優勝の瞬間を信じて待っていたレッズサポとしては、まさに「掬われた」感じだっただろう。
日産スタジアム、46,697人の観衆の前で、キックオフの笛の音を聞いたフィールドの11人。
度重なる連戦に加え、代表に引き抜かれた主力陣には疲労が蓄積。さらに輪をかけて、要の闘莉王は出場停止処分を食らってしまい、ベンチにも入れない。
本来であれば「苦戦必至」というフレーズが似合う状況だが、こと今回に関しては、そんなメディアの常套文句を信じていた者が一体どれだけいたというのか。
何せ相手は、これまで今季僅か3勝。しかも3勝は全て前半戦で挙げたもので、後半に突入してからは引き分け3つを除いて全部負け。
史上最速でJ2降格を決めた“死に体”チームを目の前がいるのだから、ここは“据え膳食わぬは何とやら”という展開を予測しても不思議ではなかったわけだが・・・。
結局、終わってみればJ史上最大のジャイアント・キリング。
思えば横浜FCは、開幕戦でも因縁のマリノスの出だしを叩く劇的な勝利。
シーズン4勝の半分を開幕戦と最終戦で挙げるとは、何というめぐり合わせだろう、と思わず感心してしまう。
残念ながら、ハチは一度刺したら死ぬ、という言葉どおり、来季から横浜FCはJ2に逆戻り。
こういう形で浦和レッズと合間見える機会は二度と来ないかもしれない。
だが、ここで見せた強烈なインパクトは、思わぬ形で10冠目の美酒を味わったアントラーズサポのみならず、このシーズンのJリーグを見つめていた人々全員の胸に刻み込まれるわけで、散り際としては何とも美しいものであったなぁ・・・とため息が出る次第*1。
なお、おまけのようで恐縮であるが、コンサドーレ札幌のJ2優勝には心から祝意を表したい*2。
あと、さらについでの話になるが、上記ジャイアント・キリングの悲劇に見舞われたこともあって、「toto」の1等は0口。繰越金は約2億1400万。
ビッグに至っては、こういった展開に関係なく、6億円の当選が一口出ても、依然として16億5000万円強の持ち越し。
これは今から来年の開幕が楽しみになってきた(笑)。
(追記)
マリノスに勝った印象があまりに鮮烈だったので、あれが今季開幕戦だったと勝手に思い込んでいたのだが、ブクマを付けてくださった方が指摘するとおり、マリノス戦は「ホーム開幕戦」。まぁ、ホーム開幕戦と最終戦でどでかい勝利を挙げたのだから、サポーターにとって見れば何とも有難い話だろうが、敵方にしてみればこんなに迷惑な話はない(笑)。