「公的資金を投入しない」と大見得切ってリーマンを潰したと思ったら、一夜にしてAIGを救済する。
“柔軟な対応”と言えば聞こえは良いが、要するに場当たりなわけで*1、しかも10年以上も前に極東の島国で起きた出来事の教訓がお世辞にも生かされているとはいえない展開・・・。
以前、我が国で金融危機が生じた時には、我が国の金融行政の拙劣さが問題の全ての元凶であるかのようなバッシングが蔓延っていたもので、“米国の対応の素晴しさ”とよく比較されて論じられたりしたものだが、何のことはない。
いざ、想定外の事態が起きてしまうと、バタバタと当局が右往左往するような事態になるのは、洋の東西問わず変わらないようである。
まぁ、世界中をマネーが駆け巡っている現代において、金融機関のパニックが単なる業界のコップの中の問題で済まない話だというのは筆者も重々承知しているのだが、ある程度のスケールのある事業会社であれば、そんなパニックの中でも、十分過ぎるほどのキャッシュを確保できるのもまた事実なわけで、株式市場の反応にしても、メディアの反応にしても、ちょっと過剰すぎるんじゃないか、と思ったりしている今日この頃。
特に“10年スパンで利ざやを取りに行く”というのが信条の、気長なギャンブラーたる自分としては、ついこの前までちょっと高めだなぁ、と思っていた銘柄があっという間にここ数年来の安値を更新している現状は、何年に一度とない絶好機なわけで*2。
バブルがはじけて青い顔をしている人もしれば、これがチャンスとばかりに虎視眈々を機を狙う人もいる、というのも洋の東西問わず変わらない現象の一つ。
筆者の場合、勝っても負けてもささやかな話に過ぎないのではあるが、それでも願わくば“勝ち組”に残りたいものだと思う。