横浜で開催中の「世界卓球2009」。
卓球のメジャーコンテンツ化に情熱を注ぐテレビ東京としては、何としても日本女子の二枚看板(福原愛、平野早矢香)にメダル争いに絡むくらいまでは勝ち上がって欲しかったところだろうが、残念ながら二人ともまさかの二回戦敗退。
特に、3セット目以降、ドイツ選手に対して、ほぼ一方的な展開でなす術のなかった福原愛選手が、試合後のインタビューで涙を流しながら、
「たくさんの方々が応援してくれたというのに、2回戦という、まだまだ次に行けるステージで負けてしまい、本当に恥ずかしいです。(敗因は)すごく勝ちたい気持ちが強過ぎて、焦り過ぎてしまいました。自分が何をやっているのかを、はっきりと分からなくなってしまったことが敗因だと思います。」
http://sports.yahoo.co.jp/news/20090430-00000027-spnavi-spo.html
という20歳には重すぎるコメントを残していたのが印象的だった。
10代前半から、“日本卓球界の看板”という重すぎる看板を背負ってきた彼女にとって、地元での世界選手権に賭ける思いはひとしおだったはずだが、昨年の五輪同様、見せ場を作れないまま個人戦を終えなければならなくなってしまった、というのは本当に気の毒なことだと思う。
この日、まだ16歳の“天才卓球少女”石川佳純選手が、香港のエース(世界ランク10位)に0-3から4セット連取の大逆転勝利を収めたこともあり、メディアの風向きがそろそろ変わってきても不思議ではないところではあるが、“世代交代”というフレーズを使うには、福原選手はまだまだ若すぎる。
彼女がいつか“一枚看板”としてのプレッシャーから解放されたとき、今まで封印されてきた最高のパフォーマンスを発揮してくれるのではないか、と、自分はひそかに期待しているのであるが、はたして彼女が現役の間にそんな瞬間が訪れるのだろうか。
願わくばまだまだ花を咲かせてほしい、と思っているのであるが・・・。