Endless War

結局、議論は平行線のまま、何一つ決まらずに*1、録音録画補償金制度に関する著作権法改正は見送られる見込みとなったようである。

文化庁は携帯音楽プレーヤーのiPodなどに著作権料(補償金)を課金する内容の著作権法改正案について、当初予定していた今秋の臨時国会への提出を見送る方針を10日までに固めた。補償金を著作権団体に支払う家電メーカーが反対しており、文化審議会著作権分科会の小委員会での審議継続は困難な情勢。課金対象の拡充が難しくなり、補償金制度は縮小の流れが強まりそうだ。」(日本経済新聞2008年7月10日付朝刊・第11面)

ここで気をつけなければいけないのは、録音録画補償金の対象機器は、あくまで「政令」で指定することになっているから、法改正ができないからといって、「課金対象の拡充が不可能」というわけではないこと、そして、それゆえに、今後補償金制度が「縮小」するという結論が直ちに導けるわけでもないこと、であろう。


もっとも、家電メーカーの意向を無視して拡充を強行するほど、文化庁も過保護ではないだろうし、議論が長引けば長引くほど、現在の課金対象機器の社会的存在感は失われていくのは間違いない事実だけに、このまま行けば制度自身が「縮小」する、のは間違いないと思う。


本格的な議論が行われるようになってから、はや3年以上の月日が流れている今日。


現代の技術開発のスピードを考えれば、「iPod課金」ですら時代遅れになりかねない状況だけに、権利者の側も、そろそろ二の矢三の矢なり、妥協案なりをもって交渉に臨む、といったくらいのことは、考えてもよいのではないかと思ったりもするのであるが、果たしてどうなることやら・・・。。

*1:一応、ブルーレイ課金だけは決まった、のか?

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