堀江社長は新しい風を巻き起こすのか?

どうせネタ記事だろうと思っていた堀江社長ホリエモン)出馬のニュースが、
何とまあ現実のものになってしまった。


この際、選挙区がどこか、とか、自民党公認か無所属か、
ということは大した問題ではなかろう。


IT企業経営者として時代の寵児となった人間が、
政治の舞台に飛び込んでいったこと、そのものがショッキングな出来事といえる。


様々な評価はあるにしても、名物「経営者」としては一応認知され、
それなりに大衆の支持も受けてきた堀江社長にとって*1
政治という「脇道」に逸れることが決して良い選択肢だとは思えない。


世の中の健全な常識人の多くは、
「結局はただの目立ちたがり屋だったのか・・・」と失望するだろうし、
少しでも洞察力のある人間なら、
堀江社長が見事なまでに敗れ去って嘲笑を受ける姿を容易に想像できるはずだ。


それでも、常識はずれの彼の生き方が、
世の中に何か新しいものをもたらしてくれることを、
心の中でほんの少しは期待している自分がいる。


以前、NHKの「悪質な」討論番組の中で*2
「現代の日本は努力すれば成功できない社会では決してない」
と吠える彼の姿はひときわ異彩を放っていた。


おそらく、堀江社長は、
テレビで報道されている姿よりずっと、賢明で、豊かな感性を持っている人だと思う。
そして、学生時代や起業直後に苦労した経験も、
それとなく、彼の人格に厚みを与えていると感じられる。
ついていけないのは、古臭いメディアと、そこから流れてくる情報を
自分自身の感性で再構成することのできない愚かな(だが絶対的多数の)
視聴者だけ、というのが実態に近いのではあるまいか。


全国区での選挙ではない以上、
堀江社長が苦戦を強いられるのは間違いない事実である。
しかし、堀江社長が、常にもしかしたら・・・という淡い期待を
抱かせてくれる存在であるというのも、また事実なのである。


彼が勝てるかどうかは、地元メディアをいかに味方につけるか、
という点にかかっているといっても過言ではない。
それさえクリアできれば、東京で彼がいかに揶揄され、嘲笑され続けたとしても、
勝てる可能性は十分に出てくる*3


もし、そこまでいかなかったとしても、
何ら地盤を持たない堀江社長が、当選ラインに肉薄することになったとしたら、
それは一つの時代の終わりを示すエピソードとして、
今後語り継がれていくことになるだろう。


密かに「新しい風」を期待している人々は、どんな地域にもいる。
そして、その数は決して少なくはない。

*1:ちなみに、ニッポン放送の一連の「騒動」に関して言えば、経営権を握ろうとした動機はともかくとして、商法上決して許されない邪道な手を使ったニッポン放送は負けるべくして負けたと思う。そして、その間自分は、バッシングに決して屈しなかった堀江社長の粘り強さと、天運の強さに内心感銘を受けたものであった。

*2:自由討論をうたいつつ、司会者が「日本社会で勝ち組と負け組の格差が広がっていることは問題だ!」というステレオタイプな結論に強引に持っていこうとしているのが見え見えで、番組自体は非常に不快なものだった。

*3:例えば、長野県の田中知事への評価は、東京では辛らつなものが多いが、地元では比較的肯定的なものが多い。それゆえ、田中知事の支持率は依然として高いし、出直し選挙でも圧倒的な勝利をもぎ取ることができた。