト16」という最低限の(望外の?)結果は残していると思うが、カメルーン戦が終わるまで(終わってからもデンマーク戦のあの快勝劇の前までは)「今回は一次リーグを突破できるだろう」と言っては周囲からバカにされていた筆者としては、まだまだこんなもんじゃお腹一杯にはならない。
そして、サッカーの勝ち負けが何ら生活に影響しない自分でさえそうなのだから、これまで散々“無能無策”とのレッテルを貼られてきた岡田監督にしても、“歴代最弱”のそしりを受け続けてきた選手たちにしても、ここから先の勝利に向けた渇望感は相当のものだろう、と自分は信じている。
しかも、幸か不幸か相手はこれまでベスト16の壁を突破したことがないパラグアイ。
決して弱い相手ではないが、今大会の他のブロックの組み合わせと見比べると、日本にとってはベストの対戦相手であることは間違いない*4。
8年前の対戦相手は、決して強豪とは言えないトルコだった。
そして、あの時と違って2位通過となった今大会も、各グループ1位国の中では一番実績のない国を相手に迎えている。
幸運は何度も続かない。もし、今回もむざむざとチャンスを逃すようなことになれば、次大会以降仮に一次リーグを突破できたとしても、初戦から楽な組み合わせはまず期待できないだろうと思う。
ゆえに・・・
理屈とか戦術はどうでもいいから、まずここは千載一遇のチャンスを逃すことなく勝ってほしい。
心からそう願う。