我らがジェフユナイテッド千葉が
優勝にリーチをかけて最終戦に挑んだ、
「A3チャンピオンズカップ2006」。
強くなってからのジェフの試合をあまり見ていなかった筆者にとって、
ダブルヘッダーゆえ試合開始時刻が遅く、しかもタイトル戦、
というこの日の試合は観戦には絶好の機会。
ということで、一躍国立競技場に乗り込んだのだが・・・。
相手はガンバ大阪、ということで、
昨年のナビスコ杯決勝の再戦。
その後のJリーグ終盤戦でも、
ジェフは優勝目前だったガンバを葬り去っており、
ここはその再来といきたいところだった。
試合が始まってからも、
前半はジェフの一方的な展開。
特にノリノリだったのが、右サイドの坂本隊長(笑)で、
ライン際を駆け抜けては再三クロスを上げてみたり、
かと思えば、自分で真ん中に切り込んでいって、
シュートを狙ってみたり、とやりたい放題*1。
さらに度々のセットプレーでも、
巻選手はもちろん、DFの斉藤選手まで使って
とにかく“頭を使う”波状攻撃を見せていた。
だが・・・如何せん最後の最後で精度が低い。
パパと違って、シュートを外すたびに露骨に顔をしかめる
ジュニアオシムの顔がビジョンに映るたびに、
スタンドからもタメ息が漏れる。
そして、結局前半は0-0のまま折り返し。
さて後半。
前半のガンバで才能を存分に発揮していたのは、
ただ一人だった、といっても過言ではないのだが、
その唯一の才人、遠藤保仁選手が、
後半に入ると、なおさら輝きを増してしまった*2。
後半21分、ジェフ自軍ゴール前での不用意なファウルから、
直接FKを決められて先制点を許してしまう。
もっとも、この時点ではジェフにもツキは残っていた。
その直後、ジェフ側の無謀なタックルによって与えたPKを
遠藤がまさかのミスキックでGK・立石選手ががっちりとキャッチ。
そして、立石選手のフィードから一転逆襲に転じたジェフの選手を
相手DFが倒して、何と何とあっという間に形勢逆転のPK。
当然ながらスタンドは歓喜の渦。
だがツキもそこまで。
阿部勇樹選手が蹴ったボールは、
クロスバーを大きく超えて.....orz。
さらにジェフお家芸のフォーメーション変更で
攻撃に廻った佐藤勇人選手が再三シュートを放つも、
一本はキーパーに阻まれ、
もう一本はゴール脇を数センチ外れてコロコロと・・・。
そうこうしているうちに、
遠藤保仁選手のクロスを播戸選手がピタリとあわせて、
決定的な2点目が入る。
後半に入ってもチャンスに絡んでいた坂本隊長をベンチに下げた時点で
ほぼ敗戦は見えてしまった*3。
結果、ジェフは0-2で敗戦、
ガンバ大阪は勝ち点で首位に並んだものの、
得失点差で韓国・蔚山現代に屈し2位どまり。
思わず、
空気嫁!
と言いたくなるような幕引きとなってしまった*4。
かつてに比べれば格段に増えたサポーターの数や、
オシムが残していった若き才能の輝きの片鱗に*5、
いろいろと感じるところがあったのは確かである。
イビチャ・オシム前監督が残してくれた
“考えながら走る面白いサッカー”の遺伝子は、
まだまだ当分は残るだろう、とも思う*6。
だが、いまだに評価が定まらないジュニアの采配ぶりや、
今後、代表に少なからず精力を奪われるであろう
主力選手たちのコンディションを考えると、
今季の後半戦はどうかなぁ・・・という気持ちになったのも事実。
贔屓のチームが負け続けることには慣れているとはいえ、
一度夢を見たからには、
夢が叶う瞬間(=リーグ制覇)まで見届けたい、
と思っている筆者なのではあるが、
秋にめでたいコメントを残せる可能性は、
限りなく低いといわざるを得ないのかもしれない。
はて、どうなることやら・・・。
*1:元々調子が良い時は敵軍の加地選手などの比ではないくらいの好パフォーマンスを見せる選手なのである。
*2:彼のボールさばきが素晴しいのは今に始まったことではないのだが、その彼の出番がW杯本番で一試合もなかった、というところにジーコ監督の迷指揮官ぶりが如実に表れていたといえるだろう。
*3:代わりに入った楽山選手が、これまたいただけない。ロスタイムに入ってわざわざコーナーキックを取りにいったり、そのコーナーを無意味にショートで蹴ってみたり・・・。もうちょっとよく考えろよ・・・(怒)。
*4:直後の表彰式まで楽しみにしていたサポーターはたくさんいたのだから・・・。
*5:特に、終盤にサイドに廻ってからの水野晃樹選手の突破力は恐るべきものであった。
*6:真にDNAを引き継いでいるはずの現監督(笑)が残るかどうかには疑問符が付くが・・・。