どうせいつかはこうなるだろう、と思っていたが、こんなに早く“撤退”がニュースになるとは呆れるばかりだ。
「トヨタ自動車は静岡県小山町の「富士スピードウェイ」で開催している自動車レースの最高峰、F1日本グランプリを2010年以降開催しない方針を固めた。トヨタは業績悪化を受けて経費削減を急いでおり、モータースポーツについても活動方針を見直している。」(日本経済新聞2009年7月2日付朝刊・第9面)
いつも本ブログで本件の当事者を揶揄する時に使う「三河の・・・」というフレーズが気になる方もいるようなので(失礼・・・)今回は使わないでおくが、モータースポーツのファンならずとも、ちょっとアンビリーバブル、という印象を受けるニュースではなかろうか。
鈴鹿での10年の間だって、ずっと車屋の景気が良かったわけでは決してないわけで、誘致・開催すること自体が、“国としての”一つのステータスになるような世界的イベントの開催権を手前の都合であっさり放りだす、その神経がちょっと理解に苦しむ。
しかも、その開催権は、長年日本の“顔”だった鈴鹿サーキット(=ホンダ)から奪い取ってきたものだったわけで・・・*1。
元々今年からは、富士と鈴鹿の隔年開催、という話になっていたようだし、これで日本GP=鈴鹿サーキットという黄金の組み合わせが永続的に定着するのであればその方がいいに越したことはないのだけれど*2、今後も同じような事態を引き起こさないように、この数年の日本GPの開催及びそれまでの準備から、間もなく予想される公式発表に至るまでトヨタという会社がどういう動きをしていたか、という点については、よく覚えておく必要があるのではないかと思っている。