三ケ月章・東大名誉教授の「文化功労者」選出のニュースを紹介したのはつい最近のことだと記憶していたのだが、それから2年経って、今度は「文化勲章」受章が発表された。
日経新聞には、以下のような業績紹介がなされている。
三ケ月章(みかづき・あきら)86歳
東京大名誉教授、日本学士院会員。民事訴訟法学、裁判法学の研究で業績を挙げ、法相、法務相特別顧問として司法行政にも貢献した。
法学分野では、さっと確認しただけでも、牧野英一(刑法、1950年)、佐々木惣一(憲法、1952年)、田中耕太郎(商法、1960年)、我妻栄(民法、1964年)、小野清一郎(刑法、1972年)、鈴木竹雄(商法、1989年)、団藤重光(刑法、1995年)といった偉人な先生方が文化勲章を受章しているのだが*1、団藤名誉教授の受章からは既に12年も経過していただけに、法学界にとっては久々の栄誉、ということになるだろうか。
また、今回は「文化功労者」としても、
小田滋(おだ・しげる)83歳
東北大名誉教授、日本学士院会員。
世界をリードする海洋法の理論的基礎を構築、国際司法裁判所裁判官として国際紛争の平和的解決に貢献した。
星野英一(ほしの・えいいち)81歳
東京大名誉教授、日本学士院会員。
社会の変動に柔軟に対応する民法学の構築を図り、長年にわたり民法を中心とする法改正の立案に従事した。
というお名前が挙がっている。
以前も指摘したように、他の分野の受賞者に比べて、全体的に年齢が高い(その分、長生きしないともらえない?)というのは少々気になるところではあるのだが、法学界をリードしてきた偉大な先生方の功績に光が当たるというのは、素晴しきこと哉、と思うのである。
なお、参考までに、上記先生方が研究生活を振り返って書かれた最近の著作があるので、ここでご紹介しておくこととしたい。
- 作者: 三ケ月章
- 出版社/メーカー: 有斐閣
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- 作者: 星野英一
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