良ブログ推奨

自分がこのブログを開設した2年前に比べると、法律関係の話題を論じるブログもだいぶ増えてきたように思う。


ここ何年も継続して著作権・不競法関連の最新裁判例をキャッチアップされている、『駒沢公園行政書士事務所日記』(http://ootsuka.livedoor.biz/)のような老舗ブログについては、もはや感服するほかないのであるが、院生の方や若手研究者の方の参入も相次いでいるようだ。


そんな中、最近特に目に付くのが、以下で紹介する2つのブログ。


一つは、今更のご紹介ではあるが、かんぞう氏の『「知」的ユウレイ屋敷』(http://chiteki-yuurei.seesaa.net/)。


元々、「関西のとある大学の法学研究科卒(専攻:知的財産法)」のブログとして始まっているこのブログだが、4月以降の充実ぶりがなかなかのもので、取り上げるトピックも極めてタイムリー、ということもあって、ここのところずっと興味深く拝見している。


研究の場から離れて久しく、かといって最新の情報を取り込むために積極的に情報収集をしているとはとてもいえない「何ちゃって知財屋」(しかもこの肩書もそろそろ怪しい・・・)の筆者としては、こういう若い書き手の方がこれからの知財系ブログの担い手として活躍してくださることを切に願うのみである。


続いてもう一つ、最近始まった(らしい)kiyosakari氏の『KTSK』というブログ(http://kiyosakari.blog105.fc2.com/)。


「気になるニュースの論点整理と,法律関係書籍を中心とした書評。」ということで、先日盛り上がった「オンラインストレージサービス」に関するコメントなども掲載されているのだが、この方のブログが素晴しいのは、何といっても文章の美しさ。


おそらく、自分が知っている限りにおいては、最も美しい日本語を駆使する書き手の一人と言っても過言ではない*1


しかも、論理立てがよく練られていてムリ・ムダ・ムラがない、故に読みやすい・・・*2


これくらいの質のブログが、Web界を席捲するようになれば、世の保守的な人々のインターネットメディアに対するネガティブな見方も変わるのではないか、と思うところ。


これからブログを書き始めようとする法学徒の皆様にとって、模範となるべき格好の素材というべきではなかろうか。



以上、今回取り上げたブログの今後の益々の繁栄と、さらなる新たな書き手の登場を願ってやまない。それが世の人々のメディア・リテラシーの向上に少なからず寄与するのは確かだろうし、何より、良質のエントリーが世にあふれるようになった暁には、自分も安心してネタエントリーの執筆に邁進できるからだ・・・(苦笑)。


なお、既にネタエントリーだらけではないか、という突っ込みはここでは禁句である(苦笑)。

*1:この点において、乱れた文体を半ば自虐的に駆使する企業法務戦士とはエライ違いである(苦笑)。

*2:筆者が議論を吹っかけようものなら、シンプルな論理立てで一瞬にして秒殺されそうな悪寒がする・・・。

google-site-verification: google1520a0cd8d7ac6e8.html