夕刊を見ていたら、文化功労者に三ケ月章・東大名誉教授が選出されていた。
民訴法の権威として高名な法学者の方であり、法制審議会等でもご活躍されたほか、細川内閣の法務大臣として民間人入閣したご経歴もお持ちの方である*1。
一応法学部に在籍していた自分は、入学直後の講義で、当時教養過程生向け法学講座を担当していた某S教授から、三ケ月先生の著書『法学入門』を読むように推奨されたところまでは記憶しているのだが、自分自身、当時全く法律に興味のなかったこともあって、さほど分量のなかった三ケ月先生の本に手を触れることさえないまま終わってしまったような気がする。
ま、今からでも遅くはないが・・・。
もっとも、他の分野で今回文化功労者を受賞された研究者の多くは、60代後半から70代前半なのに対し*2、三ケ月先生が84歳でようやく受賞されたというのは、意外な感もある。
どのような事情があったのかは我々俗世界の人間には知るよしもないが、法学の世界で活躍されている高名な研究者の方が、必ずしもこういった賞を受ける機会に恵まれているわけではないのも、また事実である。
今の自分にとっては、絶対的な存在である法学系の先生方や、弁護士、裁判官といった方々でさえも、広い世の中では、幾多もの星のひとつに過ぎないのだとしたら*3、
法律家としてはもっとも末席に位置する一企業法務の自分なんぞは、夜空の塵のような存在に過ぎないのかもしれない。
そう思うと、少し寂しくなる。
※追記
行政書士の大塚先生のサイトにこの記事を取り上げていただきましたこと、大変感謝しております。
(http://app.blog.livedoor.jp/hayabusa9999/tb.cgi/50163797)
ただ一点、残念ながら、私が入学した頃には、三ヶ月先生はとうに退官されておられましたので、生講義を受けるなどととんでもなく・・・。(生講演を聞いたことはありますが)
誤解を招く表現で、失礼致しました。