キャラクタービジネス最前線

キャラクタービジネスを行う上で、
一番大事なのは、キャラクターのブランドイメージをいかに保ち続けるか、
ということだと言われている。


一過性の売り逃げ的な戦略をとるならともかく、
長期的に長持ちするキャラクターを育てるには、
適度に大衆的な露出戦術を取りながらも、
飽きられないためには、高級感や独特の世界観を醸し出させることで、
稀少性のある財であることを訴え続けていかねばならない。


とかく目先の利益にこだわり、
在庫を残さないことを是とする流通慣行に慣れていると、
商品のコストをとかく削ってみたり、販売チャンネルを全面活用して
ガンガン売っていく、という行為に走りがちであるが、
そのような行為によって、
低品質化、低価格化のスパイラルにはまり込んでしまったり、
キャラクターの方向性が見えなくなりブランドイメージが崩壊してしまった例も
多々あるそうである。


だからこそ、長期的にキャラクタービジネスを展開していくためには、
ライセンサー側の意図を理解し、ブランドイメージを毀損しない
商品を提供し続けることのできるライセンシーを選定することが重要になるし、
ライセンサーとしては、さらに契約で販売ルートや販売価格を縛りたい、
という誘惑にかられることになる。


現行の独禁法の解釈の下で、
そのような縛りがライセンサーの正当な権利行使の一環として認められるのか、
個人的には興味深いものがある*1


もし、これが正面から認められるのであれば、
歯にモノが挟まったような「別途協議」条項に頼ることなく、
契約にはっきりとライセンス条件を書くことができるのであるが・・・

*1:販売手法に関して、化粧品の対面販売に関する一連の最高裁判例が出ているものの、知財ライセンスに際してブランド管理のために課す制約が適法か否か正面から争われたケースはこれまでにあまりなかったように思われる。

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